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 明治期の建築、さらに辰野金吾・長野宇平治という名前を
この博物館のHPで見つけ、早速、訪れることとなりました。

 「貨幣博物館」は、重厚な日本銀行本店(本館)のお向いの建物。
警備員さんがたくさん配置されたものものしい雰囲気にたじろぎながら、
目的の建築の写真を探したら、展示室の一番奥のコーナーに、
予想よりは小さな写真と、説明がありました。

 小規模な展示ながら、ここで見られたものの白眉は、
1898年建築の日本銀行西部支店の設計図の“本物”。
 辰野金吾の書き込み(朱書き)があちこちにあり、ローマ字でサインもされていました
日銀本店以降は、辰野氏は顧問となり、実際の設計は長野宇平治が行ったようです。

 京都や名古屋支店は、煉瓦と花崗岩使用のいわゆる辰野式のデザインです。
ここで紹介された9つの支店のうち、大阪、京都、小樽が現存。
それぞれ資料館などに生まれ変わっているので、いつか巡って歩きたいものだと思いました。

 ここの本来の展示は「貨幣の歴史」。古いお金、キラキラの大判・小判の本物も
たくさんあって、古銭好きにはたまらない展示物だと思います。

 この博物館のもとになった収集家・田中啓文氏の略歴紹介に
「ボナンザ」より、という表記を見つけ、父が定期購読していたので、
実家の本棚いっぱいに詰まった本が瞬時に思い浮かび、ちょっと鼻の奥がツンとしました。
 茶の間で古銭を布で磨き、ホルダーに大事に収めていた父の姿は、目に焼き付いています。

 見学者は見事に男性ばかり。滞在している間の20〜30人中、
女性には1人しか会いませんでした。
 父が生きていたら一緒に来たかったなぁと思いつつ、
重厚な日銀本店を眺めながら、駅へ向いました。

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