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意外と知られていないが、台湾は書籍・雑誌の文化が非常に高い。
台湾の知り合いに大勢編集者やカメラマン、出版社関係者がいるので、10年前にはすでにその流通の自由さ(日本に比べて格段に本を流通経路に出しやすい)にまず驚いたが、7年ほど前に台北・信義地区に「誠品書店」ビルができたときは愕然とした。品ぞろえの豊富さや雰囲気だけでなく、自由に座って読める環境までそろっていたからだ。
といっても、日本のように世界的にハードカバーを美しく作り上げる国から来ると、ソフトカバー全盛の台湾書籍界はたいしたことない、と思えてしまうものの、本好きな日本人をさらに上回るのではないかと感じさせるのが台湾人とそうした本屋の雰囲気である。実際、80年代の民主化から急速に増えた出版社といい、00年代半ばの不況に入るまでの成長ぶりにはすごいものがあった。
信義地区は101ビルや台北市庁舎のような中国人ツアーの目的地が位置するため、ここにあってフラッグショップ的な誠品書店ビルは彼らの熱い眼差しに晒されている。それもそのはず、中国にはこんな本屋、書籍文化は皆無である。私が香港にいたときも、本屋は一様にたいしたことがなかった。(中国の本は安くて学者が書いた研究書はとてもいいものがあるが、値上がりと、依然コピー本が多いのにはうんざりする)
中国人にとって、台湾の本屋は立派な観光地である。アジアでこれほど本屋が充実したところは台湾しかない。先日、日本のスポーツ雑誌編集者の友人を初めてここに案内したときも、彼は眼を丸くしていたほどだ。
雑誌は一様にたいしたレベルではない。GQなども最近はよくなったが、以前は地元風のベタっとした内容で、垢ぬけず見る価値もなく、という感じ。海外旅行ガイドブックも個人による取材制作が多く、レベルが低かった。この傾向は変わっていないが、社会文化歴史などの書籍の充実ぶりは目を見張るものがある。アメリカ帰りのデザイナーも多く、デザイン面での充実度も年々上がっている。
表紙が全部厚紙の3D(レンチキュラー?)仕上げの雑誌まである! めくったら、普通紙の表紙があった。意味あるか?!
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