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 表紙写真の“きれいな風貌のお兄さん(民族衣装着用)”…何をした人なのか、
興味津々で手に取りました。
 読み進むうち、なんといろいろ繋がってくるのかと、この西村伊作と言う人物の
守備範囲の広さに感心しつつ、一気に読んでしまいました。

 紀伊の山持ちの跡継ぎとして、恵まれた環境を生かし、絵画・写真・建築と
興味の赴くまま手を染め、「文化学院」と言う自由な教育の学校を創立、
錚々たる講師を招く…その人脈も、22歳の頃、与謝野寛、北原白秋、吉井勇らと
伯父大石誠之助を介して知り合い、与謝野の知人の石井柏亭や、与謝野晶子、菊池寛、
佐藤春夫らが文化学院の講師となりました。

 陶芸も好んだ伊作は、富本憲吉とも交流があったそうだし、建築では文化学院を設計、
次女がパリで知り合った坂倉準三(建築家)と結婚など、読み進めていくうち
どんどん広がっていく交友関係に、ただ感心してしまいました。

 両親はクリスチャンだった伊作(名前もイサク)でしたが、彼自身は信仰を明確にはせず、
自らを「freethinker」と称していたという逸話があります。

 1884(明治17)年生まれ、激動の時代を“自分は自分”というスタンスで貫いた伊作、
表紙の意表を突く衣裳も、あの当時、渡航に旅券が要らなかった
シンガポールで撮った写真(当時21歳)だという事です。

 スケールが大きく、度胸が据わった、さらに“美しい人”だった伊作、最強です。

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“建築遺産”という文字に引き寄せられて借りてきました。
語り直し日本建築史ということで、ここで取り上げられておるのは個性的な建物ばかり。

 三内丸山遺跡から始まり、出雲大社・伊勢神宮、浄土寺浄土堂・唐招提寺金堂、
円覚寺舎利殿・三十三間堂、三仏寺投入堂・西本願寺飛雲閣、さざえ堂・集学院離宮上の御茶屋、
最後は代々木オリンピックプール・水戸芸術館アートタワー。

 建築…建築史というと、日本の建物を今、西洋や他の国から入ってきて、どのように
日本のものにしていったかを、後付けで考えて纏めたようなものを想像します。
 ですがこの本では「構築する力を強く感じさせる存在」のものを、
垂直と水平の“対”にするかたちで、6組紹介。

 中でも「投入堂」は、見てきた知人がしきりに「凄い!凄い!」というのを聞き、
興味を持っていました。写真で観てもインパクトのある“垂直の構築”です。
これは最初から設計図があって木材の長さを決めたのではなく、
ごく小さいお堂を少しずつ廊下なども含め拡張していき、
最後の方で軒下の長い柱が入った、と推測されています。
 
 回廊の屋根も、コーナーで纏めずに小さな屋根が追加、素敵なリズムが生じていて。
実際見てみたいと思いつつ、高所恐怖症の私には絶対無理でしょう…残念ですが。

 最後の「水戸芸術館」のタワーは、3月〜4月、NHK水戸放送局のカメラに毎回映り、
この揺れで震度がわかる…しばらくはタワーを見ると揺れている気がするかもしれません。
竣工した1990年頃に、建築の近代化というものの終わりがあったと、磯崎さんは述べています。
 
 外圧→内乱→受容(もどき)→変形(やつし)…のサイクルの、
震災後の今は“内乱”のときと捉え、今後の受容、変形はどうなっていくのか、
建築が絶えず変化するなんて今迄考えたこともありませんでした。
 これからは、ますます建物を興味深く観てしまいそうです。

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 岩谷時子さんと言えば、人によって思い出す歌や歌手がたくさんある方でしょうか。
私の場合は、最近は四季のミュージカル「ジーザス」「ウェストサイド物語」や
「エビータ」の中の“スーツケースを抱いて”の歌詞ですが、
初めて認識したのは小学生時代、ファンだった郷ひろみのデビューからしばらくの間の
作詞をされていたことでした。
 「男の子女の子」「小さな体験」「裸のビーナス」…今でも手元にシングル盤が残っています。

 この本は図書館で見つけ、喜んで借りてきました。最初と最後は本田美奈子さんの
エピソードで占められています。「ミス・サイゴン」も岩谷さんの訳詞。
 宝塚の文芸部からキャリアをスタートし、戦前〜戦後とたくさんの訳詞・作詞の
作品を生み、ミュージカルの翻訳を手掛けた“言葉の魔術師”のような方。

 私が気付いた時には、もう生の舞台を観ることができなくなっていた越路吹雪さんの
「愛の賛歌」も、美しい歌詞に訳されたからこそ、こんなに長く愛される歌に
なったのだと思います。

 女性の視点、感性を生かした“その時代にとっては少しだけ大胆”な表現…。
なんて絶妙なのでしょう!と紹介された歌詞を観ながら、唸ってしまいました。

 「恋のバカンス」「これが青春だ」「旅人よ」「君といつまでも」「お嫁においで」
「恋の季節」「おまえに」等の歌謡曲と「サインはV」「ふしぎなメルモ」、
合唱曲「空がこんなに青いとは」「ともしびを高くかかげて」等、枚挙にいとまがありません。

 題名通り“歌の中でたくさん恋をして”、独身を通している岩谷さんの
清々しい生き方にも、感動しました。

ビフォア・ラン

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 やっと読むことができた、重松清のデビュー作。
先日「四十回のまばたき」を読み、昔の作品に興味を持った時、
古書店で見つけて購入しました。図書館で出会うのはもう待てない!と思ったので。

 高校生の男子って、なぜこんな…なんでしょう。女子高出身の私には謎の多い生態です。
時代背景は全く一緒。ジョン・レノンを悼み、1日中泣いていたクラスメイトを思い出す…
2学期の期末試験の頃でした。

 ただ当時の私は“本当の自分”とか、生き方とか、そんなことに
全く興味を抱かない、まだまだ中身は幼い高校生でした。
この物語の“紀子”に結構似ていますが、生きにくい感じは今も残っているものの
葛藤はなく、単純にできている自分がちょっと可笑しくなりました。

 ビフォア・ラン。この場合は高校卒業〜進学(1人暮らし)や就職の
直前、という時期ですが、今となっては遠い記憶で、この本を読んでも
他の重松氏の本のように、涙を零すことはありませんでした。
この本が出版された1991年頃に読んだら、もう少し入り込めたのかもしれませんが…。

 最近、母校の文化祭に行ったこともあり、高校時代を懐かしく思い出して、
随分前の事のような・あっという間だった様な…と、
いろいろ考える時間が持てたことは良かったと思います。

下町ロケット

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 下町、という響きがまず親近感を覚えました。この場合は大田区。
私のイメージは江東区や墨田区ですが…それはともかく、
主人公は佃航平という名前。“佃島”を思い出します。
 
 最初は特許の事でライバル会社から訴訟を起こされるのですが、これはまだ序章。
もっと大きな国家プロジェクトに関する大企業との関係は、動く金額も大きく、
自らが開発した特許の権利を買い取ってくれるなら売った方がいい…?
そう思う人がいても不思議はないし、社員にも同意する者はいたようです。
 しかし、佃は金額の問題ではないと、あくまでも特許を手放すことを拒否します。

 読み終えて浮かんだ単語=「矜持」。誇りやプライドという意味ですが、
まさしく彼の仕事に対する態度です。
 以前、どこかでこの言葉を使ったことがある様な?
それは「沈まぬ太陽」の映画を観た後でした。理不尽な会社の態度に屈しない
主人公の生き方にも、この矜持という言葉がぴったりでした。

 誇りを持って、プライドを持って、自分の仕事に邁進する佃航平、かっこいいです!
これから読む方には申し訳ないので詳細は記しませんが、
結構厚い本だったのに、その面白さから、一気に読み切ってしまい、
自分の仕事に対する態度をかなり反省することにもなったのでした。

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