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スウィートbonbon(壽光寺の内緒話)

書庫住職、涙チョチョ切れる

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彼女は、北海道・利尻島の昆布問屋の娘に生まれた。成長して通学のために、島を離れて、稚内、東京へと出る。商売人の娘であったから、自立心が旺盛で、おそらく好奇心も豊かな少女であったろう。


京都で学ぶことになりそのまま京都で縁あって家庭をなす。やがて、一男二女にめぐまれたが、末弟である夫が家を相続したために、家族にかかわる様々な悲喜劇の中心に座ることとなる。


たまたま、長女がお寺の息子と縁あって一緒になった。滋賀の山から出てきて京都で一代の家をなした舅が「真宗門徒」でありマメな人であったこともあって、実直な暮らしぶりと様々な「始末」の中で、堅実でつつましやかな暮らしを学び、子どもたちの成長を支えとする夫婦となられた。



孫が生まれてからは、「楽しみ」は増えて、長女などは休みのたびに「キョウトばあちゃんとこいく」と、お泊りもさせたもらった。


お寺の父が倒れ、婿が住職となり兼職になって、娘がお寺の日常を切り盛りすることになって、大阪の孫たちが京都を訪れることが無くなっていく。すると今度は、「キョウトばあちゃん」が、もともとの料理好きもあったのか、いろいろな料理やお菓子を作っては大阪まで、やって来られるようになった。中でも、シナモンの利いたアップルパイは婿のお気に入りで、「美味しい」と喜ぶと、何枚も焼いて来てくださるようにもなった。



また、ときには数分ということもあったが、「ちょっと届け物だけで」と来られて、そそくさと帰京されることもあった。義理の息子は、ついついその振る舞いに「慣れ」てしまい、丁寧なお礼をいうことも、またはるばる電車に揺られてやってきてくださるその思いの「ぬくもり」にも、十分な敬意を払うこともなく。いらっしゃったの?あれもう帰られたの?と、不義理を重ねていた。


去られて見ると、実に、不孝の息子であったと思い知る。後悔の涙禁じ得ず、である。


さらには、娘が坊守となり、娘夫婦がお寺を中心に様々な活動を計画し実行し始めると、その1つ1つに参加されるようになり、また住職の「法話」の会には、欠席なしで参加してくださった。もちろん、すくすくと成長する孫に会うこともその理由の1つであったが、やはり、慣れないお寺暮らしから自らも僧侶となって活動するようになった、愛娘を思いやってのことであったろう。


そのような有様に、「少しでもしっかりとお取次ぎせねば」と励まされ、あるいは支えられて今日の住職があることは、間違いない。


不治の病であることがわかってからも、その思いや行動はたゆまず、今度は娘の方が時折、母のもとへ馳せ参じることが増えていった。


BE.2552(2009)年7月28日 釋普念(法尼)往生す。


尽きせぬ感謝の思いの中で、合掌。

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    賀茂川のほとりにご縁をいただく者ですが、
    生き方もお写真から伺えるお姿も美しいお婆様だったのですね。

    さりげなく大きな優しさをまわりに振りまかれた女性、
    今の時代の私たちは学ばねばならない偉大な行為です。
    ご冥福をお祈りいたします。

    kiriyon

    2009/8/6(木) 午後 2:54

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    kiriyonさま

    義母は最後まで私の中では「下鴨の人」でした。料理好きで、私が単独で京都で一泊したときなど、いろいろとお料理をして下さったことを想います。こう書くと「涙そうそう」ですな。上を向いて歩かなければ。

    nazuna

    2009/8/6(木) 午後 7:21

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    今年になって法話のお席いなくてと思って居ました本当に残念です。
    美人で優しいお人です京都四条三人で散歩が昨日ようです。
    ご冥福をお祈り致します故我頂礼弥陀尊

    [ noriko ]

    2009/8/13(木) 午後 7:42

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    norikoさん

    ありがうございます。いろいろ、皆さんと交流させていただいたようで、嬉しくもあり寂しくもありです。12日のご報告となり、申し訳ないことでした。仏さまとなって、息子娘孫たちを導いてくれております。

    nazuna

    2009/8/13(木) 午後 10:13

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