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「自由学園明日館・公開講座」は、1年ぶりの受講です。
冬の「建物探訪」もすごく行きたかったのですが、出遅れて“満席”となり、
キャンセル待ち登録も繰り上がりはなく、泣く泣く諦めたのでした。
今回は早くに申し込んだので大丈夫。
取り上げるのは「昭和の三巨匠」と題した佐藤武夫、前川國男、村野藤吾で、
初回は佐藤武夫。あとの2人よりも印象的な作品がとっさには
思い浮かばなかったのですが、講義を聴くと、3人を並べた意義がわかりました。
1899年名古屋市生まれ。早稲田大学建築学科を卒業し、
佐藤功一建築事務所時代に「日比谷公会堂」の音響設計を手がける。
彼のキーワードは「公共建築」「塔」「列柱」。
市役所などの「公共建築」は、派手さはないけれど、市民の日常に深く関わる…
言い換えれば「人間に近い存在」かもしれません。
彼の日本建築学会賞受賞作品が「旭川市役所」。
子ども時代に父親の転勤で3年ほど暮らした経験から、
灰色の空と雪に覆われた世界に、煉瓦色とコンクリートのチェック模様を建てようと
思いついたという…1958年の作品です。
旭川…思い出すのはやっぱり福井さん。市役所の建物なんて、覚えているのだろうか?
講義を聞きながら、ちょっと想像してしみました。
ほかに岩国市、新潟市、小倉市、矢板市の市役所、
世田谷、文京、府中市の公会堂や区民会館など、そこに暮らす人たちには
生活の中で大切な思い出が生まれた場所になっていたかもしれません。
晩年の「北海道開拓記念館」には列柱がありますが、
何気ないように見える柱の「太さや間隔」へのこだわりは深いものがあったようです。
「どうして列柱にこだわられるのですか」という問いに、
「それは建築が人々に対する姿勢として重要なものです」と答えています。
列柱は人が親和性を感じる…原風景ともいえるものと捕えると、確かに
パルテノンも法隆寺も、なんか落ち着くなあ、と思うことに気づきました。
※モノクロですが、格子模様が美しい旭川市庁舎。
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