ここから本文です
走路有風〜 作家・坂野徳隆の書斎からの景色
Photos & Texts (C)Narutaka Sakano 転載厳禁 *著者への連絡は上の「メッセージ」にお願いします

書庫過去の投稿日別表示

全1ページ

[1]

以前、忠さんのことを書いたときに「三宅島でロードレースをやるなら出たい」と言っていたと書いたが、先日会った元四輪レーサーの長谷見昌弘氏(元モトクロスワークスライダー)も同じことを言っていたので、びっくりした。しかもより熱のこもった目をして。偶然にも、両氏は同い年である。

長谷見さんといえばロードよりモトクロスだが、還暦を過ぎた今でも現役でアマチュアのエンデューロ大会へ年数回出場しているというツワモノでもある。しかもスーパーGTの監督業をしながら、である。

ロードレースの話になったのは、やはり好きな二輪レース界の低迷が気になっているからだろう。それに長谷見氏は星野同様、ギャラも高く、二輪とは違ったプロフェッショナルの世界の四輪に転向して成功し、二輪界への視線を保ち続けていたわけだから、興行面、業界のもたつき感に意見があって当然である。
熟年になって熱海に温泉ツーリングに行くことがあってから、たとえば熱海の公道をつかったレースをしてはどうか、と考えるようになったという氏。スタッフや客の宿泊で経済効果もあり、僕も同感に思ったのだが、あの熱海の景色は百歩譲ってモンテカルロを連想させるところがある(懐かしの香港レパルスベイにも似ている)。公道レースが定着すれば、まさに日本のモンテカルロ、あるいはモナコだ。

長谷見氏は二輪レースの危険性を十分承知してもいる。それを認識したうえでファンも楽しむのが本来のモータースポーツである。
以前三宅島で公道レースが実現しそうになった際、メーカーばかりかプロライダーで反対した者がいたことに、長谷見氏も苦言を呈していた。レースが包括的な意味で100%安全などありえず、もしそうしたいのなら、最初からやらないほうがいい、と僕も思う。

先週、台湾のレコード大賞「金曲奨」の授賞式典を初めて台北アリーナで見た。
奇妙だったのは、台湾や香港の歌手よりも韓国のゲストグループにより大きな声援があがっていたことだ。Super Juniorだか巨大ジュニアだか知らないが、僕も初めて見た韓国「ジャニーズ系」の歌って踊る全員青年のグループで(と形容するといかにも書き手がオヤジらしいが)、このどうでもいいゲストに対する台湾人女性のフィーバーぶりがすごかった。
なぜ台湾で韓国人アーチストが人気なのか。韓国と台湾はもともと利害関係の悪くない国同士だが、変態韓国人の発言が活発化したせいで、最近はかなり嫌韓の風潮が高まっていたはずである。もちろん韓国ドラマは依然お茶の間で不動の人気がある台湾。おそらくそのせいかもしれないし、もともと台湾人はあまり細かいことにこだわらない。

そんなグルーピー天国台湾へやってきた韓国ガキたちは、楽しそうにハングルで挨拶し、ハングルで歌っていた。日本ではあまり見られない風景だ。台湾人に言わせれば、朝鮮人は歌や踊りがとても上手な民族であり、そうしたアーチストが人気を博すのは当然らしい。なるほど、確かに踊りも歌も上手だ。しかし十数人の中に混じって、デブが一匹冗談のようにいたのは、なんだ? あれは冗談なのか? 最後までわからないまま、タイワンシャオチエたちの黄色い歓声に飲み込まれ、彼らは白いスーツの影をこちらの網膜のなかに引きずりながら、消えていった。ショリー、ショリー、ショリー、ショリー(知っている人しか知らない)

さて、台湾の音楽界は、日本人にはどのようなところに映るだろうか?

中華圏のひとつのマーケット、そして案外日本人ファンも多いアーチストの揃ったところか?

ざっと地球を見回すと、中国語で歌うアーチストのいるところは当然シナ人のいる赤い中国とその盲腸の香港、華人の多いマレーシア、その先っぽに鼻くそのようにくっつきながら、限りなく赤に近いシンガポール、そしてここ台湾といったところだろう。
共産シナは百万年遅れているので、広東語圏ながら香港がこれまで北京語芸能界の世界的中心を台湾と二分してきた感がある。そこに西洋かぶれしたシンガとおまけのマレーがついているようなところか。台湾はこれらのなかで中心的な位置を占めている。その理由は人材の豊富さだろう。歌のうまい原住民の血が混じっているため、潜在的に歌唱能力の高い人が多い。ショリー、ショリー、と同じ理由だ。さらに、香港と同様に日本や欧米そのほかの影響が早くから強く、多種多様な音づくりの知恵がインプットされている点も大きい。

つまり、台湾は中華圏音楽界の中心なのである。

香港で売れず、台湾で売れて逆に大陸で有名になった例も多い。裕福で香港の倍以上の人口がある台湾はもともと購買力のあるマーケットだったのだ。しかし情勢は変わってきている。去年、台湾のCD販売額は40%も落ち込んだという。日本の出版界が5%のマイナスで真っ青な顔をしているのに、4割だ!
CDは買わずに違法コピー、ダウンロードするために、このありさまである。よく音楽関係者は生きていると感心せざるをえない。

そんな情勢だから、中国マーケットに色目をつかい、最優秀賞ながら欠席した周杰倫のようなやつもいるのは当然だろう。しかしシナが経済で独り勝ちのいま、そのシナを動かすような力を音楽畑で持ち、駆使しているのが台湾でもあるのは、見逃せないし、面白いと思う。アメリカに犯されてもアメリカを好きになった日本人はハリウッド映画や音楽にやられたのだろうが、台湾もミサイルや核で勝てないのなら、音楽爆弾を打ち込んでやれ、と突飛で大げさな想像をしながら、金曲奨を見た。

賞は、国語(北京語)、客家語、原住民語とわかれて発表されるが、国語はもちろん蒋介石の中華民国の
言葉、繁字の中国語だ。歌っても、台湾人の中国語は大陸の中国語とは発音や言い回しも違うため、台湾歌謡になる。台湾臭い五百や陳昇そのほかが台湾独自の歌謡文化を発信してきて、その先にさらに発展する独自の音楽文化がつづくのを祈る。その国の存在感を高めるのは、いつの時代も文化の香りだからね。

全1ページ

[1]

坂野 徳隆
坂野 徳隆
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1
2
3
4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
検索 検索

本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事