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船を編む

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 今まで想像もしたことがなかった“辞書の編集者”が主人公のお話で、
今年一番!と思うくらい面白かった。

 ここで編集されているのは「大渡海」という名前の辞書。“だいとかい”と読みます。
「言海」というのは実在する辞典ですが、言葉というのは限りなく溢れ出て、
確かに“大海原”のような図りしれない、畏れを感じるものでもあります。

 そんな言葉ひとつひとつの意味や用例を五十音順にカードに蓄積していく。
執筆者の学者さんとのやりとり、進捗状況の把握や予算の問題、
こんなに苦労を重ねて、辞書を作っているのか…と、感動を覚えました。
“言葉の大海原を渡る船”、それが辞書というイメージなのでしょう。

 主人公の苗字は馬締くん。“マジメ”な青年です。彼の言葉に対する感覚や拘りが、
文字通り膝を叩いてしまうくらい同感し、読み終わるのが惜しい!と思いながらも
一気に読んでしまいました。

 私も娘も、国語辞典、漢和辞典、英和辞典等をひいたら
見開きで読める“関係のない部分”をついつい読んでしまい、
時間ばかり掛ってしまうという、同じような習性を持っています。
 私が読み終えたら、この本はそのまま娘の朝読書の本として、現在は通学カバンの中です。

 作者は三浦しをん。「神去なあなあ日常」(林業)、「仏果を得ず」(文楽)など、
いろいろな職業を描き、楽しく読ませることに関しては、きっとピカイチだと思います。

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