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「IMPRESSIONNISMEー印象主義ー」と題がついた、 |
写真
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ここには何度も足を運んでいますが、いつも新鮮な気分になれる美術館です。 今回は夏休みなので子どもに焦点をあわせた言葉がテーマですが、 やはり作品の前に立って感動しているのは大人たち。 独特の書体で書かれた平易なことば、読むと心にまっすぐ飛び込んできます。 普通、美術館では“話し声”が聞こえるのはあまりいい感じではないのですが、 ここは例外で、話している内容にもよりますが、感動を語り合うのが聞こえると なんとなく心が温まる、不思議な美術館だと思いました。 「にんげんは、点数を付けられるために生まれて来たのではない にんげんがさき、点数は後。」(要旨)…唸ります。 この日は第二展示室での、写真展「女子学徒たちのウムイ(想い)」も見学。 沖縄戦で生き残った女学生(“ひめゆり”をはじめ、いくつも部隊があった)が、 広島経済大学の学生たちに語ったり、学生たちが慰霊をしているところを撮った写真。 大きな瞳に涙を一杯に湛えて真剣に話に聴き入る女子大生の写真はとても印象的で、 語っているのは私の母のほんの少し上の世代…そこに母が居るような気がしました。 撮影は田中正文氏。海に沈んだ旧日本軍の戦艦を自ら潜水して撮影し、 洞爺湖の自然を写し、そしてこの広島経済大学生たちの「オキナワを歩く」に同行し 撮影したのがこの写真展の作品でした。 北海道旭川市出身(ここになぜか何かの“縁”を感じて…)。 |
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副題は「そのときの光、そのさきの風」 |
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銀座6丁目、泰明小学校の前にある、ライカのお店。 2階のサロンに伺ったときはたまたま私1人で、休日の銀座の喧噪が嘘のよう…。 白を基調にした部屋の中、20点程の写真が、静かに迎えてくれました。 窓側には「報道写真」で、チュニスの爆破された街(2012)、 ムバラク大統領の演説を聞いて激昴する人々(2011)、 NY9・11テロの2週間後という不安そうな人々(2001)など。 写っている人たちの“目”がとっても印象的です。 壁側は対照的にベネチアの静かな風景。 点数は多くありませんが、ゆったりした時間を過ごし 世界の「今」を撮った写真に、見入りました。 ところで、アレックス・マヨーリ氏は、現在の「マグナムフォト」の代表。 リコーギャラリーの「マグナムフォト・コンタクトシート」展示、 シャネルで観たパリを写したエリオット・アーウィット、 日比谷図書館での名取洋之助展(日本のマグナムフォト=日本工房を創設)など、 今迄観てきたものと、何かと関係してきます。 そういえばキャパの「ちょっとピンぼけ」は、 高校時代に本を買った記憶があります。当時からジャンルを問わず “写真”を見るのは好きでした。 いつの間にか、暇を見つけて「写真展」を見て歩くようになりました。 そこに写る人、その「表情」から何かを感じることが好きです。 1枚の写真で、頭の中で旅をして、思い出が甦り、忙しく想像が駆け巡ります。 豊かな時間がもてた、銀座のオアシスのようなこの場所を、
また訪れてみたくなりました。 |
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日比谷公園の中にある三角形の建物=日比谷図書館、 現在は「日比谷図書文化館」に、初めて行ってみました。 名取洋之助という名前は、 マグナムフォトの展覧会を見た頃、 日本で最初の写真集団「日本工房」を立ち上げたという記事で知りました。 今回、チラシを見ておもしろそう!と足を運んだのですが、 予想以上の興味溢れる展示に、大満足です。 日本工房=1933年に設立された、報写真を標榜する写真集団。メンバーは 木村伊兵衛、土門拳、原弘、山名文夫、河野鷹志、亀倉雄策などの錚々たる顔ぶれ。 欧米への日本文化紹介誌「大日本」は屏風状に広げて展示され、 コラージュのようにびっしり入った被写体は、 映画スターでは原節子・佐野周ニ・長谷川一夫、 陶芸をしているのは濱田庄司、 日本人形のお顔は、たぶん平田郷陽昨…工場で働く人々、仏像などの美術品、 ずっと見ていても見飽きません。 戦後創刊された「週間サンニュース」は、「LIFE」のようなもの、 と言うよりは、もう少し庶民的な、写真が多目の週刊誌という趣。 スタッフには一流のカメラマンと編集者が集まって、 「名取学校」と呼ばれ、岡部冬彦・稲村隆正などが活躍。 会場には名取氏と関わりの深いカメラマンの作品パネルが並んでいましたが、 貧しくてちょっと悲惨な感じの終戦直後の庶民であっても、 どこかほっとできる、木村伊兵衛の作品が好きです。 青春時代をドイツで過ごした、裕福な名取青年。 彼の美学は欧風仕込み…チラシの写真はうつむいてしまっていますが、 丸いめがねの風貌は、名家の御子息を彷彿とさせました。 「報道写真とデザインの父」という副題の通り、
この展示に登場する多くの人物を見て、彼の存在が 後世に多大な影響を与えたことが納得できました。 会期は今月26日(火)まで。 |




