吉川真澄応援サイト「歌の翼」管理人ブログ

吉川真澄が出演したコンサート等(主として管理人が聴きに行ったもの)を記録しています。

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【演奏会場】
京都芸術センターフリースペース

【演奏曲目】

【管理人コメント】
「平野一郎×吉川真澄 四季の遊び」は、2015年の暮れに開かれ佐治敬三賞を受賞した「DUOうたほぎリサイタル-春夏秋冬−」を聞かれた方からの、「平野一郎×吉川真澄で”風水の声を聞く”というテーマで演奏会を開いて欲しい」との要望に応えて、昨年初夏の頃から準備を重ねて開催に至ったものだそうです。そこでは、平野一郎さんによる「四季の四部作」(『春の歌』、『夏の歌』、『秋の歌』、『冬の歌』)を中心として、古今東西の楽曲により四季の流れを表現するという「DUOうたほぎリサイタル」のコンセプトを受け継ぎながら、更にそれが深化されてていると感じました。

演奏会の冒頭での平野一郎さんの説明によると、「四季の四部作」を四季・四方位の祭祀とみなし、それが結界を結んで形成される「時の庭」に遊ぶ、というのがこの演奏会のコンセプトだそうです。

演奏会のプログラムは、「四季の四部作」に加え、平野さんが提示されたスケッチに基づいた二人のパーカッショニストによる即興演奏、クレマン・ジャヌカンやジョスカン・デ・プレなどの西洋ルネッサンス時代の多声声楽アンサンブル、ジョン・ケージなどによる現代曲より構成されていました。しかし、このような古今東西にまたがった様々なジャンルの楽曲を並べてているのも関わらず、全体は驚くばかりの統一感に貫かれていました。次々と演奏される音楽の調べは、時の流れのように春から夏、秋、冬へと絶え間なく続いていきます。私はその調べに身をゆだね、あたかも移ろう自然、人々の生活の諸相をタイムマシンに乗った傍観者として、ちょっと気の利いた言葉でいえば時の旅人として眺めているような気持になりました。

第一部の終わり、『夏の歌』の後には聴衆参加の実験的現代音楽「嵐の音楽」が演奏されました。ここでタイムマシンを降りて遊びに参加する訳です。また、第二部の終わり、『冬の歌』の次には、平野一郎さん作曲の同じく聴衆参加の音楽、「雪の声」が演奏されました。この「雪の声」は最終盤で会場全体で足を踏み鳴らし大声を上げる大喧噪となります。すると、この大喧噪の中を狂気を孕んだ甲高い叫び声が響いたと思うと、吉川真澄さんが舞台の中央に躍り出て、これも平野さんの手になる「サルメノオドリ」を踊り、歌います。

サルメというのは、天照大神が天岩戸に隠れてしまった時、岩戸の前で天照大神の関心を誘うために踊りを踊ったとされる天宇受売命(あめのうずめのみこと). の別名で、最後に究極の「遊び」が飛び出してきたことになります。「サルメノオドリ」は昨年の12月に平野さんの故郷宮津市で初演されていますが、その時には既にこの演奏会のトリとして演じられることが計画されていたのでしょうか・・・多分そうでしょう。しかし、なんと劇的でおもしろ極まりない演出でしょうか。「サルメノオドリ」では、吉川さんが黒、白、赤、青のハンカチを放り投げる場面があります。これは「時の庭」の四方を守る神獣、玄武、白虎、朱雀、青龍の象徴だろうと思って見ていたら最後に黄色のハンカチが投げ出されました。はて、これは…?これは恐らく、「時の庭」を飛び出したサルメ、吉川真澄さん自身である、というのが私の結論です。

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