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☆2011年9月16日(金)ソワレ 自由劇場
 観るのは約3年ぶり、2回目になります。
 前回と違うのはジェニイ、GI、花売り娘、アンサンブルの3人で、
前回は、秋夢子、金田俊秀、関根麻帆、そして神保、有賀、福島、塩地さんでした。

 “思い出は狩りの角笛…”。最初は何のことなのかピンとこなかったのですが、
プログラムを読んだら“思い出は狩りの角笛/風のさなかに声は死にゆく”という
フランスの詩人アポリネールの作品(訳・堀口大學)にこの言葉があり、
それをイメージしたのでは、と言う事でした。

 冒頭の日下さんの語りにまず引き込まれました。腹式呼吸の賜物なのでしょう、
呼吸をするたび、ズボンの裾が微かにですがきゅっと持ち上がるのがわかる…凄いです。
 日下さんの乞食、前回よりパワーアップしたような、いきなりの大声で、
田邊さんの思い出を売る男がたじたじになるほど。庶民の“底力”を感じました。
 
 広告屋・味方さん、飄々として強かで、この役は彼以外考えられません。
街の女の野村さんはさすがに素晴らしく、花売り娘の生形さんは可愛くて。
GI佐久間さんは長身でいかにもアメリカ兵らしく、
ジェニイの観月さんの周りには白い百合、2人の歌声も素敵でした。
 
 アンサンブル斎藤譲さんは、前回「ハムレット」で観て以来。
酔っ払いも警官も、すらりと恰好よく見えました。

 そして黒マスクのジョオ・芝さんは、傷のメイクも生々しくて相当な迫力ですが、
幸せそうなシルエットには、涙が出そうになりました。

 1時間15分ほどの短い作品ですが、あの灰色の壁にいろいろな思い出を投影して
優しい気持ちになれる…まさにこの“劇そのもの”も、見始めた瞬間に
前回のこと、この3年余りの間の事などが頭の中をよぎり、
見終えたあとは、胸の中が温かくなったような気がしました。

 青い電球が灯る東京タワーを観ながら、ゆっくり帰途につきました。

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