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1914年から1918年まで続いた第一次世界大戦の
死者数は軍人約850万人、民間人1856万人、合わせて
2700万人にも達したという。
ほぼ同時期(1918年〜1919年)に「スペイン風邪」というインフルエンザ
が世界的に 流行しその感染による死者数は上記の第一次世界大戦の死者数を
軽く上まわるという。
1「スペイン風邪」の被害
当時世界人口は10億〜12億人と思われるがスペイン風邪の感染者は
5〜6億人に達するという。(世界人口の半分が感染)
また感染による死者数は4000万人〜5000万人に及んだ。(合併症含む)
世界人口の約4%が短期間で死亡した事になる。
人類史上これだけ短期間に世界規模で大量に死者が発生した事は無かった。
日本でも39万人、米国でも85万人が死亡した。
2「スペイン風邪」とは?
これだけ人類史上最大の猛威を奮ったスペイン風邪であるが当時はその正体は
わわからずじまいであった。
猛威から約80年経過した1997年アラスカの凍土から「スペイン風邪感染者」と
推定される遺体が発掘された。
その遺体から採取した「肺組織」の検体でウイルスゲノムを分離しようやく判明した。
3「正体」は?
A型(亜型とも)H1N1であったことと、トリインフルエンザウイルスに由来するものであった
可能性が高いことが証明された。
よってスペインかぜは、それまでヒトに感染しなかった
ヒトインフルエンザは、元はトリ(鳥)インフルエンザウイルスが遺伝子変異して人間に感染
するようになったと考えられている。
つまり当時の人々にとっては全く新しい感染症(新興感染症)であり、スペインかぜに対する
免疫を持った人がいなかったことが、この大流行の原因だと考えられている
又特にヨーロッパでは戦争中で多くの人の栄養状態が悪く感染しやすかったのかも知れない。
スペイン風邪の名称については「スペイン王室関係者に被害が多かった」からだという。
このような新型インフルエンザは1957年、1968年にも大量発生し死者も多く出たが
都合3回の大インフルエンザで研究は格段に進み次回の流行時ワクチンが早期に利用できる公算が
現在では強い。
しかしインフルエンザウィルスは進化が非常に速く、すぐに新しいタイプが誕生するため、
交通機関が発達し 病気の伝播(でんぱ)速度が速まった現代では、最も恐れなければならない
病気である。
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