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一般に陸軍の戦記本より海軍モノの方が大人気でして
戦争に登場する兵器も戦いを指揮した指揮した指揮官も
海軍人の方が有名に思います。
最近は海軍の森下信衞という戦艦大和の艦長も務めた
提督の人気がネットや戦記モノ本で部分的に露出が増えて
好い傾向な訳ですが森下信衞を主人公にした評伝のようなものが
皆無な状態の中で・・・紹介する本は「小説仕立」でフィクションと
堂々と紹介があり、一抹の残念感も漂うのですが購入後
一気に読ませていただきました。
結論から申しますと読んで正解でした。
森下信衞が大和の艦長として戦ったレイテ島沖海戦や
沖縄に大和以下の水上残存艦隊の参謀長として殴りこんだ
(水上特攻)の様は作家の才で戦記本より見事に描かれており
森下信衞の心中の微妙さや人間像を颯爽であったり飄々な
ふるまいも違和感がありません。
でもこの本のヤマ場は戦後に進駐してきた米軍(GHQ)
の戦死研究の米人学者と戦後軍人から私人となった森下信衞
とのレイテ湾への突入や沖縄出撃に対してのやりとりです。
米人学者
「大和の特攻は無駄死であり貴方は3700人の部下の犠牲をだした」
森下
「日本の軍人である以上、道は一筋しかありません。
沖縄の人々をひとりでも多く生かせるのだとしたら、
少しでも長く生きてもらえることができるのだとしたら、
その希望が僅かでもあるのなら、われわれは行かねばならない
あなたならどうされますか。おのれが死ぬことにより、家族が
長く生きられるとしたら、どうされますか。
おのれの死と引き換えに、愛する家族がたった1時間でもいい、
長く生きられるのだという状況までに追い込まれたら、
どうされますか。
私に迷いはありませんでした。
死を賭ける。そう覚悟したのです。
だから大和に乗り組んで出撃しました。
おそらく、わたしと共に故郷を後にした第一遊撃部隊の兵たちは、
皆、同じ気持ちだったでしょう」 米人学者
「貴方(森下)は人道に対する大きな罪を犯している」
(森下は全く動じず毅然とした反論を以下のようにおこないます。)
森下
「沖縄に出撃し最後まで諦めずにいたが大和が沈むと
残念だがもう先が無い、こうなると未来ある若い人を
一人でも無駄に死なないよう殴ってでも退艦させた。」
まあこのようなやりとりが続く訳ですが最近映画でも
話題となっている遠藤周作の隠れキリシタンを題材にした
「沈黙」でのヤマ場の棄教させようと追い詰める井上筑後守(イッセー尾形)
と最後まで筋を曲げない?ロドリゴ神父との対決に非常に
似たような構図となります。
![]() もしかすると作家の秋月氏はこの沈黙や、米軍の無差別空襲と
米軍機パイロットを処刑した岡田資中将の戦後の法廷での争いから
この著作の着想を得たのでは?とも思いました。
アマゾンでの書評も少なくたぶん文庫化も難しい
きがしますし、新本も返品済でしょうから、店頭には
ありませんので中古本でも手に入れて読まれてください。
実際の森下信衛 大和が沈む直前に指揮官の伊藤中将に
沖縄突撃を諦めさせ、沈みいく大和から退艦しない将校や部下
達を殴りつけてでも最後まで大和に居残り一人でも多くを
救い出しました。
森下が沖縄水上特攻を中止を具申しないと更に護衛の
駆逐艦も全て沈没してしまい3700人処か更に2000人が
戦死していかもしれませんね。
また沖縄の前のレイテ海戦では大和の同型艦の武蔵が
爆弾や魚雷を各20発以上も浴びて沈没したのに対し
森下の操艦による大和は中小型爆弾3発のかすり傷で
済ませたり、沈没した米艦から脱出し漂流する米軍人に
大和の機銃手が空襲の腹いせから射撃しだすと
「撃っちゃいかん!」大声で射撃を停めるなど実戦での
判断やバランスに優れた人物のように思います。
残念ながら愚将が挙る帝国海軍の中では東日出夫、角田覚治、
木村昌福、有馬正文とならぶ数少ない名将の一角が森下信衞だと思います。
私は福岡の図書館にはありませんので
ネットで中古本を購入しました。
読み物としてお勧めいたします。
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