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「ぼくらはニワトリ」?ですか。
これは、広島大学の城雄二さんが書かれたものです。
理科の授業で使いました。養鶏場で育ちいよいよ卵を産まなくなったニワトリを、みかん農園に放し飼いにするという話です。うまくけば、ニワトリは野生をとりもどし又、卵を産むかもしれない。また、ニワトリの糞が、みかんのいい肥料になります。
ここでポイントは、全く他のニワトリがいないという環境であること。さて、どうなると思いますか。
夜間の生徒さんはおもしろいです。直観で「きっとすぐには動けない」と予想されました。そうですね。そのとおりですが…。
実は、養鶏場から箱に入れて運んできて、箱から出すと、ニワトリたちはかたまってじっとして動かなかったのだそうです。そして実際に、みかん農園を自由に動き餌を自力で食べだすのに、約一ヶ月かかったそうです。しかも、それまでに半分くらいのニワトリは死んでしまったそうです。ちなみに〈廃鶏〉と呼ばれるニワトリは、生徒さんの出身地では1羽100円以下で売られるそうです。死んでしまったニワトリはあまり動かずじっとしたまま飢えて死ぬのも多かったそうです。
「やっぱりな。」と生徒さん。
「私、鳥を飼ってるんやけど、同じ。籠にずーーっと入れたまま一度も運動させへんかったら、日に日に衰えてきて、死にそうになったもん。」
「自然の中で自分で生きていくのが一番やね。」
なるほど。皆さんがここに来られる前、文字を知らんかったときいうのは「見えないオリ」に入っているみたいやと感じませんかと聞く。
「うん。私らもオリの中やねえ。」
「でも、オリの中にいたら言いなりにしかでけへん。」
「今はどう?」
「まだ、オリの中にいるかもしれんなあ。年やから中々脱出できひん。(笑)」
いえいえ。そういうコメントが出てくるには、もう見えないオリを自力で壊されてるんですよ。
「入院しててもリハビリがいるもんなあ。」
あ、そうだったのか。リハビリは自由を取り戻す為のステップなんやねえ。いいこと教えてもらいました。さて、皆さんは「見えないオリ」に閉じ込められていませんか???
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