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“建築遺産”という文字に引き寄せられて借りてきました。
語り直し日本建築史ということで、ここで取り上げられておるのは個性的な建物ばかり。

 三内丸山遺跡から始まり、出雲大社・伊勢神宮、浄土寺浄土堂・唐招提寺金堂、
円覚寺舎利殿・三十三間堂、三仏寺投入堂・西本願寺飛雲閣、さざえ堂・集学院離宮上の御茶屋、
最後は代々木オリンピックプール・水戸芸術館アートタワー。

 建築…建築史というと、日本の建物を今、西洋や他の国から入ってきて、どのように
日本のものにしていったかを、後付けで考えて纏めたようなものを想像します。
 ですがこの本では「構築する力を強く感じさせる存在」のものを、
垂直と水平の“対”にするかたちで、6組紹介。

 中でも「投入堂」は、見てきた知人がしきりに「凄い!凄い!」というのを聞き、
興味を持っていました。写真で観てもインパクトのある“垂直の構築”です。
これは最初から設計図があって木材の長さを決めたのではなく、
ごく小さいお堂を少しずつ廊下なども含め拡張していき、
最後の方で軒下の長い柱が入った、と推測されています。
 
 回廊の屋根も、コーナーで纏めずに小さな屋根が追加、素敵なリズムが生じていて。
実際見てみたいと思いつつ、高所恐怖症の私には絶対無理でしょう…残念ですが。

 最後の「水戸芸術館」のタワーは、3月〜4月、NHK水戸放送局のカメラに毎回映り、
この揺れで震度がわかる…しばらくはタワーを見ると揺れている気がするかもしれません。
竣工した1990年頃に、建築の近代化というものの終わりがあったと、磯崎さんは述べています。
 
 外圧→内乱→受容(もどき)→変形(やつし)…のサイクルの、
震災後の今は“内乱”のときと捉え、今後の受容、変形はどうなっていくのか、
建築が絶えず変化するなんて今迄考えたこともありませんでした。
 これからは、ますます建物を興味深く観てしまいそうです。

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