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遅まきながら名著らしいと聞きおよび読んでみました。
日本軍が太平洋戦争末期に行った、日本陸軍史上で最大の大作戦 「1号作戦」に第37師団・227連隊・第一大隊・第一中隊(約200名)の 中隊長として最初から終戦まで参加した著者藤崎中隊長は中国大陸を 1年半で1万5千キロも打通(南下)し遂にはベトナムまで侵攻し マレー半島 で終戦を迎えるまでの徒歩行軍・戦闘・その他もろもろの 事を書かれています。 驚くのは華北からマレー半島まで殆ど徒歩で何十回も戦いながら、 重い個人装備や武器を抱え毎日20キロ〜40キロ歩き遂げてます。 歩き遂げられた秘策は苦力(クーリー)と呼ぶ 中国人の労務者に多数の荷物を運ばせたからですが。。(後述 1号作戦とは太平洋正面で敗勢が濃くなった日本の陸軍が、 海軍と共に戦うと必ず陸軍もつられて負けてしまうので海軍の協力を 必要としない陸続きの地勢を利用して陸軍のみで勝利を意図した 大作戦で南方の船舶輸送途絶のヘッジをめざし中国大陸の西部 ・南部に50万人以上の大兵力で雪崩れ込み鉄道線の確保や 日本本土への爆撃を目指す米軍のB29基地(飛行場) 等の占領や制圧を行い、米中国軍の厭戦気分を醸成させ ある程度の限定的な成功を納めますが太平洋正面ではサイパン・ フィリピン・沖縄と予定通り米軍が侵攻し米軍の進撃を停める事は できず無駄な作戦であったとも言われています。 もし昭和20年の沖縄本島にこの1号作戦の兵力の3分に一でも あれば米軍を海に追い返せたでしょうか。? 著者の藤崎氏(当時は旧制で太田)は要領がよく上官や部下からも よく思われていたようであっけらかんと文章を綴ってます。 この文章が明るく読ませる文章とでもいうのか面白くなり、 読み出すと最後までサクサクと読みすすめられます。 中国戦線なので多少のんびりした場面もありますが当時の大陸の 暮らしぶりや日本軍・中国軍の実力、中国民衆の悲惨さを 率直過ぎる程正直に書いています。 14p 他にも本人の慰安所通いの話や部下の強姦や物品の略奪まで 戦後の反省風な筆で当時の事を細やかに書かれています。 また正規の日本軍ながら藤崎氏の中隊や他の部隊も中国人の 民間人から奪った便衣(民間服)を着て中国軍の支配地域に 何度も挺進しています。 ネトウヨの皆さんは日本軍は中国では何一つ悪い事をしてない と信じてる方もいらっしゃるようですがこの本を一度は「歴史の証言」 の一種として読んでいただきたいですね。 特筆すべきは藤崎氏の所属する連隊も師団も中国人の捕虜や農村の 男性を何千人も拉致し苦力(クーリー=労務者)として日本軍の荷物を 持たせてベトナム(仏印)まで数千キロも連れて行った事。 著者の師団の37師団がベトナムにつくや同じ現地の 日本軍から「苦力師団」と呼ばれ馬鹿にされた話が目をひきます。 (一応苦力達にベトナム国境で中国の法幣支払って帰ってもらって ますが開放された苦力達も故郷から何千キロも離れており・・・?) 中国北部を出発するとき200名くらいいた藤崎氏率いる第一中隊は 1万5千キロを歩き数十回の戦闘で次々に倒れ、連隊の12二人の 中隊長も半数の6名が戦死したとあり、ベトナム入国時の昭和20年は 中隊員数は70名を下回りますが、ここでも一流国フランス軍との戦い (仏印武力処理=明号作戦)に従事します。 フランス軍は中国軍より強敵でしたが著者の機転で一転有利に 展開し最後に勝利を収め仏印を完全平定しますが 日本はこの夏(昭和20年)連合国に敗れ去ります。 部下であった九州や沖縄の兵隊が中隊長の藤崎氏自身 よりとても勇敢であったと褒めています。 また日本軍独自の歩兵が携帯できる小型大砲、八九式重擲弾筒を ベタ褒めしています。 http://www.asahi-net.or.jp/~dj7h-nw/goods/tekidan.html また当時の中国軍も性能のいい機関銃、日本軍よりも迫撃砲 を多用し、手榴弾も日本軍大型強力で中国軍部隊によっては 案外に強かった事も意外でしたし、日本軍同様に中国軍にも 愛国心や勇気はあったと語っています。 とにかく、戦後とはいえ、よくここまで素直にありのままを書けたなあ〜 という感想です。 (さすがに捕虜の刺殺とかの描写はありませんが。。。) 余り有名な書物ではありませんが陸戦好きな人は読んで損は ないでしょう。 また戦争物の本ですが若い指揮官(管理者)が組織をまとめ るためにいかに悩み、考え抜き、どう決断し行動したか? など現在の会社の管理者や経営者にもとても参考になる 記述が満載だと感じました。 くりかえしますがネトウヨの皆さんもよしりん先生の漫画ばかり 読まずこのような戦史本も一興でしょう。 事実をありのままに語り後世に残した名著だと思いました。 日本ブログ村 散歩・ウォーキング人気ランキングに参加しています。 ポチッと宜しくお願いいたします。 https://history.blogmura.com/his_taisen/index.html |

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