建築

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 4月10日付「読売新聞・日曜版」のカラー写真は「東京文化会館」。
ロビーの照明は、星空のようなランダムな配置…。
1月の「歴史的建物を見て歩く」の講座を思い出しました。

 その時一緒に見学したのが、この文化会館と同じ前川國男設計の
「東京都美術館」。ここは、今の建物に建て替わる前、岡田信一郎設計の
“円柱が並ぶ正面玄関”の階段を上ったことをぼんやり覚えています。
小さい頃に習っていた「書道の展覧会」の会場だったためです。

 その後、TVで今井正監督の映画「また逢う日まで」のワンシーンを見て、
たぶんここだ!と驚きました。確か久我美子演じるヒロインは“画学生”だったのでは…。

 建て替え後の“四角い箱のような建物”は、最近まで
なんとなくつまらないなあ〜と思っていたのに、
講座を受けてから改めて見ると“名建築”。美術館のリニューアルオープンが待たれます。

 そして「東京文化会館」には、来月バレエ公演を観に行く予定。
これも期待に胸が踊ります。

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「その1」からの続きです。
 コンドルの珠玉の邸宅建築「旧島津公爵邸」。この建物は
何といっても南側のベランダの美しい曲線が印象的。
「龍馬伝」など、いろいろなドラマのロケにも使われているようです。

 邸宅の内装は黒田清輝が担当。創建当時の優美な家具などはGHQ接収時に
すべて失われたのが残念、ということです。
 大学の担当者の女性は明朗快活で、島津藩の歴史や
当時としては進歩的な当主(家族全員が同じ玄関を使用)のお話などを、
たっぷり語っていただき、あっという間の2時間でした。

 ここの庭園のシンボル、大きな“ふうの木”。かわいい実が生っていました。
低木は皐月、満開の時は見事な色合いということです。
 そして、高台にあるこのお屋敷の庭園の正面には
建設中の大きなビルがありました。

 これは、「五反田キャッツシアター」跡に建っている東洋製罐の新社屋。
来年秋に竣工予定のようです。
シアターはこの会社の東京工場の跡地に“期限付き”で存在していたのでしょう。

 あの、楽しかった“五反田キャッツ”の思い出は今も鮮明ですが、
高層ビル化も、時代の流れ…このお屋敷は大正初期から関東大震災、
東京大空襲にも失われずに残り、未来にずっと続いてほしいと思いました。

※見学後に起こった東日本大震災でも大きな被害はなかった様子で、
 震災以降中断されていた見学が4月から再開された模様です。良かった。

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 ちょうど1ヶ月前の「自由学園・明日館」の講座・3回シリーズの最終回は、
初回(上野)、2回目(神保町〜竹橋)の“幾つかを見て歩く”ではなく、
五反田駅から10分ほどの閑静な住宅地にある、この1か所だけをじっくりと。
講師は米山勇先生と、清泉女子大の担当者も数名付いて下さいました。

 旧島津公爵邸は、現在「清泉女子大本館」、現役の校舎です。
設計はジョサイア・コンドル、竣工は1917(大正6)年で、彼の晩年の傑作。
 まず正面から車寄せを眺め、窓が大きいことが特徴と解説、層オーダー、
トスカナ式の柱頭を確認して、北側へ回ると、厨房、旧食堂の外観。

 そこからは中に入り、旧食堂は現在「礼拝堂」になっていて、
荘厳な雰囲気を味わいました。壁は板張り、これは大きなテーブルでも話が届くよう、
反響を考えてのこと。天井の漆喰飾りや廻り縁も丁寧な造りです。

 1階はオフィシャルなスペースで、内装はとっても綺麗なのですが、
2階が島津家のプライベートな空間。ここは本当に素気ないほど簡素な内装で、
質実剛健な家風が好ましかった。

 玄関のステンドグラスには粒々に凹凸がある「モロッコグラス」が使われていて、
現在は手に入らない貴重品ということ。
 2階部分の“教室”として使用されている部屋の照明は、普通の蛍光灯。
贅沢な空間だなあ、とちょっと羨ましくなりました。

続く。

※天井の漆喰飾りは、優美な花の模様でした。

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 先日、ホテルオークラの敷地内の「大倉集古館」に初めて行きました。
溜池山王駅からここへ向かう途中、霊南坂教会の脇を通り、思わず
“ここは百恵ちゃんが結婚式を挙げたところ…”と同行の娘に説明してしまいました。

 そしてこの「大倉集古館」は反りが入った屋根の東洋風の建物で、
設計は伊藤忠太=作品は築地本願寺・一橋大学兼松講堂ほか。

 開催中の企画展「〜煌きの近代〜」では、横山大観の屏風絵を堪能。
展示されていた「秋色」は、描かれた母鹿の眼が印象的な作品でした。

 橋本雅邦、伊藤若冲、河合玉堂、三木翠山などの絵画作品、
高村光雲、高村光太郎の彫刻、
西郷隆盛、徳川慶喜、勝海舟、有栖川熾仁親王、三条実美などの書画など、
小品ながら多彩な作品を観賞できました。

 そして常設展示の白眉は「国宝普賢菩薩騎象像」。
像に乗った姿はとても均整がとれていて、やさしいお顔の菩薩様でした。
 屋外彫刻も1つ1つ味わって、地続きの「ホテルオークラ」本館にも入ってみました。

 憧れていたここのロビー。落ち着いた空間は想像通りの居心地の良さで、
ソファでしばらく寛ぎました。設計は谷口吉郎(1962)。
中2階から見下ろすと、丸テーブルを囲むソファが梅の花びらに見え、
披露宴を終えた振袖姿のお嬢さんたちの姿もあって、華やいだ雰囲気でした。 

※ホテルオークラ側から撮った大倉集古館、全景が入りません…。
 右端に本館の「軒」が写っています。

ソウル・洋風建物探訪

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 ミュージカル、美術鑑賞とくれば、やっぱり「建築」も外せません。

 まずは「貨幣博物館」=旧韓国銀行本店(設計/辰野金吾・1911年)へ。明洞の中心地にあります。
玉葱形の小さなドームは可愛いけれど、全体的には重厚な造り。
 次はそのお向かい、「新世界百貨店」=旧三越(1930年)。
高層ビルの中にある石造りの建物たちですが、案外周囲になじんでいるように見えました。

 繁華街の中の「明洞芸術劇場」=旧明治座(玉田建築事務所・1936年)。
2009年に芸術劇場に新装なったばかりの綺麗な外観ですが、装飾には昭和初期の香り…
縦に入った飾りなど、神田神保町にあった書店を思い出しました。

 そして“徳寿宮”(トクスグン)の中の洋風建築、「石造殿」(ハーディング英・1909)、
「国立現代美術館」(中村與資平・1937)、「静観軒」(サバティン露・1906)も
楽しく見てきました。
 ただ、「石造殿」は修理中で入れなかったのが、残念!

 07年5月に「ヘドウィグ」を見に来た時に訪れた「雲峴宮」(ウンニョングン)の中の洋風建築、
「徳成女子大」(1907)の設計は、片山東熊と、今回初めて知りました。
確かに、瀟洒な宮廷建築の趣がありました。

 もっともっと見たかったところもあって、また行く機会があることを願っています。

◎参考文献 「図説ソウルの歴史」砂本文彦 河出書房新社 2009・11発行

※写真上「貨幣博物館」、下「明洞芸術劇場」(2階から上の部分)です。

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