吉川真澄応援サイト「歌の翼」管理人ブログ

吉川真澄が出演したコンサート等(主として管理人が聴きに行ったもの)を記録しています。

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【演奏会場】
静岡音楽館AOI 8階ホール

【演奏曲目】
オペラ「ポポイ」
原作:倉橋由美子
作曲:間宮芳生
演出:田中泯

舞/吉川真澄(ソプラノ)
ポポイ/上杉清仁(カウンターテナー)
聡子/波多野睦美(メゾソプラノ)
佐伯/大槻孝志(テノール)
剛・記者/河野克典(バリトン)
入江晃/清水寛二(能楽師)

【管理人コメント】

先ずは吉川真澄さん自身のブログをご覧下さい(^_^)

「ポポイ」は、1987年に書かれた倉橋由美子の小説で、元首相である舞の祖父を襲ったテロリストの少年がその場で切腹。介錯で切り落とされた首が生命維持装置で生かされて舞の世話を受けるという、不思議な物語です。同年にNHKのラジオドラマとして放送されているそうで、その音楽を担当された間宮先生が、20年掛けて構想をあたため、オペラに書き上げた曲がこのオペラ「ポポイ」だとのこと。

プログラムに記された間宮先生の言葉によると、
「これをオペラにしたいという気持ちが動かせないものになったのは、首人間ポポイの世話をし、また病にたおれた祖父である元老と、実に魅力的な対話をする、ヒロイン舞が、ほんとうに魅力的な個性にえがかれていて、その発することばが魅力的だからである。」

舞の個性にほれ込んだ間宮先生が、その作品の中で舞の役を託したという意味の重さを、しっかりと受け止めて演じきった吉川真澄に、喝采です!

間宮先生の音楽は、透明感のあるオーケストラ(というか、管楽器が大半を占める構成で、それがこの透明感を醸し出していました)の演奏に、伸びやかな吉川真澄さんの声が乗って、とても素晴らしいものでした。

また、カウンターテナーとの二重唱も、聞かせてくれました。カウンターテナーの魅力は、人間臭さを超越した声の響きだと思うのですが、それに吉川真澄さんのやはり人間臭さを超越したソプラノがかぶさるのが、とても美しく響いていました。

そして圧巻は、何といっても最後の無伴奏の独唱。
少年の首を自らの手で土に埋め、その命を悼んで歌う独唱に圧倒され、私は深い感動に包まれました。

首の世話という尋常ならざる状況を、コミカルな冷静さ、温かさのある距離感を持って、舞が軽やかに仕切ってしまうというのが、この作品の面白さだと思うのですが、この最後の場面だけは、小説でも感情が揺さぶられる部分です。

舞台の中央に進み出て舞が歌う、哀しく美しい歌声に、会場の観客は初めて気付くのです。これは、非現実的な知的遊戯の舞台ではなく、舞と少年の真実の愛の物語だったのだと。

オペラが幕を閉じ、会場に渦巻く感動の拍手。再三のカーテンコールが終わり拍手が鳴り止んでも、私は暫く普通に話すことが出来ませんでした。

素晴らしいオペラでしたし、その主役(こう書くと「主役ではなく主役の恋人役」と真澄さんの検閲が入りそうですが)を演じきった吉川真澄はやはりすごい歌手です!

以下のように、たくさんの好意的な批評が見られます(^_^)

I教授の談話室
オペラの夜

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