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毎年冬場のお楽しみ、「建物見て歩き」でしたが、
昨年はあっという間に定員に達し、参加できませんでした(泣)。
今年は初日に申し込み、無事参加。
第一回は『本郷界隈』。最初は「求道会館」武田五一設計・大正4年。
室内正面に厨子のような八角形の祭壇が壁から半分飛び出したように設置され、
仏教の雰囲気があるものの、外観や2階部分を持ったこの建物(ホール)は
ちょっと「キリスト教会」のようです。
木骨煉瓦造の骨組みが露出して、多くのボルトで留められたトラスが力強い印象。
関東大震災にも耐えただけのことはあります。
一見ロマネスクに見える外観ですが、
「大正の風」を感じる細部の意匠もありました。
そして、徒歩で移動して「東大赤門」へ。
両脇に建物がある、立派な門は“加賀百万石”だから
許された門の格式、ということ。
東大構内には煉瓦タイルの建物がたくさん。
昭和初期のものは内田祥一設計…外観に統一感を持たせるため、
後年の建築も煉瓦タイルが多く用いられています。
今の時期、黄色く色づいた銀杏が残る立木と、落ち葉が一面に
敷き詰められている道があって、なんて美しい光景…としばし見とれました。
内田祥一と実施設計・岸田日出刀の堅実なデザインを見ながら、
安田講堂前で、解散。
この安田講堂を十分意識したのが、大隈講堂だそうで、
敢えてアシンメトリーにした佐藤功一の話を思い出しました。
青空をバックに聳え立つこの建物は、
多くの将来有望な青年たちが見上げて来たのだろうなあ…
そんなことを考えながら、帰途はのんびり上野駅まで歩いて行きました。
私が古い建物が好きなのは、設計に興味があるというよりは、
その建物に宿る多くの人たちの「想い」を、どこかで
感じとることができるからなのかと、改めて思っています。
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