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ならAI46の無線を愉しむ
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20170811 ペネタ雲

宮沢賢治の小説に「蛙のゴム靴」という作品があります。
蛙たちが雲見をするという書き出し部分が好きなので一部を抜粋します。


 ある夏の暮れ方、カン蛙ブン蛙ベン蛙の三疋は、カン蛙の家の前のつめくさの広場に座って、雲見といふことをやって居りました。一体蛙どもは、みんな、夏の雲の峯を見ることが大すきです。じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄ぎょくずゐのやうな、玉あられのやうな、又蛋白石たんぱくせきを刻んでこさへた葡萄ぶだうの置物のやうな雲の峯は、誰たれの目にも立派に見えますが、蛙どもには殊にそれが見事なのです。眺ながめても眺めても厭あきないのです。そのわけは、雲のみねといふものは、どこか蛙の頭の形に肖にてゐますし、それから春の蛙の卵に似てゐます。それで日本人ならば、丁度花見とか月見とかいふ処ところを、蛙どもは雲見をやります。
「どうも実に立派だね。だんだんペネタ形になるね。」
「うん。うすい金色だね。永遠の生命を思はせるね。」
「実に僕たちの理想だね。」
 雲のみねはだんだんペネタ形になって参りました。ペネタ形といふのは、蛙どもでは大へん高尚かうしゃうなものになってゐます。平たいことなのです。雲の峰はだんだん崩れてあたりはよほどうすくらくなりました。
(以上抜粋)

8月11日夕刻、奈良県南部下北山村付近に発達した積乱雲があり、見事な「ペネタ形」のアンビル(鉄床雲)がこちら(北)に向かってすごい勢いで伸びてくる様子の8分おきの写真です。遠いのでカリフラワー形の積乱雲本体は残念ながらあまりよく見えません。

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鉄床雲の先端は奈良市のほぼ真上まで達しています。


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撮影地から積乱雲まで約80km、気象レーダーとひまわり画像はほぼ同時刻です。
左のレーダー画像の紀伊半島の下の方にあるのがこの雲の雨の領域ですので積乱雲本体です。右のひまわり画像だと積乱雲本体から上方向に伸びる鉄床雲部分がわかります。

高度10kmちょっとの圏界面に達した雲はそれ以上上昇できず薄く広がります。広がりはじめの形が朝顔の花や鉄床(アンビル)に見ることから鉄床雲と呼ばれたりします。鉄床雲はこの後も伸び続けで100km以上になっていました。

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