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旧居をそのまま記念館にした、静かな佇まい。 一段高くなった「客間」には不動妙王が安置されていました。 他の部屋には掛け軸や曼陀羅が床の間に配され、 展示ケースには大観のスケッチ帳。鉛筆でさらさらと描かれた富士山や樹木は、 思わず唸ってしまうくらいの達筆。 鶴を描いたものもありましたが、線が美しかった。 圧巻は2階の屏風の習作。あくまで習作といいながら、 その迫力は美術館ではなく、10畳の部屋に続く8畳ほどの部屋に広げられているので、 密度の濃い空間となっていました。 2階が「日常の制作」の部屋ということ。 ここに大観が居た…そう思うと不思議な“気配”を感じます。 座って窓の外を眺めると、樹木越しに不忍池が見えて、きっと大観も こうして水面を眺めて安らいでいたのかと想像していました。 また1階に戻り、廊下越しに中庭を眺めていたら、記念館の方に声をかけていただき、 それからは、この建物の設計も大観が行ったこと、数寄屋づくりのこと、 絵を描くには絵筆や和紙の職人とも知り合い、 感謝を忘れない、大観の人柄についても語っていただきました。 話は弾み、私もとても心和む時間を持つことができました。 静かで暖かな記念館、中庭の風景が変わる四季折々に訪ねてみたくなりました。 *飾られていた屏風は「柿紅葉」(習作)です。
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