涅槃までの14万歩!ハッピーリタイアできない100kmウォーカー

2017年11月にタイトル変更・・・中身は変わりません。 ぷらっとして行ってください。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

私は以前から海軍関係者の高官程、戦場に出たがらぬ傾向にある一定の
統一感(スタンス)のようなものを感じていたが、
その認識を少し裏づけることとなりそうである。

海軍も軍艦で戦う海戦や陸戦隊が戦った島嶼戦では高官も少なからず戦死
しているが一番大きな戦いであった「航空戦」では昭和18年以降は佐官クラス
の飛行隊長も殆どは自らは飛ばずに急造将校や下士官兵の航空関係者を酷使した。
(軍艦でも駆逐艦、海防艦、潜水艦は戦艦に較べると酷使されたと感じる。)

日本海軍の高官や参謀は乗るチャンスは幾らでもあるのに飛行機に乗って
「航空戦」には出向かなかったようである。
1年半も続いたソロモン航空戦でも海軍参謀等の誰もがガダルカナル島の敵飛行場の
偵察行や爆撃行に同乗せず「戦いの現場」をその目で確認しようとはなかった。
眼光鋭い源田参謀も人格円満な奥宮参謀も何故か自分の目で一度も実際の戦場を
自らの目で実際に見ようとはせず「敵の電探や対空射撃は凄い!」とか
「零戦はまだまだ強い!」等と根拠のない事を言っていたのである。
私の知るところ高官で最前線に部下を率先し飛んだのは特攻の親とも謂われる
大西中将、有馬少将、終戦直後に私兵特攻?した宇垣中将(例外か?)くらいである。

私物命令等で戦後は悪評高い陸軍の名(迷)コンビ服部卓四郎大佐、辻政信中佐らにしても
中央で威張り散らすだけでなくいざ戦いになると最前線にも出向きノモンハンでは互いに負傷し、
長居はしなかったものの激戦地ガダルカナル島の第一線まで駆逐艦に乗せてもらい
現地の状況を視察し現地軍と意見調整もしたり第二回総攻撃に参加するなど
「今後の戦い」に活かすべく、肌感覚での戦場の空気の吸収努力は続けてはいた点などを
比較しても海軍の高官参謀らは怠慢であったとも思われてくるのである。 


この春、「陸軍と海軍-陸海軍将校史の研究」という少しかたい本を福岡県立図書館で2度借りて読んでみた。
著者山口宗之氏は九大名誉教授で文学博士。

イメージ 1

九大で歴史と言えばマル歴と思う程に短絡思考の私はこの本の背表紙を見ても当初は
興味を示さなかったのであるがこの春ふと図書館でこの本を開いた途端、
車を割高な有料駐車場に駐車していたのを忘れ2時間ほど読みふけり、
遂には2度も叉来館して借りる事となった。
本の内容は今でもまかり通る「海軍善玉論」への批判や後半の特攻隊員の
階級や将校の現役率(現役将校と予備将校の比率)や陸海軍で異なる昇級差等に
について詳しい調査、考察がなされており感銘をうけつつ、二十歳以下の若者が主力と
なった特攻隊員の苦悩や矜持を思いつつ、久し振りに落涙した。


この著書では陸海軍の飛行将校の階級や出身別の考察あぶり出しが見事であった。
先ず陸海軍の特攻隊員(空中特攻のみ)の人員であるが
海軍全体で2616名 陸軍全体で 1327名である。

内少尉以上の将校が
海軍 845名(海軍全体の32%) 
陸軍 597名(陸軍全体の45%) 

この中から将校の現役率を著者は割りだしている。
海軍将校の場合
    戦死者 現役者  予備役 現役比率
少佐  1名  1名   0   100%
大尉 49名 45名   4名   92%
中尉313名 96名 217名   31%
少尉482名  6名 476名    1.2%
合計845名148名 697名   17.5%
(※少尉の欄には少尉候補生29名を含む)

陸軍の将校場合
    戦死者 現役者  予備役 現役比率
少佐   4名  3名   1名   75%
大尉  27名 26名   1名   96%
中尉  57名 57名   0   100%
少尉 504名 91名 413名   91%
合計 597名177名 415名   30% 
(少尉の欄に見習い士官を5名含む)  
   
陸海軍の違いを較べてみると少佐、大尉ではほぼ同じ規模、同じ現役、予備比率だが
中尉となると陸軍の現役100%特攻にくらべ海軍は現役率31%と急降下する。

少尉となると陸軍も急速養成した予備少尉が増えプロ軍人たる現役少尉は18%と
低くなるが、驚くべきことに海軍では構成比率で482名と一番多い少尉での特攻戦死者は
現役将校僅かに6名で1%弱、予備少尉の戦死比率は99%であった。

つまり特攻隊の中に占める人員構成の一番層が厚かった海軍少尉の実に99%は何を
隠そう1.2年前まで大学生をやっていて学徒動員されたり志願した期間限定
(戦争が終わると民間会社か大学に復学予定)の急速に育成された、指揮権も部下
もいない予備士官の専任のパイロットであった。

著者山口氏も
「大戦末期海軍当局が海軍兵学校出身者の現役少尉を最後まで特攻出撃から
はずした理由は何であったか、知る手だては今のところない。」
と強い疑念を呈しおり、224pの海軍善玉論批判でのむすびでは
「いいかえれば海軍特攻の主力の一翼をになった海軍少尉の殆んど100%は学生出身の
予備役であった。
それが海軍当局のいかなる”配慮”によるものかは不明であるが、特攻隊史上の重要な
一事実として長く記憶されるべきであろう」
と結んでいる。
私もこの部分については全くの同感であり、その後福岡市総合図書館にも出向き戦史叢書の
陸海軍別の沖縄戦や特攻作戦の各巻を斜め読みしたが、現役、予備役比率や年齢は見事に
スルーされていた。
私は何故海軍が現役少尉多数を温存したかについては熟考の末に的外れかもしれないが
ある理由を見つけ出す事ができたが、確証は無いのでここではまだ述べない事にする。

また特攻隊員の年齢は19歳から24歳に多く分布するが海軍は何と19歳で特攻戦死された方が
一番多く、陸軍では18歳以下の特攻戦死者は殆んどいないのに海軍では18歳以下が178名
(海軍航空特攻者全体の8%)も含まれており中には16歳の少年兵までいたのである。


やはり海軍善玉論は多くの良い思い出を経験した旧関係者らの虚構神話でなりたっていた。

私が3年前に海上自衛隊鹿屋基地の資料館で読んだ特攻隊員の見事な遺書の多くは
「文系大学生」から特攻隊隊員に転身した予備小中尉のものが大半ではなかったのかとも
思えてきたのである。

体当たり特攻では爆弾を積んだ飛行機が敵艦に体当たりしても衝突速度は
自然落下する通常の爆弾より遅く、命中爆発しても特攻機が蓋(ふた)を被せたように
上向きや横方面への爆発を吸収するので破壊力も急降下爆撃等の投下爆弾に比較して
遥かに威力は弱かったものと考えられる。

そのような爆発威力の劣る攻撃方法なら予備(学生)士官に任せればよいとでも
考えたのだろうか。
本来なら急降下や急機動に不慣れな予備士官でもある程度の間合いをおいて
敵艦を攻撃できつつ帰投生還も有りとし、その後の再出撃も可能とすべき方法
(戦力の温存再使用も視野に含む)となるロケット弾による攻撃方法等を模索研究
すべきではなかったろうか。

体当たりでは爆発威力が劣るからとどんどん大きな重い爆弾を搭載させ機体の
飛行性能を悪化させそれを訓練時間も少ない予備(学生)士官達に操縦を任せた
がそれが最善の策であったのか。

特攻による成果が少ないのは特攻隊員らの「技量未熟」と片付けたが本来なら戦争の
助っ人である予備(学生)士官達を特攻の主力人員として用いたり、充分な育成
訓練をさせないままに若い学徒兵(士官)を出撃させたのは誰なのか。

戦後も生き残った高官や海軍参謀らには特攻攻撃を美化する以前に
真実や真相を語る義務もあるのではないだろうか。

このような海軍発想は戦争と現在の企業を混同視はできないが今も問題となる一流企業でも
「名ばかり管理職」の残業未払い問題やパート・派遣社員に正社員以上の
挺身、滅私奉公を要求する多くの企業にも伏流となり継承されているようにも考えられる。

先の源田実氏や奥宮正武氏は戦後も後輩らの海軍航空関係者らによる
「海軍批判」を禁じさせていたようである。
源田氏の死後も海軍関係者からの海軍批判はエースパイロット坂井三郎氏の
晩年の著作や航空ではないが生出寿氏の一連の著作くらいと寂しいものがある。

叉この著書で知ったのだが朝鮮人、台湾人には海軍は兵学校や予科練の志願を
頑なに閉ざしていた事も教えている。
当時、内鮮一体の標語もあり事実、鹿児島県知覧の陸軍基地から特攻出撃された
朝鮮人パイロットの話も史実として出てくるが海軍はこの時期どのような考え
で朝鮮人、台湾人を隔てたのかも大いに気になるところである。

まだまだ海軍戦史には欺瞞や装飾や謎が多いように思えてくるのである。

全1ページ

[1]


.
naomoe3
naomoe3
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

過去の記事一覧

アル(歩)中症候群者 リスト

yahooブログ

不定期訪問先

情報源

レフティ

人類は麺類

名店公式ブログ

登録されていません

食べ物

沖縄いろいろ

右側通行

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

お肉、魚介、お米、おせちまで
おすすめ特産品がランキングで選べる
ふるさと納税サイト『さとふる』
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事