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涵碧半島とは日月潭の水社脇にそびえる小高い丘、岬である。
日本時代、ここには地元政府の日本人が建てた別荘、涵碧楼があった。涵碧楼はその後政府経営の招待所となり、日本の皇族も泊まった。日月潭が観光地としてスタートする最初の宿であり、日本時代は唯一の宿でもあった。
戦後、涵碧楼は蒋介石の別荘、国民党の宿となり、近年はアマンリゾーツ系企業がコンセプトデザインを担当する台湾初の高級リゾートホテル「涵碧楼 ザ・ラルー」に生まれ変わった。
もとの涵碧楼は、そのすぐ水社側の隣の敷地にあった。そこに今年夏オープンしたのが日月行館という最新の豪華ホテルである。
ラルーホテルでは以前から500元という激安のイギリス式アフタヌーンティーが有名で、私も何度も使わせてもらった。週末には食べ放題の、さらに超格安バージョンとなり、その混み具合もすさまじいものがある。
日月行館は今回初めて訪ねた。外のヨットの帆をモチーフにした金箔(本物らしい)の飾りといい、急増する中国人旅行客を意識したのかと思いきや、なかを見れば、その田舎くさいデザインと雰囲気はただの失敗作といった感じの趣きである。おそらくラルーホテルがあまりにも雰囲気が台湾らしくないからだろう。比べるのも悪いほどである。
日月行館の午後茶はまだ知られていないため、客もまばらだった。価格は650元と少し高い。内容は中華風な方向に味付けしているため、日本人には好まれるかもしれないが、やはりラルーと比べると落ちてしまう。それでも三段ディッシュタワーに別に付くフルーツヨーグルトサラダとフレンチトーストはすばらしく、日月潭紅茶赤玉などの高級紅茶のセレクションがあるところなどは、ラルーよりも日月潭らしい雰囲気を醸しているといえる。
お勧めは外の水に囲まれた席で、竹林の向こうにラルーよりも高い位置から臨む日月潭の景色である。
涵碧半島シャーウーチャ決戦、その行方は涵碧楼(ラルー)のストレート勝ち。
(写真: 上 涵碧楼 下 日月行館)
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