無題
思いだすままに……(1598)
最高裁判所への上告から間も無くして決定文書が届いた。
弁護士の話では、決定までに数ヶ月、もしくは半年あまりの時間を要するかも知れないとの事だった。
時間は幾らかかっても良い、時が掛かっている間は、竜介の冤罪を覆す事ができる可能性がある。
そう思っていた。
その余韻に支払った印紙代、弁護士費用と理解していたのかも知れない。
しかし、それら全てを否定する時間の短さだった。
「棄却」
司法的処置として、出来ることの全てが終わった。
弁護士からの連絡が入る。
「やはり駄目でした。残念ですが……」
弁護士の声には、すでに次の案件が頭にあるのか今までの口調と違った冷たさがあった。
私は、父親としての無力さを
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