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イチゴの季節。当寺の鉢植えにも、花が咲いた。長女が植えたものである。 ベリーは、痩果。タネがほぼ剥き出しであって、私たちがふつう、実とみるところがない。 「えーだって…」という声が聞こえてきそうだが。実際、夜間の生徒さんにお話をしても、未だに納得されてない。 もともと花というのは、葉の進化したものである、というのが植物学の定説。 もうすぐ頭をだす、ツクシンボウ。シダ類などは、胞子で増えるのであるが、胞子というのは水の中を精子が移動して卵子にたどりつくという構造をもつ。したがって、雨露を介在して受精するということになる。 地球環境とのかかわりで、大気が安定し乾燥地域や水分の薄い地域が生まれてくる。常に水が介在しないと生殖できないことでは生き残れない。 そこで、空気中を移動できるように精子をとばすようにし、さらにはそれを安全かつ確実に行うために、卵細胞と精細胞を包み込むめしべおしべを発達させたのである。 さらには、動物の出現によって動く生物を介在させることで種を分散させ増殖するるという戦略が生まれたと理解される。「食われる」ために、味をよくし栄養価を集め見た目(色と形)で動物を誘導するわけだ。 葉がつく一つのかたまりをシュートという。そのシュートの葉が、花弁。おしべ・めしべ・蕚(がく)・花托(花床)に変化する。 写真で見るように、イチゴの花の中央に見えるベッドのような部分が花托(花床)。小さいめしべが多数ある。そのまわりに、おしべ。受精すると果肉のない痩果になるが、花托が赤くジューシーに膨れて動物たちの食欲をそそる。タネはイチゴのつぶ(痩果)の中にあるのである。 縁に依って生きる(生かされる)という仏説が真理であるという、お話。さて、お昼に到来物のイチゴを食しましょうか。
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お寺のくらし







すごくためになりました。なるほど。。
我が家のブラックベリーは蔓でドンドン巨大化してますが
花も少なければ結実もとても少ないので、残念です。
生物の目的は子孫を残すともいえない奴です。陽光不足でしょうね。。
2010/3/12(金) 午前 11:26
kiriyonさま
ようこそ。リンゴやナシも我々が実としているところは花托です。横に切ると星型に見える部分が子房、つまり実でタネがつまっております。
生物の命は相互に依存して次世代にバトンを渡す。これに従って生きればいいのですが、我々人間は己の頭で生きようとしますからねえ。
2010/3/12(金) 午後 0:08
我が家でも、手入れもせず半年以上放置した、プランターの苺が健気に花をつけていました。
昨年は、たくさんランを伸ばしました。
風通しを良くするために、枯れた葉っぱをつまみました。
記事拝見して、今年は昨年にも増して、収穫が待ち遠しくなりました。
2010/3/13(土) 午後 8:19
aikoさま
人間模様に窒息しそうなとき、植物たちの暮らしを思います。毎年変わらず同じように花を咲かせてタネをつくる。不断の営みを思います
2010/3/13(土) 午後 8:27