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識字率とは、その国の国民の何%の人がその国の主要言語の読み書きができるかという。 夜間中学という非識字者たちが教育を取り戻す現場にいるからこそ、はっきりとわかることがある。文字は権力であるから、文字を与えないことは意図して行われる。 チベットの識字率は37%ぐらいであったのは、チベット人は中国語学ばず使わず「チベット文字」を使用し、チベット語で会話していたからである。もちろん50年前に侵略を受けて以来、中国語が支配言語となったので、政治交渉その他必要に応じて中国語を読み書きするチベット人は生まれているし、地域的な縁で中国文化に親近感のある層も存在してきたから、必ずしも漢文化を拒絶していたわけではない。 だがしかし、元々の知識層であるラマ教(チベット仏教)の僧侶たちは、言語や文化を自律的にではなく強制的に学ばされ使用させられることに強く反対をしてきた。それはなんといっても、中国による宗教弾圧政策に原因がある。中国の意識は「反中国」つまり政治的反乱分子という理解で僧侶をとらえて政治犯としての処分しているのだが、それはチベット文化の文脈においては神聖かつ犯しがたい宗教、つまり人生の全てを支える哲学であり情熱であるものへの侵犯となる。 元来、識字率というのは政策的な偏頗や制度的な差別を内在するデータである。 例えばA国語を話す人がB国を侵略し支配すれば、新たに広がった領土と国民数に比して、A国語の読み書きができる割合は低下することは容易に理解されよう。 やがてB国民がB国の独立をあきらめA国語のの教育を受け始めれば識字率は向上する。そうでなければ識字率は低いままである。 必ずしも『高い』識字率が、その国や地域の文化レベルの高さや政治的な成熟を表すわけではないのである。 チベット地区に漢民族が移民を始めて以降、識字率は当然ながら上昇する。ところがこの数年、再び識字率は低下した。 だから世界は、事態を深刻であるととらえたのである。実際、チベット内部からの情報はヨーロッパ経由のチャンネルとインド経由のチャンネルに頼っているのであるが、それら一斉に「識字率の再低下」こそ、政治的経済的な階層がチベットに誕生し、それが民族階層になっていること。移民してきた漢民族が社会の要所をしめ、エグゼクティブになってチベット人が使役されるという状況が生まれていることを示すデータと理解しているのである。 宗教への抑圧や民族的な抑圧の状況が、チベットで起きていることは確実なのである。そしておそれていた通りに、愚かな共産党政府は情報統制できると信じているのか、最近のチベットについて情報操作を行っている。 北京オリンピックは可能なのであろうか??? 経済至上主義と一党独裁の政治が結合したときに、「利による殺戮」は正当化される。間違いない。
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学びの家





nazunaさんの説が正しいのではないかと思います。
低い識字率は教育を重要視できるだけの余裕の無い貧困が
直接の原因だと思います。学校に行かせるよりも労働力が要るので
特に女子は子守り、家内の雑用で、
外にすら出ることがない地域が多くあるようです。
女子教育の軽視は益々教育の重要性をないがしろにする悪循環を
呼んでいると留学生がスピーチしてました。
明日の食事のことしか考えない人間を作り上げていく。。
恐ろしい事ですね。搾取されているところは何処もそのようです。
2008/3/19(水) 午後 1:07
文字の断絶は、そのまま民族の「歴史」を知ることもできなくなるし、もちろん教典も知ることができなくなります。支配層が文字を変えるときは、必ずそれが目的です。
言いたくはないのですが、かつての日本の「皇民化教育」と変わるところがない。それは、今の世界ではあってはならないことだと考えます。(右翼だと指弾される私が言うのも変ですかね。でも、民族は民族の伝統と誇りを持って生きるべきで、どこの国であろうと他国の政治の犠牲になって良いわけがない、と信じます)
2008/3/19(水) 午後 7:40
kiriyonさん
識字率の低さだけが指標ではなく、変動を見ることが大切なんです。漢文化が入ってきて、律令という文字化されたものが人間の行動や思考を規制するまでは、日本社会は識字率10%ぐらいだったでしょう。けれどそれがそのまま縄文社会は貧困で女子どもが搾取されていたとはならない。無文字社会のもつ豊かさという考察も必要なのです。文字は権力ですから、問題はそれをどの階層が積極的に受容しようとしているか、なのです。
2008/3/19(水) 午後 10:37
single40さん。私がいうのもなんですが、日本の皇民化教育は「日本語と日本文化の個性」への無知ということを省けば、全ての人民に文字を獲得させたいという下級エリート層のある種民主的な情熱に支えられたいたことは事実です。私は芦田恵之助を研究する中でそう確認しました。獲得した文字を全ての階層に行き渡らせて「文化的で情報偏差のない社会を形成することへの意欲」は、戦前から高度経済成長期までの教員の方が強かった。中国の教育政策と比べると遥かに日本の政策は上等ですよ。
2008/3/19(水) 午後 10:44