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再開2回目の講師は、カリスマ左官士の久住章(くすみあきら)氏。
実は前回も顔を見せてくださっていて、その柔和な雰囲気に驚いていたところでした。
今回も、駐車場には全国各地のナンバーが散見できるくらいの有名な方なのに…
やっぱり優しげな語りで楽しく拝聴してきました。
ですが、壁の土の産地が名前になっていることすら朧げな「ど素人」なため、
専門用語が混じる説明についていくのが大変。
全部わからなくてもなんとか聴くことはできましたが途中参加者
(たぶん職人さん)から、“そんな言葉は説明しないとわからないよ〜”と
声が飛ぶくらいでした。
久住さんが遠山邸に初めて来たのは29歳の時。1948年生まれと伺ったので、
1977年=昭和52年頃でしょうか。子供時代の私も当時何度か来たことがあります。
さて、稲荷山黄土、大坂土、さび聚楽などの土の名称は、
さらに「墨さし天王寺」など多種に渡ります。名前を聞いても
そのものが思い浮かばないのが素人の悲しいところです。
それでも遠山邸の壁を見ながら具体的に説明をしていただくと、
その仕上げの見事さは目の当たりにできて、大変楽しい時間となりました。
会議室に戻り、土を加熱して変色させる実験も行っていただきました。
黄色から赤へ、確かに色は変化し、仕上げで磨き、艶やかな赤い壁になるのだと納得。
興味深かかったのが「ほたる壁」といわれる、ドット模様の壁。
半年お醤油に漬けておいた小さな鉄の玉を壁土(稲荷山黄土)に混ぜて作ります。
錆が出て周りを酸化させて色が変わる…数年かかって。
いずれ鉄の玉は落ちてなくなってしまい、水玉模様はそのまま残ります。
鉄の形を玉でなく切りかすのような形で“蝶”を思わせる模様も作るのだそうです。
酸化を進めるため、壁土にも醤油を混ぜたりする=外壁の場合。
室内ではお醤油の匂いがしてしまうから。
遠山邸の茶室の壁「墨さし天王寺」は、築80年を経て、
はっきり模様(下塗りに反応して桟を残して黒く変色)が見えますが、
下塗りにだけ切った藁を混ぜて酸化させ、表は天王寺土で塗ってあるので、
築20年くらいではまだ模様は薄かったようですが…、
そんな先のことを考えて作る数寄屋造りって凄い!と、改めて感じました。
※庭園の緑が雨に濡れてとっても綺麗でした。
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