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アールヌーヴォーの優美なガラス工芸品たちは、ドーム兄弟の作品。 |
美術
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チラシの美しい絵にまず目を奪われますが、これはいったい何をしているのでしょう? 「唯、美しく」と大きく書かれているとおり、1860〜1900年頃に 「唯美主義」と言われたムーヴメントは「ただ美しければいい」という価値観で 貫かれているようでした。だから何をしているとか時代考証などは、重要ではありません。 「唯美主義」は絵画だけでなく、家具や陶器、室内装飾や建築物にも及びました。 1860年代は、日本は江戸から明治時代へと動いた頃。 お雇い外人建築家:コンドル設計の三菱一号館の竣工は1894年、 まさに“唯美主義まっただ中”のことでした。 彼が師事した建築家バージェスは、唯美主義の旗手の一人。 赤煉瓦に白の窓枠のクイーンアン様式は、確かに明治時代も思い出させます。 飾り棚などの調度品には、ジャポニスムの影響が色濃く出ているのには驚き、 漆のパネルや、釣鐘型の窓に似た装飾、日本人ならこんな組み合わせは しないだろうと言う“意外性”にはびっくりでした。 1900年近くの「唯美主義最晩期」のビアズリー、ワイルドなどは 一般には「耽美主義」というほうがしっくりきます。 絵画では漆黒の髪と孔雀の羽の「パヴォニア」、ロセッティ「愛の杯」、 ムーア「花」など、とびきり美人さん揃いで、うっとりです。 彫刻、テキスタイル、版画、ブローチなどの装飾品、設計図、写真までも 「ただ美しい」楽しい展覧会でした。 (写真はブロガー内覧会と言うことで、特別に許可を得て撮影したものです。) 会期は5月6日(火・祝)まで、三菱一号館美術館にて。
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会場いっぱいに“クリームの絞り出し”で飾ったものがあふれ、 |
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今年も訪れた、恒例の展覧会。早春によく似合う典雅なお人形さんたちです。 |
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最初に目に留まるのは横山大観「無我」、狩野芳崖「悲母観音」。 どちらも繊細な筆致の名作中の名作。至近距離で観たくて、何度も戻って眺めました。 悲母観音は、幼子を観遣る眼差しが慈愛に満ち、その“淡い輪郭のお顔”を いつまでも眺めていたかった…芳崖は東京美術学校が開校する前に亡くなっていて、 仕上げは後輩の橋本雅邦が行ったということ。 その雅邦の「竜虎図屏風」は、今回一番見たかった作品でした。 静嘉堂文庫蔵のこの重要文化財は、展示期間を勘違いして一度空振りした経緯があります。 初の二子玉川だったのに…。 様式的な表現と劇画のような躍動感、リアルな色彩、 生方冲「光圀伝」表紙に使われていたのがきっかけで、観たい!と思ってから、 ようやく念願が叶いました。 さらに今村紫紅の「熱国之巻」(重文)、 前田青邨の圧倒的な緑の競宴の「芥子図屏風」、 凛とした小林古径「孔雀」、小倉遊亀の描く越路吹雪、 平山郁男の岡倉天心先生への愛、岩橋英遠の29メートルにも及ぶ、北海道の大絵巻…。 見所いっぱいの展示でした。 この日は「ブロガー内覧会」で、閉館時間後の鑑賞。 中村吉衛門さんがナビゲートしつつ、藤村紀子さんの落ち着いた声の 音声ガイドも使用できた“贅沢な時間”となり、 とっても感謝しています。 大好きな「竜虎図」のクリアファイルや、前期の展示でしたが、 私が似ていると言われたことがある?「額田王」の絵はがきを求めてから、 帰途につきました。 展示は3月1日(土)〜4月1日(火)まで、東京都美術館企画展示室にて。
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