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明治から昭和の“京都画壇の第一人者”と言われる「木島櫻谷=このしまおうこく」。
名前は、この展覧会で初めて知りました。
京都と言えば竹内西鳳が有名ですが、櫻谷は西鳳の次世代のホープだったようです。
幼い頃から絵が上手で、商業学校に進むも、
親が亡くなったのを機に日本画家に弟子入り、すぐに頭角を現し
「文展」に毎回のように上位入選。
そして帝展審査員へ。櫻谷は美術界の重鎮になるのは好まなかった様子で、
次第に孤高に制作に没頭するようになっていきました。
どこまでも優しい画風の、品格ある日本画。
観ていて気持ちが安らぐ作品たちでした。
そんな彼の作品、当時竣工した住友の邸宅の
「屏風」が展示されていましたが、四季折々、屋敷を飾る花々は、
日常ずっと眺めていたくなる、美しくて調和がとれていて、心地よい絵。
華やかな「桜柳図」、「燕子花図」はマットな感じ、
「菊花図」は油絵のようなマチエールが動きを感じさせ、
「雪中梅図」は静謐な雰囲気と、季節ごとに描き分けられています。
「しぐれ」(1907)の親子の鹿の柔らかな毛並みも心を和ませてくれますが、
確認せずに見に行ったため、チラシにもなっている
代表作「寒月」(1912・京都市美術館蔵)が観られなかったのが残念でした。
京都には櫻谷の「記念館」があるということ。
こちらも機会があったら訪ねてみたいと思いました。
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