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8月10日にオリジナル(書き下ろし)でちくま文庫より出版された別宮暖朗氏の新著です。 今年も63年目の終戦(敗戦)を迎えますがようやく左右のイデオロギー に毒されてない歴史の本の登場に微かな希望を感じます。 この本は太平洋戦争の開戦はどのように行われたかをコンパクトにまとめてあります。 従来の通説ですと 右=米国の陰謀、中ソの陰謀、日本は正しかった(日本の自衛戦争) 左=日本の天皇制が悪い軍部の独走、侵略戦争のエスカレート(日本の侵略戦争) と大まかに分かれています。 又、日本の歴史学界は現在もほぼ左翼思想者に牛耳られています。 別宮氏は左右のどちらにも組しません。 ネタばれになりますので多くは書けませんが別宮氏は真珠湾攻撃を計画実行にうつした 海軍条約派に大きな責任があり、そのプランを引き留めるべき政治家、陸軍、外務省、 がセクショナリズムに陥り(省内にも派閥がある)、食い止める機能が無かったとしています。 こう書くと左翼本の変形かと思われますが日中戦争についてはちゃんと蒋介石の 動員奇襲(南京疎開侵略)に対抗した日本軍の応戦(開戦原因、先に侵略したのはシナ側) としています。 ちなみに太平洋戦争は国際法(日本も批准していた)を無視した日本から米英への 侵略であるとしています。 このシナ事変はシナ側、太平洋戦争は日本側の侵略というスタンスには著者の歴史家と しての良心を強く感じます。 今まではすべて日本が言いかすべて日本が悪いかのオセロゲーム歴史が主でしたから。 戦前の農民は豊かな暮らしを求め海外移住まで考え移民し、 軍人は栄光と出世を追い求め、 財閥や企業は粗悪品をつくり金儲け、 官僚は責任回避とセクショナリズムに堕落し、この国の最悪事態を想定せず 政治家は国内テロに慄き無口になり、反対するとやばいので大政翼賛会を設立 マスコミ(新聞社)は過激な報道をするほど紙数が伸び国民を煽りました。 つまり誰にも国家の破滅止められなかったけど、みんな其々が違う夢を見ていたのです。 1945年日本は負けますが更に驚くべき事は、太平洋戦争が始まる1941年の頃と 2008年の現在も日本の支配構造は変わっていない点です。 日本では明治以後数多くの総理大臣を世に送りましたが総理の人数で総任期を割ると 首相一人当たり1年2ヶ月平均の任期となります。 こんなに短期間で首相が変わると政策変更等で大変と思われますが影の支配者である 「公務員」達は、慌てず首相の首が替わっても大丈夫と戦前と変わらぬスタンス(無責任)で 今日も仕事をすすめます。 公務員も大正期までは大臣が代われば裁判長、知事(公選)大使等(つまり現在の米国のように) 上級者は替わっていたのですが昭和期に入り公務員が安定と無責任を執拗に追い求めます。 戦後も自分たちが使える親方が天皇からGHQに替わっただけで今日も無反省なのです。 昨年から世間を騒がしている社会保険庁問題。 この一連の事件の根本にあるのは責任を取らない、あるいは事なかれ主義を象徴する 無能な官僚体制にあります。 この官僚制は、戦前日本の軍部や新官僚からの延長にあると言っていいでしょう。 脱線しましたが真実の近代史が知りたい方にとっては必読の書になると思います。 高級官僚・役人に聞いてほしい歌(実話らしい?) ♪ 神様・・・ 彼は許されたと思っていいのですか ♪ |

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