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天下を平定しようと思い立ったのは、イツセとイハレビコでした。
この二人はウガヤフキアヘズという神とタマヨリビメという女神の子供です。
東征に出かけた二人は大阪湾へと入ったんですが、ここで待ち受けていたのが
ナガスネビコという登美の豪族でした。
この豪族は縄文時代から祀られた手長足長の神とも言われ、また天皇家の祖先が
進攻した奈良盆地での戦闘相手のボスとも言われています。
そこで戦争が始まったんですが、ナガスネビコの勢力は非常に強くイツセとイハレビコの側に
大変な損害を出しました。
ついにはイツセが相手の矢を受けて負傷し、木の国まで辿りついたところで無念の言葉とともに
息を引き取ってしまいます。
イハレビコは長男の仇を討つ為、進軍を再開したのですがここで問題が起こりました。
二人は「日の神の御子」として太陽に向かうのは好ましくないとの理由から、太陽を背に
海を東に向かって進んだのですが途中、熊野で妖気に遭い
全員が気を失って倒れてしまったのです。
皆の目が覚めたとき、目の前にタカクラジという男が刀を持って立っていました。
タカクラジは皆に不思議な夢の話を始めます。
「私の目の前にアマテラスとタカミムスビが現れ、タケミカヅチに子孫の手助けをするよう
命じられた。タケミカヅチは自分が行かずとも、国を平定した時の大刀があれば大丈夫だと
タカクラジの倉の屋根に穴を開けて大刀を差し入れようと言っていた。」
翌朝、倉を見るとその夢の通りに大刀があったので届けに来たのだと言う。
その大刀はサジフツという神秘の刀だったのです。
その後、タカミムスビはヤタガラスを遣わしてイハレビコを先導させました。
鳥の向かう方向へと進みながら、イハレビコは様々な人達に出会います。
ここでイハレビコは相手の名前を聞くんですが、相手が恭順の証として名前を答える
と支配を受け入れるという意味になります。
大体の相手は受け入れたのですが、中には抵抗する者も出て来ます。
宇陀のエウカシは受け入れると見せかけて罠をかけ、家に誘い込んだイハレビコを殺そうと
しましたが、エウカシの弟であるオトウカシがイハレビコに知らせてしまったために陰謀がばれ
逆にエウカシは自分の仕掛けた罠によって死んでしまいました。
そのまま東征に進んでいくと、忍坂という所では尾の生えた土雲のヤソタケルが岩屋の中で
待ち構えていました。
イハレビコは親善を装って宴会を開き、沢山の料理を運ばせます。
しかし、その配膳人は全てイハレビコの部下達だったのです。イハレビコの歌を合図に
ヤソタケルに斬りかかり、殺してしまいました。
こうして、次々と神達を征伐し支配することに成功したイハレビコは畝火の「かしはら宮」
において天下を治めました。
初代の天皇・・「神武天皇」の誕生です。
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