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走路有風〜 作家・坂野徳隆の書斎からの景色
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この三枚の写真を見て、ハワイではないとわかればかなりのハワイ通だろうが、ついでにどこかわかる人はいないだろう。どれも台湾の最南端、墾丁(クンディン)である。

激安新幹線で南へ足を伸ばす人も増えたと思うが、それにしても遠い。台湾できれいな海で遊びたいのなら、夏場は澎湖(ポンフー)へ飛行機で行くほうが楽で楽しいだろう。

だが雰囲気は墾丁と澎湖ではまったく違う。墾丁は東南アジアの、フィリピンあたりからつづく気候で、対して澎湖は夏場は乾燥して、地中海のようなさわやかな暑さだ。

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台湾のグアム、澎湖島で土曜夜行われた水害救済コンサートで、メインアクトとして蕭敬騰(ジャム・シャオ)が登場。ファンによれば、前日香港で豚フルーらしき風邪をもらい、普段のボケさ加減に輪をかけてこの夜はボケまくっていたらしい。私自身、彼のステージを見るのはこれが4回目だが、確かに間のとりかたや、MCのボケさ加減は失笑するほど変だった。しかし歌はそんな状態でよくもそこまで声が出るものと、感心するくらいで、すばらしかった。ただ、PV撮影で頭を打ってから、頭を抑える動作が増え、医者から一生後遺症が残ると診断されたらしく、この日もよく頭をおさえていたし、ボケが増えたのもそのせいだと、ファンは心配していた。
どうであれ田舎のコンサートは楽しい。

写真1 コンサートにて
写真2 コンサート前、会場横の浜辺で隣を見ればシャオとゲストのマレーシアかどこかの歌手が夕日を眺めていた。
(写真:著者 澎湖にて撮影 8月22日夜 転載厳禁)

先週、台湾のレコード大賞「金曲奨」の授賞式典を初めて台北アリーナで見た。
奇妙だったのは、台湾や香港の歌手よりも韓国のゲストグループにより大きな声援があがっていたことだ。Super Juniorだか巨大ジュニアだか知らないが、僕も初めて見た韓国「ジャニーズ系」の歌って踊る全員青年のグループで(と形容するといかにも書き手がオヤジらしいが)、このどうでもいいゲストに対する台湾人女性のフィーバーぶりがすごかった。
なぜ台湾で韓国人アーチストが人気なのか。韓国と台湾はもともと利害関係の悪くない国同士だが、変態韓国人の発言が活発化したせいで、最近はかなり嫌韓の風潮が高まっていたはずである。もちろん韓国ドラマは依然お茶の間で不動の人気がある台湾。おそらくそのせいかもしれないし、もともと台湾人はあまり細かいことにこだわらない。

そんなグルーピー天国台湾へやってきた韓国ガキたちは、楽しそうにハングルで挨拶し、ハングルで歌っていた。日本ではあまり見られない風景だ。台湾人に言わせれば、朝鮮人は歌や踊りがとても上手な民族であり、そうしたアーチストが人気を博すのは当然らしい。なるほど、確かに踊りも歌も上手だ。しかし十数人の中に混じって、デブが一匹冗談のようにいたのは、なんだ? あれは冗談なのか? 最後までわからないまま、タイワンシャオチエたちの黄色い歓声に飲み込まれ、彼らは白いスーツの影をこちらの網膜のなかに引きずりながら、消えていった。ショリー、ショリー、ショリー、ショリー(知っている人しか知らない)

さて、台湾の音楽界は、日本人にはどのようなところに映るだろうか?

中華圏のひとつのマーケット、そして案外日本人ファンも多いアーチストの揃ったところか?

ざっと地球を見回すと、中国語で歌うアーチストのいるところは当然シナ人のいる赤い中国とその盲腸の香港、華人の多いマレーシア、その先っぽに鼻くそのようにくっつきながら、限りなく赤に近いシンガポール、そしてここ台湾といったところだろう。
共産シナは百万年遅れているので、広東語圏ながら香港がこれまで北京語芸能界の世界的中心を台湾と二分してきた感がある。そこに西洋かぶれしたシンガとおまけのマレーがついているようなところか。台湾はこれらのなかで中心的な位置を占めている。その理由は人材の豊富さだろう。歌のうまい原住民の血が混じっているため、潜在的に歌唱能力の高い人が多い。ショリー、ショリー、と同じ理由だ。さらに、香港と同様に日本や欧米そのほかの影響が早くから強く、多種多様な音づくりの知恵がインプットされている点も大きい。

つまり、台湾は中華圏音楽界の中心なのである。

香港で売れず、台湾で売れて逆に大陸で有名になった例も多い。裕福で香港の倍以上の人口がある台湾はもともと購買力のあるマーケットだったのだ。しかし情勢は変わってきている。去年、台湾のCD販売額は40%も落ち込んだという。日本の出版界が5%のマイナスで真っ青な顔をしているのに、4割だ!
CDは買わずに違法コピー、ダウンロードするために、このありさまである。よく音楽関係者は生きていると感心せざるをえない。

そんな情勢だから、中国マーケットに色目をつかい、最優秀賞ながら欠席した周杰倫のようなやつもいるのは当然だろう。しかしシナが経済で独り勝ちのいま、そのシナを動かすような力を音楽畑で持ち、駆使しているのが台湾でもあるのは、見逃せないし、面白いと思う。アメリカに犯されてもアメリカを好きになった日本人はハリウッド映画や音楽にやられたのだろうが、台湾もミサイルや核で勝てないのなら、音楽爆弾を打ち込んでやれ、と突飛で大げさな想像をしながら、金曲奨を見た。

賞は、国語(北京語)、客家語、原住民語とわかれて発表されるが、国語はもちろん蒋介石の中華民国の
言葉、繁字の中国語だ。歌っても、台湾人の中国語は大陸の中国語とは発音や言い回しも違うため、台湾歌謡になる。台湾臭い五百や陳昇そのほかが台湾独自の歌謡文化を発信してきて、その先にさらに発展する独自の音楽文化がつづくのを祈る。その国の存在感を高めるのは、いつの時代も文化の香りだからね。

張恵妹(アーメイ)は台湾を代表する女性歌手だが、プユマ族である本名・アミトゥに変えて、初めてのコンサートが台北・信義のホールで26日夜開かれ、見る機会があった。

アーメイいわく、「人間誰しも別の人格を宿している」ため、もうひとりの自分を解放し、表現するために名を変え、レコーディングしたらしい。そうした別名での活動は音楽のみならず様々な分野でアーチストが新プロジェクトでのコラボや気分転換のために行うが、アーメイの場合はもっと深い意味があるらしく、原住民文化に興味のある私としては気になり、コンサートを覗いた。

当日は101タワーの向こうに稲光が走り、今にも振り出しそうな不気味な空が広がっていた。

洋酒ヘネシーがスポンサードしたイベントで斯界のVIPが大勢来場したなか、前座のくだらないオージーDJと女性ダンサーのくねくねショウ、そして蕭敬騰(アーメイと仲のいい、アミ族を母に持つ新人男性歌手)のマの抜けた演出のカラオケショウですっかり疲れていたところに、ようやくアミトゥ登場となった。

一曲目は原住民の歌のようだ。重いリズムと悲しみを帯びた高い歌声。ギター2人とベース、ドラムのロック編成が期待させる。アミトゥは、不死鳥を模したコスチュームと80年代イギリスのサイケパンクロック系メイクで、怪しい雰囲気を醸す。照明も随時後方からの照射で、なかなか顔を見せない演出。デスノートの悪魔が現れたような不気味さで、ステージ中央、17CMのハイヒールを履いたアミトゥは、静かに上体を揺らし、立ちすくむ。

メディアムテンポの少し暗い曲調の二曲目で、It's a bullshit とコーラス部分を歌いながら、セリに出て腰をひねらせ、舌先をペコチャン風に出すアーミトゥ。最近アダルトに向かう気配のある、元は健康的な原住民系歌姫が、やはりこっちの路線へ行ったのね、と頷く瞬間である。セリのすぐ前から見ていたため、表情も、ノーパンの腰も、よく見えた。洋酒のスポンサーが配るグラスを次々と空けていたためか、見ているこちらのテンションも上がる。

数曲、ロックバラードの新曲を披露したところで、X−JAPANのバラードを上手な日本語で披露しながらショウは続いた。ここでアミトゥが今回の新名での活動をはじめた理由を告白する。「むかし、X−JAPANを初めて聞いて感動し、歌手になろうと思った。もともとロック歌手になりたかった」

つまり、売れ線の流行歌謡ではなく、売れないロックを本当は歌いたかったらしい。「分裂」に象徴されるように、もう一人の自分……本当の自分に戻ったアーメイ。ロック、あるいはアダルトパンクの方向に向いた新しい彼女の活動も、今後楽しみである。

馬の本音

台湾国民党は中国に戻りたいのか、中国を支配したいのか、台湾を共産党に差し上げて、自分たちが支配者層になりたいのか? これは実は馬政権を見ているうえで面白いことのひとつだ。

「なるほどざ台湾」より抜粋:
馬英九総統は5月20日、海外のメディアと会見し、英語の訳によると「台湾は中華民国の一部分であり、中華民国の主権は人民にある」と語り、選挙直後の「中華民国が台湾だ」と違っていた。また「人民」は台湾人民なのか、中国も含むのか、さらにはモンゴルも含めるのかは不明。ダライラマの台湾訪問を質問され、「双方に都合がよい時間がくれば歓迎する」と語り、闇に「今は歓迎しない」ことを表明した。

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