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待望の重松清の新刊を、やっと図書館で借りることが出来ました。
私の場合、リクエストをして待つ、ということはしないため、
出版されてから読めるまで、だいたい1年くらいかかります。
上下巻いっぺんに読み切ってしまいました。勿体ないとは思ったものの、
やっぱり気になって…。
重松氏は同年代、この小説の主人公・淑子(よしこ)ちゃんは、娘と同じ中学生…、
彼女を取り巻く両親や祖父母も我が家と同じような年齢構成となり、
物語にあるいろいろな出来事が、余りにも自然にこちらに伝わってきました。
戦中、戦後を生きて来たおばあちゃんの言葉は、
そのまますっと胸に沁みこむような、暖かくて核心をついていて、
まるで本当の母が語っているようです。淑子ちゃんには祖母になりますが。
うどんのつゆの温かさを
“絵本でしか知らないランプの灯のようなほんのりとした明かり”に喩え、
“わからないにことはわからなくていいんだよ”など、
何気ない会話に、読みながらいやされていました。
峠のうどん屋さん夫婦(祖父母)、淑子ちゃんの両親、淑子ちゃんとその友人、
そこにまつわる様々な人々を描いた10のお話からなるこの「物語」。
なんというか、“私が言いたい言葉が全部言って貰えている”ような、
安心感に溢れた読後感に、さすが重松清…と満足でした。
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