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戦艦「大和」レイテ沖の七日間―「大和」艦載機偵察員の戦場報告
といいう読み物を読みました。
著者は大学卒業後に海軍に入隊した予備中尉として栗田艦隊の旗艦となった
戦艦大和に乗り込みレイテ沖海戦を見聞した様子が描かれています。
何故見聞かというと著者は飛行科に属し水上偵察機や水上観測機の
偵察員(航法兼ねる)としての作戦参加で本海戦では水上偵察機に
乗る機会はありませんでした。
ですから戦闘中は暇を持て余してた様子で司令部の艦橋近くや
電信室、飛行科の整備室等をウロチョロと動いてまわりエライさんの
表情を覗いては勝手に栗田長官の渋い表情や内心を脳裏に
スキャンしておりますが、アチコチ動き過ぎたのか敵機の
機銃掃射で著者自身も腰や臀部を負傷もしております。
戦艦大和は7機の水上偵察機や観測機を搭載しており、実際に
レイテ島沖海戦の山場のサマール島沖海戦の時に2機の水上機を
レイテ湾の米艦隊や輸送船の状況を調べるために発進させていますが
2機とも敵情を報告せずに(できずに)大和でなくフィリピンの
水上機地に無事に?帰還しています。
著者は飛行科の予備要員の配置のようで大和にのったまま
割合と冷静に海戦を見続けた事になります。
そんな訳で伝聞や又聞きの話が多く読んでて最初は退屈でしたが
レイテ湾の謎の反転(退却)についての部分は読ませます。
従来は臆病風にかられた栗田提督が反転退却を決断したという
話が多いのですが、この書では他の将校や参謀から実際に聞いた
話という内容ですが。。。
艦橋の司令室の下の階に参謀が会議を行う部屋があり、そこで参謀達だけで
話し合った「総意」としてレイテ湾に南下せず、北方にいるかも知れない
敵空母部隊を求めて北上し、敵と遭遇しない場合は出撃したリンガに
戻るという内容を美辞麗句で誤魔化して「北の敵に決戦を求め北上!」
とさも勇ましく栗田長官に詰めより長官に「北に向おう!」と言わせた
としている点が秀逸に思えます。
その時、困り顔の栗田長官の顔色を参謀たちは誰も覗かなかったと
書いてますから参謀達も栗田長官の目を見ずに喋るわけで苦しい
言い訳と参謀たちが助かりたい本音を悟られまいとはしたのでしょうか?
参謀グループも栗田長官も目を合わせずお互い下をみていたとは。。(ちと情けない
最初から大和に座乗していた宇垣纏中将と森下信衛艦長
(最近人気上昇中の人物)は渋すぎてカッコ良すぎると書いてます。
栗田中将提督は参謀達ににアアだコウだ言われて可哀想とみています。
例の反転退却のを発案した参謀達については
「私にとって、参謀という人種の階段を乗り越えた傍若無人さ、思い通りに,
事態を動かしてみせる強引さに直にふれた、これは始めての経験だった。」
と素直に嫌悪感を表に出しています。
また著者の岩佐氏は自分の経歴や大和乗艦以前の事や大和の沖縄特攻時は
全然触れてなく、大いに知りたいところですが
「カナダ南部メソジスト派のキリスト教大学に学んだ私・・・」(戦闘機には乗れんわなあ?)
という部分を読んでみて何だか戦闘中も見学者・傍観者に徹していた理由が
なんとなくですが少し理解できたのでした。
でも著者はクリスチャンなのに華麗な操艦で大和の乗員を救った森下名艦長
を称えるのは理解できるけど、終戦時に部下を引き攣れて最後の特攻自決を
行なった宇垣中将に渋いとかカッコイイとか魅了されてしまって
大丈夫なの〜と思ったワタシでした。
また戦艦大和の防御の欠陥(弱点)として従来は巨大な煙突と装甲の施されてない
副砲とかの指摘が多くありますが、著者は飛行科という事もあり
大和の搭載する飛行機を収納したりする最後部の空母のエレベータにも
似た飛行機出し入れの開口部に爆弾が命中すると機関部や後部火薬庫
に近いため引火、爆発の危険性が高く乗員は怖がっていたと指摘してます。
この区間の乗員や航空科の人達は空襲中は気が気でなくいつ敵急降下爆撃機
の落とした爆弾が命中するかと怯えていたそうです。
そんな感じで大和に乗っていても直接会話でなく、艦橋の外からとか
司令部を覗いたとか、後から関係者に聞いたとかの話が多いのですが
レイテ海戦、特にサマール沖海戦の時に大和から打ち出した水偵が
距離50km程度のレイテ湾内の様子を報告せずに?、水上機地に無事に?
2機ともたどり着いた?という点が摩訶不思議ですが、当時のバカ参謀達は
偵察機がいち早く敵を発見しても「平文」で電信を送ると「暗号」で送れと
湯気立てて怒り狂う人も多かったんでレイテに向かわずにそのまま逃げまくり
水上機地に向かったのでしょうか?
まあ誰が読んでも面白いという本ではありませんが
神風特攻隊まではじまったこの時期のレイテ湾での謎の反転は
栗田提督の怯えた決断よりも助かりたい司令部参謀らが謀議して
栗田提督に詰めより栗田提督に反転退却を決断させたと診てる
部分はこの書のオリジナルな部分として読んだ人の記憶には残るでしょうね。
私がこれまで読んだレイテ反転モノでは 栗田擁護一直線の
大岡次郎氏の「正説レイテ沖の栗田艦隊」が一番面白いですね。
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