吉川真澄応援サイト「歌の翼」管理人ブログ

吉川真澄が出演したコンサート等(主として管理人が聴きに行ったもの)を記録しています。

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【演奏会場】
松江市田和山遺跡竪穴式住居

【演奏曲目】
平野一郎: 四季の四部作(春 夏 秋 冬)

【管理人コメント】
『四季の四部作(春 夏 秋 冬)』のCD発売記念コンサートとして、4月に岸和田の杉江能楽堂で開催されたコンサートの引っ越し公演。9/21の松江城興雲閣、9/23の妻木晩田(むきばんだ)遺跡(鳥取県西伯郡大山町)に続く、山陰公演ツアーの最後の日に聴きに行きました。

演奏会場は、松江市内の和田山遺跡にある、復元された竪穴式住居。この遺跡は、弥生時代中期のもので、三重の環濠により小規模の社のようなものが守られています。普通の環濠遺跡では、環濠は中にある住居を守る役割をしているが、この遺跡では住居跡は何故かその外にあるという、全国に類例のない謎に満ちたものだそうです。事前のプレ・トークでの考古学者堀 晄氏の話では、規模の差はあるが、魏志倭人伝に出て来る卑弥呼の住いに似ているそうで、山頂の社には巫女がいて、環濠とその外に住まう人々によって守られていたのではないか、ということでした。

薄暗い竪穴式住居の中で待っていると、入口に掛けられた幕を回って、静かに吉川真澄さんが入場してきました。そんな話を聞いた後なので、どうしても吉川真澄さんを、環濠に守られた巫女と重ね合わせてしまいます。そして、萱で覆われただけの原始的な竪穴式住居の中にいると、自分が周囲の自然と混ざり合い溶け込んでしまったように感じられます。

そんな中で最初に聴いたのが「春の歌」。ちょっと苦手だったこの歌が、この場所で聴くと何故かすとんと腑に落ちました。作曲家の平野さんのによると、「春の歌」は、音楽になる前の自然の音から音楽が生まれてくる様を表現しようとしたものだそうです。なるほど、この地ではるか古の霊気に触れたことで、俗な私の心も拓かれ、ものの始まりを語る「春の歌」を受け入れられるようになったのかも知れません。

その後に歌われた、「夏の歌」、「秋の歌」、「冬の歌」。いずれも声の響きと伸びがあって、素晴らしい演奏でした。音が吸収されてしまいそうな萱の壁と天井に囲まれた狭い空間で、何故このような豊かな音が生まれるのか、私には理解はできませんでしたが、それも何かの力が作用していたのかも知れません。

演奏会が始まる頃傾き始めた陽は、終わるころにはすっかり暮れて、晴れていれば中秋の名月が現れるはずでしたが、その日の山陰はあいにくの曇り空でした。

ところで、この田和山遺跡からほんの北東2kmのとろに、管理人が少年時代を過ごした家がありました。30数年ぶりに訪れた松江は、表向きは私の全く知らない街に変貌していましたが、白潟の湖畔から見る宍道湖の景色には、当時の面影が残っているような気がしました。この機会がなければもうここを訪れることはなかったかも知れません。その意味でも、『四季の四部作』山陰公演の企画には大変感謝しています。

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