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走路有風〜 作家・坂野徳隆の書斎からの景色
Photos & Texts (C)Narutaka Sakano 転載厳禁 *著者への連絡は上の「メッセージ」にお願いします

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1931年1月。
バリ島チャンプアンに新居をたてたシュピースは、母の知人のドイツ人女性を泊める。
ところが、この老婦人、貧乏生活のシュピースにさまざまな注文をつけ、困らせる。

「僕はバリに老婦人の慈善施設を開きに来たのではありません!
どうしてこのような人がバリにくるのか、理解できません。
彼女たちの人生は、ローストターキーやフォアグラを中心に回っているのです!
しかしそんな人にかぎって、文化について語りたがる。いわく、バリ人は
文化を持っていない。なぜなら、彼らは汚い爪で食事をしているから。
ああ、神様……」

一難さってまた一難。
シュピースの「サロン」には、彼の名声を聞きつけ、やがてさらに問題を
もたらす人々が集るのだった。

イメージ 1

ヴァルター・シュピースがヨーロッパ脱出直前に描いたこの絵には、
さまざまな心の葛藤が見え隠れする。

F.W.ムルナウ(1920年代の有名なドイツ人映画監督)の邸宅に住み、
生活を保障されていたとはいえ、ヨーロッパからの脱出欲は日増しに
強くなっていく。

1923年の「チューリンゲンの森」という
作品には、暗く寒い森で、黙々と荷を引いていく人物が描かれている。
その人物は、シュピース自身の投影であると思われる。

「この絵に見られる唯一のオブジェは静寂ですが、それは完全に居つき、(……)固まっています」

と、彼は知人へ宛てた手紙で説明している。

脱出口の見えぬ静寂のなかでもがき苦しむ画家は、
暗い森の向こうに、ほどなく一条の光を見つけるのである。。。

ヨーロッパから彼を脱出させる、ある出来事であった。

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坂野 徳隆
坂野 徳隆
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