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ほぼ、半年振りにふりかえる。今年の理科。
後半はずっと、仮説実験授業研究会の「花と実」を授業している。
1,2組さんは、日本語の読み書きの習得が主たる課題のクラス。そこでの理科は、何を課題とするべきなのだろうか?
「あなたは、あさがおの たねをまいて そだてたことが ありますか?また、あさがおの たね(み)の なっているのを 見たことが ありますか?」
とはじまります。
戦後、義務教育を普通に受けた人なら、ぴんときますね。小学校1年生。理科の始まりは、「アサガオの観察」でした。これだけは、今も変わっていないんです。植木鉢にタネを植え、水やりをする。自分で育てさせる教育ですね。半年をかけて「タネ」をとるところまでクラス単位で続ける。
よっぽどの無精者か、反逆児でないかぎり一通りの経験ができる。
うちの生徒さんは、どうでしょうか? 1,2組7名のうち育てた経験のある人は3名でした。それも、最近になってで子ども時代は0です。
アサガオの栽培は、江戸期に大流行する。品種改良や育て方のノウハウも蓄積されて、とてもポピュラーです。しかし品種としては、ヒルガオが代表。さらに、タネで増やすかどうかも、栽培種となると微妙です。
そういった文化背景も興味深いですが、とりあえず「皆が経験していることで未経験なことを、経験してもらう」ことが大事。夜間なので栽培はイメージでということで、サイトから探してプロジェクターで栽培の様子を見ていただきました。さらに、いろいろなアサガオの花も見てもらいます。
ここらあたりは、仮説実験授業における「授業書」どおりの授業運営とはいかない、夜間のとくせいです。長い文章はダメですし。
この最初の問題で花から実という時間順を意識してもらうことが大事なのです。そういう点を意識しながらゆったりと、いろいろな経験談を話していただく時間もとる。
「花が咲いてるのは知らん。」
「なんで。」
「朝のうちに咲くから、仕事にいって見てないことも多いやろうね」
「なるほど」
実は花が落ちたあとにできるんですよと、映像で確認する。「こんな形してるん?」「へえ」
オモニは草花好きなので詳しい。「このタネを煎じて薬にするん」「ほんと!?」
調べてみますと、牽牛子(けんごし)といって、今でも利尿剤や下剤に使用するそうです。すごいねえ。
授業だから皆で共有できる智恵。
それを文字化する。あるいは文字を通して確認し確かな智恵は已にあることを共有できればいい。「科学的認識は社会的認識である」という板倉先生の教えの一面でもありましょう。
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