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走路有風〜 作家・坂野徳隆の書斎からの景色
Photos & Texts (C)Narutaka Sakano 転載厳禁 *著者への連絡は上の「メッセージ」にお願いします

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日本時代以前から、東台湾の難所だった宜蘭・花蓮間。断崖絶壁がつづくここに道を切り開いたのは、日本人だった。
当時の偉い日本人技師の手記を読んでいたら、おもしろい記述を見つけた。
 
指導したのは堀見末子(男性)技師で、彼は部下の技師二名に踏査を命じた。うちひとりの細野という技師は、堀見から特に信頼をされていた。細野には霊能力があったからである。
「自分の子供が学校で頭にけがをして帰ってきたときには手をあてて治癒させ、隣家の奥さんの安産も霊能で安産になった」ばかりか、厚さ一寸、長さ六寸の松板を、「指を触れずに前後に動かした」という。
 
実際にあの断崖道路を走ると、よくもこんなところに作ったものだ、と感心する。工事は当然危険が伴った。しかし上司の堀見は、細野ができる、と自信たっぷりにいうところから、信頼し、工事の成功を信じて疑わなかったようだ。それは細野の霊能力と関係があるらしい。
 
堀見はアメリカ・カンザスシティで学び現地で活躍した後、総督府土木課に招かれた天才的土木技師で、日月潭工事の初期担当技術リーダーだった。そんな科学者が熱心にこの「霊能力」に注目する様は、興味ぶかい。
 
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総工費約300万円、工事に伴う死者58名、ケガ人449名を伴ったこの大工事。生蕃の襲撃を恐れて警官も多数動員されての、まさに命がけの作業だった。
そして出来上がった断崖絶壁超危険道路。これが、霊能力を持った日本人技師によってつくられたとは、知られざる歴史の1ページである。。。

噂では新庄さんがウブドゥにはまっているらしいが、シュピースの映画制作に名乗りをあげてもらいたい。
アグン・ライは賛成している。問題はお金です。
「夢の景色」を出すときにいろいろダウンアンダーから難癖をつけてきた方がすすめていたプロジェクトはすっかり消えたようなので、今がチャンスでしょう。
さっそく、バパッのところへ話を持っていかなければ。

バリからぐっと北へ、今、そのダウンアンダーよりも異常な国では、尖閣ビデオの問題で沸騰している。
「サムライ、バリ」がS大賞の最終候補になったとき、櫻井よしこさんは一押しで僕を推してくれたらしい。以来、彼女の本は隅々まで拝読しているが、こんなときこそ彼女の言葉が思い出される。いわく、「ハトヤマは戦後日本の教育の失敗例」。
櫻井さん、おっしゃるとおりです。ハトどころかカンも、もっと上の年のセンゴクもそうです。

時代はきびしいときの方が教育がうまくいくのでしょうか。きっと今小学生、中学生くらいの日本人は、もっと歴史認識がしっかりしていくんじゃないでしょうかね。そこらへんの地べたに座っている中学のガキどもも、しっかり地に足ならぬ尻がついているんだから、おそらく大丈夫です。カンやセンゴクよりはマシでしょう。

それに神奈川県の松沢知事、あなたも「失敗例」ではありませんね。日本にミサイルを撃ってくるヤクザ国の学校を税金で無料化しよう、なんてことを黙ってみているこの国の人々はなんなのでしょうか? ここがもしアメリカなら、デモが起こっているでしょう。

中国Youtubeと尖閣ビデオ

海保の船に中国漁船がぶつかっていくビデオがYoutubeに流出して、中身ではなく流出経路を問題視する中国隷属民主党政府の対応には呆れてしまうが、今回のことでまず一般国民が知ったのは、Youtubeが中国で見られないことでもある。

以前から中国政府のブロックを回避して見ている中国人もいて、Youtubeは中国でも見られる、我々は小日本人がでたらめを言うだけで本当は自由だ、という中国人の言動にも呆れたが、このチャンスに徹底的に中国のさまざまな実情が日本人に周知となれば、それもひとつの前進だ。

ビデオを見た専門家は「完全に日本の領海内で中国漁船は当たっている」という。なのに日本国内法で船長を最後まで裁かずに、中国へ「英雄」として帰国させてしまった日本政府が、今度は「ビデオ流出犯人発見に全力をあげる、これは犯罪である」とぬかすのはまったくのお門違いであり、センカク、いやセンゴクとかいう人はマスコミを恫喝する前に、中国並みの官による情報管理と弱腰外交、そのマヌケな顛末の責任について考えるべきだ。また、Youtubeは当初投稿ビデオの抹消に躍起になり、問題が政府による犯人探しの脅しに発展すると抹消をやめているようだが、こうした態度にも問題があるのではないか?

台湾の洋食は全滅だし、なんちゃって和食もほぼ全滅。ラーメンに至っては食う気もしない。
もちろん例外もあるが、おしなべてそんな状況が、私が台湾に行き始めて十年、ほとんど変わらない状況である。

自分的にはインドカレーが大好物なので、インド系人が作ったカレーとナンがないところでは酸素を失った魚のようになってしまう。香港は良かった。イギリスの産物のおかげで、特に重慶マンションの安い店にはお世話になった。家のように感じた。

しかし台湾はインドカレー屋がまったくといっていいほどなかった。

台湾でインド人を見たことがない。台湾人に、日本にはインド人がたくさんいて、うまい彼らのカレー屋がうじゃうじゃあるといっても、誰も信じてくれない。日本とインドの関係がいいこと、中村屋ボーズの話をしても信じてくれない。日本がインドから核兵器をもらって中国をやっつける相談をしている、というと、信じるくせに。。。

ところが、インドカレー砂漠の台湾に、異変を感じることがあった。

ミラマー(内湖)の地下フードコートに、台湾人が「ハオツうぅ」と勧める、本場インド人の作るカレー屋ができた、というのだ。
さっそく行ってみると、確かにガラス越しにそれらしき男がナンをかまどで焼いている。ナンも奇妙なゴマ味やガーリック味などあるし、チャパティもある。値段はこんな場所にしては高いが、日本に比べれば安い。さっそく食べてみると、カレーは60点くらい。砂漠にいたら、まずまずの味かもしれない。ナンは笑った。生地に練りこむ隠し味が足りない。しかし砂漠なら我慢できる。だが、セットにしたのが間違いだった。ついてきたのは学生食堂のスープ。つまりまずいコーンスープ状のもにグリーンピースとニンジン角切りが入っているもの。さらにサラダは超マズく、チャイだと言って出てきたのは、香港のまずいコーヒーとミルク紅茶の混ぜたような吐き気のする代物。

「でも、ここはインド人が作っている店でしょう」と同行の台湾人は私の苦い顔を見ていう。

もちろんパキかもしれないしスリランカ、バングラ、いや、ミャンマーかもしれない。どうであれ、誰が作ろうと、味のわからない客がくる国では、その程度の味しかできないわけである。

日本に帰ったら、うまいインドカレー屋に行こうと、口を拭きながら想像するミラマーの夜だった。

意外と知られていないが、台湾は書籍・雑誌の文化が非常に高い。
 
台湾の知り合いに大勢編集者やカメラマン、出版社関係者がいるので、10年前にはすでにその流通の自由さ(日本に比べて格段に本を流通経路に出しやすい)にまず驚いたが、7年ほど前に台北・信義地区に「誠品書店」ビルができたときは愕然とした。品ぞろえの豊富さや雰囲気だけでなく、自由に座って読める環境までそろっていたからだ。
 
といっても、日本のように世界的にハードカバーを美しく作り上げる国から来ると、ソフトカバー全盛の台湾書籍界はたいしたことない、と思えてしまうものの、本好きな日本人をさらに上回るのではないかと感じさせるのが台湾人とそうした本屋の雰囲気である。実際、80年代の民主化から急速に増えた出版社といい、00年代半ばの不況に入るまでの成長ぶりにはすごいものがあった。
 
信義地区は101ビルや台北市庁舎のような中国人ツアーの目的地が位置するため、ここにあってフラッグショップ的な誠品書店ビルは彼らの熱い眼差しに晒されている。それもそのはず、中国にはこんな本屋、書籍文化は皆無である。私が香港にいたときも、本屋は一様にたいしたことがなかった。(中国の本は安くて学者が書いた研究書はとてもいいものがあるが、値上がりと、依然コピー本が多いのにはうんざりする)
 
中国人にとって、台湾の本屋は立派な観光地である。アジアでこれほど本屋が充実したところは台湾しかない。先日、日本のスポーツ雑誌編集者の友人を初めてここに案内したときも、彼は眼を丸くしていたほどだ。
 
雑誌は一様にたいしたレベルではない。GQなども最近はよくなったが、以前は地元風のベタっとした内容で、垢ぬけず見る価値もなく、という感じ。海外旅行ガイドブックも個人による取材制作が多く、レベルが低かった。この傾向は変わっていないが、社会文化歴史などの書籍の充実ぶりは目を見張るものがある。アメリカ帰りのデザイナーも多く、デザイン面での充実度も年々上がっている。
 
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表紙が全部厚紙の3D(レンチキュラー?)仕上げの雑誌まである! めくったら、普通紙の表紙があった。意味あるか?!
 
 
 
 
 
 
坂野 徳隆
坂野 徳隆
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