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夕暮れなずむ台湾のとある田舎町。
沿道に並ぶ臨時屋台と人ごみに、車を停める。見上げる夕空に打ち上げられる花火。どこからともなく響き渡るスピーカー越しの祝詞や音楽。
やってる、やってる。
道教の祭りはいろいろ見たが、しかしこれは珍しい。噂に聞いた、巨大豚の祭りだ。
道教の司祭がキャンディーやら記念の品をステージから投げる前で、赤く塗った裸ヤギの死体やら、葉巻状にぶっとい線香をくわえさせられた豚死骸やらが飾られ、その奥でトラック野郎の電光ネオン装飾に似たチャンディ状の高さ4メートルほどのインスタレーションが並び、チカチカ眩しい。なんだ、なんだこれらは……。
つづく
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