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森鴎外と娘たち その2

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 「父からの贈りもの〜鴎外と娘たち展〜」の展示は、
前半は父鴎外とのこと、後半が個別の「茉莉(まり)」と「杏奴(あんぬ)」についてです。
 
 姉・茉莉の若い頃の写真は、母に似て鼻が高くて、たいそう美形です。
孤高の雰囲気を漂わせているように感じるのは、彼女の晩年を知っているからでしょうか。
気品ある美しさです。

 妹・杏奴は、可愛い雰囲気で、どちらかと言えば親しみ易い容貌。
若い頃の写真も、茉莉より笑顔が多いような?
彼女は画家の小堀四郎と結婚、晩年まで添い遂げました。

 6歳違いの姉妹は、それぞれパリに留学していた時期がありました。
茉莉は戯曲の翻訳など、杏奴は絵を描いていたようですが、
パリから母親にあてた絵ハガキはとてもカラフルで、美しい花や風景、
馴染みのある「名画」もたくさんありました。
 
 ボッティチェリ「ラ・プリマヴェーラ(春)」、ミレー「晩鐘」、
ルノアール「ピアノを弾く少女たち」、マネ「オランピア」など。
 欧州の香りを運ぶこの便り、お母様はさぞ楽しみにしていたことでしょう。
弟の類もパリに一いた時期があり、彼の筆跡はひときわ几帳面なことがわかります。

 偉大で優しい“理想の男性”だったパッパ=森鴎外。
その思い出を書くことが、文筆業に入るきっかけになった彼女たちですが、
この展示をみてさらに興味が深まり、いろいろ読んでみたくなりました。

※右が茉莉、左が杏奴、ともにパリにて。

森鴎外と娘たち その1

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 「父からの贈りもの〜森鴎外と娘たち〜」展が、世田谷文学館で開かれています。

 文豪・森鴎外には於菟、茉莉、杏奴、類と、夭折した不律という、
モダンな名前の5人の子どもたちがいました。
その中でも森茉莉、小堀杏奴は作家・エッセイストとしても有名です。

 娘たちは父のことを“パッパ”と呼び、「それは私の心の全部でした(茉莉)」というくらい、
敬愛していました。父・鴎外も「おまり(茉莉)は上等」と可愛がる…
 
 彼女たちの幼い頃に描いた絵やお手紙もきちんと保存され、
鴎外が赴任先から出した、読みやすいように大きな文字で書かれた絵葉書、
娘(杏奴)のために作った75ページにもなる手書きの歴史の教科書もありました。
 子ども達の洋服はヨーロッパに発注し、シベリア鉄道を使って届けられ、
鴎外が茉莉のために買い求めたモザイクのネックレス(写真)のなんと優美なこと。

 鴎外愛用の外套(コート)とステッキも展示されていて、
厚地ウールのコートは、葉巻=父の香りがした、という一文が思い浮かびました。

 展示の中で、胸を打ったのは、鴎外の危篤〜逝去までを
既にパリに留学中だった姉・茉莉に伝える妹・杏奴の“手紙”でした。
 
 このとき彼女は13歳。薄い水色の便箋に書かれた手紙は、
大好きな父を亡くしたばかりなのに、姉に「泣かないでね」と健気に伝えています。
 幼さの残る文字は、最初が丁寧に、4枚目は少し乱れながらもしっかりと書かれていて、
展示ケースの中の手紙を読みながら、涙を堪えるのが大変でした。

 見ごたえあるものが満載の、楽しい展示でした。
つづく。

「星座」になった人

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 副題が〜芥川龍之介次男・多加志の青春〜、著者は天満ふさこ。
以前読んだ「青春のかたみ」(芥川瑠璃子著)が思い浮かび、図書館で借りてきました。

 文豪・芥川龍之介の長男、比呂志氏は俳優で、
その奥さまが「青春のかたみ」の著者、瑠璃子さん。
三男は作曲家の芥川也寸志氏(代表作・映画「砂の器」「八つ墓村」「八甲田山」)。
「青春の〜」で夭折した次男の多加志氏のことも触れていたため、存在は知っていました。

 “「星座に」なった人”は、資料収集の過程もつぶさに描かれていて、
彼が参加した同人誌「星座」を探し当てるまでも、まるでドラマのようでした。
 ここで短い小説を発表しただけで、南方で戦死した彼。
当時の若者みんなに言えることですが、その才能を生かせなかったことが、
本当に残念でなりません。

 著者が“「学徒」という言葉にひかれ、ミュージカル「南十字星」(劇団四季)を
観劇したこと“にも触れていたので、最近またOSTを何度も聴き返しています。
劇中の保科勲の「明日の日本の若者たちよ…50年後、100年後の日本を、よろしく…頼む」
と言う台詞を聴くと、胸が苦しくなります。
 この時代の若者の貴重な命(犠牲)の上に、今の平和が成り立っていることを
決して忘れてはいけない…。
 表紙の、“若者のまま”の多加志氏を見ながら、そう思いました。

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 古本のまち神田で10月下旬に開催される「古書まつり」。
独身時代は毎年行っていたのに、久しく足を運べていません。

 あの独特な本の香り…懐かしく思い出します。
私は写真が多い本(別冊・月刊「太陽」等)が廉価で買えるのが好きでした。
当時好きだったのは「アンティークドール」や「古い建物」・「白黒映画」。
今も変わっていませんが、本を買うことはぐっと減りました。

 また、古い「絵葉書」も大好きで、段ボール箱にごっそりと入っている中から
いろいろ選り抜くのも楽しみでした。
 可愛い少女が持っているプレートに“1906”の文字。
この時代のファッションも分かるポストカードは、復刻版のものも随分購入しました。
こんなドレスを着たいなあ、と想像するのも大好きでした。

 明治大学がまだドーム型の校舎だったころ。
神田〜お茶の水界隈に初めて行ったのは、兄が管楽器のリードを買いに行くためでした。
何となく付いて行って、そして本屋さん巡りも一緒にして。
今思えば、中1の妹をよく一緒に連れて行ってくれたものです。
 母に頼まれたからでしょう…あの頃も今も、とても優しい、大好きな兄です。

※当時買った本、なんとなくまだ捨てられずにいます。
 発行は1975〜79年。買った当時すでに古本でしたから…。

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 映画化・来年の公開を目指し、その舞台となった埼玉県行田市でのロケが
決まったと聞いて、読みたくなって借りて来ました。

 “のぼう”ってなに?と思ったら、このお城のあるじが「でくのぼう」だから…。
愛すべき不器用な大男、彼は武州「忍城」の主なのに、
普段は城下で農作業を手伝ったりし、農民にまで「のぼう様」と呼ばれるほど、
ちっとも偉ぶっていない。

 時代小説をほとんど読まない私には、読み易くて面白かったのですが、
昔からの重厚な時代物のファンには、若干物足りないという感想もあるようです。
でも、多くの人に時代小説の“入門書”のような役割を果たしているのなら、
とってもいい本だと思います。

 映画は犬堂一心と樋口信真嗣(ローレライ・日本沈没)の共同監督。
犬堂監督の「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」は大好きだったから、
この作品も期待しています。

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