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 明治10(1877)年に来日したジョサイア・コンドルは、
「帝室博物館」(1881)の設計者でもありました。
 鹿鳴館に先立つこと数年。コンドルは日本の風土にあった建物=サラセン様式と
解釈したようで、この建物もアラビア風のドームやアーチを用い、
エキゾチックな雰囲気を醸しています。

 そのコンドルの署名入りの図面が何枚も並ぶ展示に感激し、
ケースに顔を近づけてじっくり見入りました。
アーチの微妙な曲線を何度も引きなおしたような鉛筆の線の走り書きがあり、
彼の息遣いが伝わるようでした。

 煉瓦の赤い色に彩色されたこれらの図面は
保管状態がよく、とても100年以上前のものには見えませんでした。
 図面の中に、中国風のゆったりとした服を着た人物が
描き込まれているのも楽しかった。

 コンドルは川鍋暁斎(浮世絵師)に弟子入りし、暁英の号を受けていたほどの絵の名手で、
このパース(完成予想図)も、とても美しい作品です。(写真がモノクロなのが残念)

 このコンドルの本館は惜しくも1923年の関東大震災で崩壊、
もし残っていたら観てみたかった…赤煉瓦に多頭アーチ、玉葱ドームの建物は
上野の杜に美しくマッチしたことでしょう。

 コンドルの弟子、辰野金吾設計の「東京駅」の創建当初への復元が間もなく完成します。
赤煉瓦に白い花崗岩の「辰野式」は首都の玄関にふさわしい威厳と、
彩りを与えるに違いありません。
 ドーム内の装飾も含め、全容が明らかになるのが、とっても楽しみです。

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