花椿の 本、本、本、映画、本。

〜春過ぎて 夏来るらし 白妙の 衣干したり 天香具山〜

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花嫁付添い人の回数、なんと27回!!!!憧れの人はよりにもよって妹と恋に落ちてしまう。真面目で面倒見のいい姉と、ちゃっかりしていて嘘つきの妹。不運な姉は、運命の相手を見つけることができるのか?主演は、『グレイズ・アナトミー』で日本でも人気が出はじめているキャサリン・ヘイグル。劇中で彼女が着こなす数々のドレスやオフィスファッションももちろん見所です!

オススメ度★★☆☆☆ 残念!

感想

ちょっと間が空いてしまいまして、すいません。。
この間、映画やら小説やらのレヴューがめちゃくちゃ溜まってしまっています。
少しづつ紹介できたらと思います。

女の子のための映画観てきました。まさにラブコメの王道っていった感じ。
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『プラダを着た悪魔』の脚本と同じ方が脚本を担当されているということで期待していました!上のポスターでも思い切り、そのことを宣伝しています。。(それはどうなんでしょう。)
残念ながら『プラダ』の方が断然面白かった!!!です。
やっぱり、あれは上司の女性(メリル・ストリープ)がいて初めて主役の女の子(アン・ハザウェイ)が生き生きとしてくるわけで。それにしてもメリル食えない!カッコ良かった!

こちらの映画でも主人公はやはりアパレル関連の仕事のようですが、仕事内容もよく分からないし、ソツなく必要十分な記号のみで済ませたお手軽なストーリーといった印象。
それでも、主役の女の子から感じる体温にほだされ、応援はしちゃうのです。。彼女の恋は成就するのでしょうか?

ジェーンは子供の頃に結婚式に目覚めて(?)、友人知人の結婚式でブライドメイドを務めることなんと27回。
自宅のクローゼットはそんな思い出のドレスで一杯一杯です。
思い出とはいえ、人の結婚式のためのブライドメイド用のドレス。
こんなに溜め込んじゃって。。確かに心配になります。
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花嫁の引き立て役ですから、、必ずしも趣味がいいとはいえないです(笑)
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日本だとゼクシーやら結婚式だけを取り上げた雑誌もあることですし、コンサバ系女性ファッション誌も毎年結婚式の特集があったりして、やっぱり今でも結婚式は女性の憧れ?なのかもしれません。
とはいえ、日本だと式はやっぱり家族親戚の為という意味合いが大きいですが、アメリカだともっとロマンチック。。羨ましいです。
小さい女の子がドレスアップして花嫁のドレスの裾を持ったりと、ああいうのを小さいときに経験するときっと純粋な憧れになるんだろうなと。。それこそジェンダーバイアスなんでしょうが。。

憧れは憧れのまま、キャリアウーマンとして頑張っているジェーン、こっそり思い寄せる優しい上司がいますが、いまいちアプローチできずにいます。
仕事服も結構カッコいいし、モデル並みのスタイルなのでファッションもそこそこ楽しめました。
ファッションがいいと単純に見ていて元気になりますね!!!

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その上司と妹テスがなんと一目ぼれで恋に落ち、あれよあれよという間に結婚へ。
妹は金髪で、露出気味で、積極的で、嘘つきで。。。
式についてはほとんどプロ並みに詳しい姉に頼りきり。
さてどうなるやら。。

ジェーンVSテス
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個人的には姉妹喧嘩のシーンが一番良かった!!!
私にも二つ下の妹がいて、、そりゃ幼い時は喧嘩ばかりでしたが、上京してからも学生時代は一緒に住んで、夜中もずっとおしゃべりしたりして楽しかった!大人になってからもした大きな喧嘩では、当然その後は理解が深まって、かなり仲はいい方だと思います!!!!

この映画の姉妹は見た目も似てない上、価値観も対立しているようです。
ずばずば言い合ってこっちは見ていてはらはら。
でもそんなに張り合うことはないのになぁ、、とも思います。。

顔立ちはジェーン役のキャサリン・ヘイグルの方が本当は美人だと思うのですが、、妹の方が美人ということになっています。ブロンド=美人。こうなると本当は、というのは意味のない言い方です。。日本だと二重みたいなもんかな???

chick flick
最近、よく見かける言葉。もしくは、chick lit。
chickというのは若い女性という意味で、前者は若い女性向けの映画、後者は若い女性向けの小説。
なんだかどこか馬鹿にされている気がして、気に食わないのですが。。

wikiより"chick lit"の抜粋
"Chick lit" is a term used to denote genre fiction written for and marketed to young women, especially single, working women in their twenties and thirties.
"chick lit" とは20代30代の若い女性、特にシングルで働いている女性をターゲットに書かれた小説のジャンルを表す用語。
Chick lit features hip, stylish female protagonists (usually in their twenties and thirties and in urban settings) and follows their love lives and struggles for professional success (often in the publishing, advertising, public relations or fashion industry). The books usually feature an airy, irreverent tone and frank sexual themes.
"chick lit"はヒップでスタイリッシュな女性の主役(普通は20代30代で都市に住む)を柱に、彼らのラブライフや仕事(主に出版、広告、広報、ファッション業界)の成功を目指す上での葛藤を追う。普通、快活でフランクすぎる調子で、あけすけな性のテーマを特色とする。

90年代半ばにそう呼ばれるようになって、2000年代に入ってずっとセールスが好調なジャンルだそうです。。

まさにどんぴしゃに踏まえられて作られた映画といえるでしょう。
洋書だと大型書店には大抵chick litコーナーがでんとあって、『ブリジット・ジョーンズ』『プラダを着た悪魔』『in her shoes』『nanny diaries』『Shopaholic series』『SATC』『gosship girl』などなどがずらりと並んでいます。

女性であることを忘れずに綺麗でファッションも楽しんで、ということと、仕事の充実を両立させるとしたら、業界が限られてくるのはしょうがないことかもしれません。。ただせっかく仕事をしている女性がヒロインなら、しっかり仕事をしている様を見せてくれぇ!といいたいです。
その点『プラダ』は良かった!!!!で、この点でこちらは落第でした。。

最新ファッションじゃなくてもお洒落はできるはずで、それなら違う業界でも、垢抜けて綺麗でお洒落を個人的には楽しみつつ、仕事はバリバリみたいな女性も特集してほしいなぁ。。
やっぱり綺麗にしていると元気になるし。
ライス国務長官みたいな?!ってそれはカッコよすぎ?!

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1966年から2003年までの、イタリアのある家族の物語。
イタリアの中流家庭カラーティ家は、父(実業家)、母(小学校の国語の教師)、長女(判事)、長男(医者)、次男(警察官)、次女(銀行家の妻)の6人家族。
長男と次男の関係が、ストーリーの主軸。
6時間超!!!!丁寧に綴られているからでしょう、、決して長く感じません。ミラノ、ローマ、フィレンツェ、シチリア、トリノ、ストロンボリ、とイタリア各地を舞台に、政治の腐敗、慢性的不況、赤い旅団、、といったイタリアの国情が織り込まれ、一家の重たい歴史がしっかり、淡々と描かれています。安易な救いなどありません。そこがすごく響いてくるところ。
激動の37年に翻弄されながらも、文化や人間的繋がりが人を支え明るい家族を築いていこうとする様子に涙です。
第56回カンヌ映画祭の「ある視点」部門、グランプリ受賞

オススメ度★★★★★(5つ!!!!)

兄弟のこと
始まりは1966年。
兄は医学科の卒業試験。ひとつ下の弟は文学部の優秀な学生。

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どちらかというと、兄ニコラは人付き合いがいいおおらかな性格。
特に親友が二人いていつも吊るんでいます。
嫌味な教官もつい彼には満点をつけてしまうほど。


イメージ 3一方、弟マッテオは神経質で優しく天才肌。
美形の、本当に神々の祝福を受けたような人ですが、、孤独です。末の妹は家族でも一人青い目のお兄ちゃんが大好き。母親も特別に思っているようです。
ただ父親は何かを一人で抱え込んでいる息子が心配でならない。ローマ人(イタリア南部人!)特有の楽天的な性格で何とか息子の影の謎を知り、励ましたいと思うのですが、、。
そして彼に友達はいない様子、、兄と兄の友達にくっついています(もう大学生なのに。。ほんとにピュア。。)。自分とは違うものを持っているお兄ちゃん(長男)のことが大好きなんですね。。


イメージ 4そんな折、、
何故かマッテオは精神病棟にボランティアで通い始め、、、
そこで見つけた美少女ジョルジアが兄弟二人のその後を大きく変えることになります。ジョルジアが電気ショック療法(当時でさえ時代遅れとなっていた)を受けていることを知ったマッテオは憤慨し、彼女を病院から連れ出します。。。また、大学では学問への興味が消えたのか、、故意に試験を落とします。。

この前半部分の機微を読み取らないと、、マッテオの人間の深みが分からないままになっちゃうんだと思う。

軍への入隊、警察官という職業選択、唯一の親友の大怪我のショック、恋愛への葛藤、家族との距離のとり方、、、

ほんとにそれとない伏線があって、とても敏感に読み取れば、、マッテオの影、苦しみが分かるし、、読み取らなくても、、今度はニコラの視点から物語を経験して、、と、二重に深く心に迫ります。

こんなに愛し合っている家族がどうしてその後の悲劇を生むのか、愛ゆえに、救われない人が出てきてしまうこと、、辛いです。。

ニコラの妻

イメージ 5ニコラも彼女も始めはただの流行の左翼的な学生だった。
ほんのささやかなすれ違いだったと思う、、、ニコラと妻ジュリアは違う一歩を踏み出していた。
ニコラは精神科の医師でありながら、精神病に関しての意識改革、病院の役割改革といった運動へ身を投じ、政治活動家へと道を拓く。時代の機運とも合致していて幸運なことだった。
一方、ジュリアは「赤い旅団」(過激な極左集団、日本で言うところの日本赤軍)の活動のために家族を捨てる。

ジュリアが捨てたのは夫と4歳の娘ばかりではない。
彼女が愛していたピアノ、音楽。大学で専攻していた数学。そして美しい金髪もお洒落も、、最終的には、人生も。

よく言われていることだけれど、、、
イタリア人ってとても人間的であろうとするあまり、何かが欠けていて、それが慢性的不況を生んでいるように見えます。。。人間的な魅力と、経済的なパワーは別のものなんですよね。。悲しいけど。

そんなイタリアの若く美しい女性が、芸術やお洒落から遠ざかり、身を隠しながら生きるっていうのは、、周りが明るい分とても痛々しいです。。

ニコラは結局、弟も妻も救うことが出来ませんでした。。
家族の救いは最後になってやってきます。ささやかな偶然でもあり、奇跡でもあり。
それまではほとんど祈るような気持ちでした。。

時代背景

もともとこの映画を知ったのは、去年だかのnewsweek誌で、本誌の記者が選ぶオススメ映画に入っていたから。東欧や中東のドキュメンタリーなどのマニアックな選択が多い中、こちらはツタヤでも借りることが出来、心に留めておいたものです。

さすが記者が選ぶ映画とあって、地に足の着いた、リアルな時間の流れている映画でした。

この激動の40年間ってわたしの父親世代の話でもあり、、とても興味深い!です。
もともとイタリアのテレビ放送予定のドラマだったにも関わらず、ヨーロッパ全土で、また日本でもヒットしたのは、この時代の変遷が、ひとつの国に特有ではなく、世界規模のな大きな時代のうねりであったことと、、その中で、社会や家族や一人の人間がどのような歴史を辿ったか、、共通する困難を潜り抜けてきたことに由来すると思います。

 【イタリア】                       【同時代の出来事】

1966年(昭和41年)                中国文化大革命起こる
フィレンツェ大洪水
世界中から学生が駆けつけて美術品を護り
復興作業を行う。 

1968年(昭和43年)                東大紛争始まる
学生運動激化                     

1970年(昭和45年)                大阪万博
離婚法制定                       三島由紀夫割腹自殺                               
1972年(昭和47年)                浅間山荘事件
中道右派政権成立                   沖縄県本土復帰              
                             
1973年(昭和48年)                金大中拉致事件
極左「赤い旅団」要人の誘拐頻繁        

1975年(昭和50年)                ベトナム戦争終結
パゾリーニ監督殺害                

1977年(昭和52年)                日本赤軍日航機ハイジャック
「赤い旅団」活動激化               
学生デモ鎮圧で死者

1978年(昭和53年)
「赤い旅団」モロ元首相を誘拐殺害
精神病院廃止の法律国会で可決

1983年(昭和58年)                大韓航空撃墜事件
社会党政権成立                      ロッキード裁判田中角栄有罪
             
1991年(平成3年)                 ソ連消滅
財政悪化深刻化                  
共産党解党

1995年(平成7年)                 阪神淡路大震災
三大労組700万人ゼネスト              地下鉄サリン事件      
                            

戦争が起きたわけではないけれど、、何人もの犠牲の上に、、今平和に享受している権利があるわけで。。

家族の自殺
この映画のテーマです。
家族の自殺、特に親より子供が先に死ぬことの辛さ。
たまたま選んだ映画のつもりでしたが、、今の自分には必要なストーリーでした。

去年私の従弟が20代半ばで自殺しました。
小学生以来会ったことのない従弟でしたが、同じく田舎から出て東京で頑張っているということで、自分と重ね合わせて考えて、当時はとてもショックでした。
そしてかなり老け込んだ叔父叔母のことを想ったのでしょう。。
その兄が先日結婚式を挙げました。
家族はそうやって新しい局面を切り開いていく。。
けれど、結局そのめでたさに私はなかなかコミットできませんでした。

逆にいい人たちが、よってたかって誰かを追い詰めるということ、あるんじゃないかと。
東京へ出て多少ひねた私は、田舎の人たちを見て、そう思ってしまいました。

いい人たちはどこかに悪者がいると考えがちです。。東京は悪い。官僚が悪い。
けれど、良く見て下さい。どこにも悪者なんていません。
これは多くの活動家に対しても言えることですが。。
そしていい人たちは余計に頑なに善良さに閉じこもる。
善良の罪は決して変化しようとしないことです。

わたしはもう田舎に帰ることが出来なさそうです。
東京にきちんとしっかりした土台を作らないと、、。

そして新しい局面を自分で切り拓いていかなければいけないのです。。
過去を押し流し未来を志向しなければいけません。
心からお祝いが出来なかった自分をとても反省しています。

カラーティ家も結局マッテオを救うことができませんでした。
以前は、鈍感にも何故なのかに気づかない人たちに対して、怒りを感じるタイプだったんですが、、
そういう敏感さから脱しようと思います。

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結局家族でさえ、その中で、犠牲を強い、それでも強く自分の人生を生きていかなければいけないのだと。

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一目女/辻仁成/2007

親戚の結婚式に出席するためドレス一式を買い揃えて、気分高揚☆
そのお直しの合間に、、、、
とうとう読み終わりました!!!!
『竜馬がゆく』、、長かったけど、相当面白かったぁ!!!!!
このレヴューは長くなりそうなので日をあらためて。

今日は、登場人物繋がりで、陸奥宗光の孫イアン・陸奥陽之助と、母芳枝との不倫現場を少女の頃目撃し、男女のことを学んだ飯野晴子のこと。(強引すぎ)

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買った当初は読んでいなかった、去年のヴァンサンカン6月号のエッセー。
ぱらぱらめくっていい出会い☆
『一目女』辻仁成で飯野さんのことを知りました。


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彼女は伝説の広告マン。
ビッグママという愛称!から人柄がしのばれます。
経歴が信じられない。
華族の血をひく学習院育ち、世間知らずで遊びまくっていた超お嬢様なんですが、、
離婚をし、子供をひきとって育てるために働き始めます。
でも35になるまで、働いた経験はゼロ。
そんな彼女が広告業界に飛び込み大きな仕事を不思議に次々と成功させてしまう。
本人は気にされていないのですが、左手に重篤なポリオの後遺症を抱えています。。。
10歳年下の男性と結婚し、また離婚。。。

むしろお嬢様だからなのか?!
彼女の意外なドスの効いたしたたかさ、アタマの良さ、働かせ方、運の呼び込み方!!!、
明るく大きく、常に徹底的に前向きな人です!

彼女の言葉 ながーいです。

「プレゼンでは必ず勝っていた。プレゼンの準備をしていると、その情報を持った人間が不意に現れたり、自分の会社にライバル会社で同じプレゼンをしていた人間が転職してきたり、とか、とにかく、勝つためのあらゆる風が吹きまくった」

「確かに私は運がいい。でもあるとき、運がよくなるための生き方というものが、分かってきたの」

「一日を精一杯生きるのよ」

「昨日のことはもうくよくよ考えない。明日のことだってまだ起こっていないのだから考えない。今日を、今という瞬間だけを、とにかく一生懸命生きるとき、運というものはやってくる」

「あ、それから、今日一日のこと、寝る前に必ず神様に感謝しなさいね。感謝することが大事。どんな日であっても感謝するともっとよい。」

「苦労するのも、まあ為にはなるんでしょうが、私はそのとき、三十九歳だった。スタートが普通の人よりも十五、六年は遅いわけでしょ。今さら苦労から始めるわけにはいかないもの。経験不足をカヴァーするためには、自分よりもずっと年下の男の子たちから学ぶほうが手っ取り早いと思ったの。」

「それは、簡単だった。ママと呼ばせたのよ。四十歳の私に向かって、三十歳くらいの子たちが、飯野ママと言うの。お母さんていう存在は誰もが知るとおり全人類にとって尊いもの、尊敬の対象で、神々しいものでしょ。彼らにわたしのことをママと呼ばせることで、わたしは自然、彼らの上になった。分かる?この原理。」

「ママと親しみを込めて呼んでくれた。同時に私は十歳年下の子たちから、仕事の仕方を盗むことになるのよ。」

「大事な戦略があった。それはね、絶対に色気で仕事はしない、ということ。化粧もばっちり。髪の毛だって毎日カールして出かけたけど、外見は女でも中身は完全百パーセント男として働くことを心がけた。鉄則よ。男のように考え、男のようにクライアントと向き合った。泣いたり、いじけたり、もぞもぞして見せたことは一度もない。電話も短かった。判断は瞬時でしたものよ」

女性ばかりの現場に引き抜かれてから
「みんなママになる資格のある人たちだからさ、ママ作戦があまり効力を発揮しないのよ。本当に仕事の出来る女達のプロ集団なんだもの。わたしの気持ちがぴしっとなったわ。いい?電通アイにはわたしよりもずっと若いのに、すでに男の思考で仕事の出来る女の子たちがごまんといたのよ。しかもほとんどが独身だった。出来る連中だから、そんじょそこらの男たちとはばかばかしくてやってられないのね。女の身体で男の心を持つ女たちのプロ集団。わたしはちょっと興奮したわね。凄いところだなって。だってわたしのようなのがごろごろいるんだもの。半端なことで太刀打ちできない。でもね、私はママ作戦を続けることにした。男であろうが、女であろうが、ママはママでしょ?人間であればみんなママのことは尊敬できる。どんなに超プロ集団であろうと、母親に甘えたい気持ちは誰もが持っている。」

何年か前、初めて障害者手帳のことを知る。すべてを見抜いているはずの神様なのだから、神様が私をポリオにしたのだという。。
「私がばんばん稼いでいたときには容赦なく徴税された。働けるのだから、払いなさい、ということでしょうね。でも、私が年をとって離婚して一人になったとたん、今度は、君はもういいって障害者手帳を与えてくれたのよ。もしも最初から障害者手帳なんてものを持っていたら、私は障害者であることを自覚しすぎて、今のような思考では生きられなかったかも。私全然自分がハンデキャップを背負ってるだなんて思わなかったから、テニスも日本舞踊も運転も恋愛も出産も仕事も何でもこなすことができた。つまり、ポリオが私にいろいろなことを教えてくれて、与えてくれて、花開かせてくれたって事よね?いったいあなた、こんなすごい芸当、神様以外に誰ができると言うの?」

逆転の発想。
人のせいにしないこと。
昨日読んだ茨木さんの詩と通じてる!

生きることって、これほど豊かで、これほど逞しいことで、これほどさり気ないことなのだ、と知ることができた。労苦など、むしろ人生を楽しむための道具に過ぎないように思えてくる。辻仁成

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プライヴェートなことですが、
失恋しました。
大切な人でした。
しばらく泣きます。
たくさん泣いてやります。


今の処方箋。
           自分の感受性くらい

                           茨木のりこ

        ぱさぱさに乾いてゆく心を
        ひとのせいにはするな
        みずから水やりを怠っておいて

        気難しくなってきたのを
        友人のせいにはするな
        しなやかさを失ったのはどちらなのか

        苛立つのを
        近親のせいにするな
        なにもかも下手だったのはわたくし

        初心消えかかるのを
        暮らしのせいにはするな
        そもそもが ひよわな志にすぎなかった

        駄目なことの一切を
        時代のせいにはするな
        わずかに光る尊厳の放棄

        自分の感受性ぐらい
        自分で守れ
        ばかものよ

失恋の痛みも、若い頃に比べて、直後じゃなくて、徐々に高まっていくんですね。
筋肉痛みたいです。

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カメラマン(ジュリア・ロバーツ)、作家(ジュード・ロー)、ストリッパー(ナタリー・ポートマン)、医師(クライブ・オーウェン)の超豪華俳優陣、めくるめく四人の男女の人生が交錯する。単純な人格の人なんてどこにもいない、、、一筋縄ではいかない大人のシニカルなLOVE&SEXのストーリー。嘘をつくことの大切さ。。お子様は見ちゃいけません。

オススメ度★★★★★

感想

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あまりにもナタリー・ポートマンの印象が鮮烈で、、、彼女だけが映画の中の時間を生きてる!ようだった。
通りすがり思わず振り返って見てしまう美人、そういう役どころです。
一目ぼれってしたことありますか?
まさにBGM通り、、"can't take my eyes off you"♪!!!

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アメリカにはハリウッドとは別にブロードウェー!!があること、ニューヨークの演劇人がハリウッドを支えていること、忘れがちです。。。
数年前、同マイク・ニコルズ監督のドラマ『エンジェルス・イン・アメリカ』で、米演劇界の層の厚さを知って衝撃を受けたことがありました。。それ以来の大ファン!!です。
とにかく苦く、苦しく、シニカルなストーリーが、気分に合ってるのかもしれません。。。

この映画は演出がまさに<劇的>!!!!!
世界30カ国で演じられた傑作脚本を、自身演劇出身の監督が撮るのだから、当然といえば当然なんですが。。。

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登場人物は先の四人のみ、それぞれの組み合わせで、二人きりの会話が主体、凝った台詞、映像はいちいちスチール写真の様に美しい、、、、、

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こんな中にあって、ナタリー・ポートマンだけが映画の尺に収まり、その時間をいきいきと動いています!!!!!
もちろん、男性陣二人もとにかく上手いです!!!!が、
ただナタリーが良すぎるんです!!!!
時間も空間も彼女が牽引し支配していました。。
これは14年程前の『レオン』を思い出す髪形ですね→

ひどかったのはジュリア・ロバーツ(泣)、、、これではパズルのピースが埋りません。。。
予定通り、ケイト・ブランシェットが演じていれば、もっとそれぞれの輪郭がくっきり浮かび上がったことでしょう。。
悔やまれます。。
人物比較
アリス(ナタリー)=少女性、アンナ(ジュリア)=大人の成功した女性との対比、
ダン(ジュード)=弱い、失敗した、ラリー(クライブ)=強い、成功した男性の対比が際立ちます。

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個人的には、医師ラリー(クライブ)の生き方が一番興味深かった。
野獣のように性欲ぎらぎらで、
だけど勘所では知的で、
己をさらけ出してでも自分に必要なものをゲットしていく男の強さと真っ直ぐさ、、
完璧嫌な奴だけれど憎めません。。

女は嘘で身を守る。。
一方、男は正直。でも当の事実を利用して、呪いをかける。。
このラリーの呪いのかけ方が致命的に上手い。。
まさに弱肉強食、、正直なだけのダン(ジュード)は喰われちまう。。(この辺は魔法ではありませんが、、ファンタジー的学びがあります。。)

Larry: Alice, tell me something that's true.
Alice: Lying's the most fun a girl can have without taking her clothes off - but it's better if you do.

そして、最後にアリスの大嘘、これが物語全体のオチ。。
キーワード、、Stranger
アリスの"hello,stranger"の台詞で始まるこの物語。

いたるところで"stranger"という言葉を俳優たちに言わせています。。。

Dan: I'm your stranger, jump!
strangerだから、相手をもっと知りたい、、だけど、本当を知ろうとすることで壊れるものがある。。
例えば、「親身になれば、他人のことを知ることが出来る」という考えも、、ある意味、傲慢なんですね。。
strangerはstrangerなんです。。
もちろん、嘘だけじゃ心を通わせることは出来ません。。
そこで、嘘とホントの駆け引きがあります。。

ところで、嘘をつくというのは受身の技。
あなたを知りたいと思う人がいて、嘘をつく。。
男たちがフロントで事実(言葉、呪い)と戦っているのに、、女は嘘で身を守る、、防戦一方。。
(そのジェンダー的役回りも気になるところです。。)
過激な性描写
映像的に過激なところは
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まあまあ、これくらいですが、、、、

ただ台詞がめちゃくちゃ過激。。普通映画では使わない本音を語らせているから。。
男女の修羅場です。。
Anna: We do everything that people who have sex do!
Larry: Do you enjoy sucking him off?
Anna: Yes!
Larry: You like his cock?
Anna: I love it!
Larry: You like him coming in your face?
Anna: Yes!
Larry: What does it taste like?
Anna: It tastes like you but sweeter!
Larry: That's the spirit. Thank you. Thank you for your honesty. Now fuck off and die, you fucked up slag.

これがあるので、今回日本語訳は載せてません(汗)。。。
過激な台詞もニコルズの手にかかれば下品にはなってませんでした。不思議なところです。。

めくるめく修羅場の数々。。苦手な方も多そう。。
自分でも記事を書いていて★5つ付けたはずなのに、褒めているのかわからなくなってきました。。
西洋人が大人なのか、、私が子供なのか、、緊迫した一対一のバトルはとても息苦しく、、、
展開が読めず、それぞれのオチには唖然としました。
幼稚園の砂場では学べない、大人にとって必要なことを全部教えてくれる映画だと思います。
もうちょっと味わっていきたいです。。

この割り切れなさ、理不尽さ、、がきっと世の中の面白いところなんだなと。

皮肉な気分になったとき、、、マイク・ニコルズ監督は私的にはかなりオススメなんですけど。。

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