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エスピオナージから一歩進んで、開かれた柳ワールド。抑え気味の叙述がnazunaのお気に入りの作家さんです。 どこかに傷のある人間が、それにこだわりつつどう生きるのかというところでのリアリティを女性SPを主人公にして、追求していく展開です。 上半期ナンバー1としておきます。 トリックメイカ―から、叙述の妙へ。東野の「新参者」はうまい。うあまいから少々あざとい。それに比べて道尾の世界は、やや作り物めく。 けれどもフィクションである以上、それがちょうどいいのではないかという塩梅。 今回、ミニ書評を書くので検索してみたら、なんとこの作品、「山本周五郎賞」でした。 この人、思春期の男女を形象するのが達者ですね。やっぱり、読まされてしまいました。 直観ですが、「希求する人」を描きたいという作家さんではないでしょうか?絶望的な状況をシリアスに取り上げて作品世界にしながらも、その中である方向を希求する。人間の生きざまをそのように、とらえていきたいという地点で、作家されてるんじゃないかと。 ④「天才までの距離」 門井慶喜 文藝春秋社 1575円
北森鴻氏が往生されて、絵画ミステリーが???と思っていたら立派な後継者がいた。 ダークサイドを剔抉する力のある作家さんではなかろうかと。今後の展開に期待します。 (昨日、最新作の「血統」を読了。自身が飲みこまれないよう人の暗く静かな心の淵を描いて頂ければと) 最後は新人。といってもクオリティは高い。ミステリーのミステリーとしてきちんとしたトリックとそれにもたれない物語記述で、しかも新しい。ロックの中に讃美歌と言おうか、ポップアート展でダリ、のような。 これからの展開が楽しみ。でも、しざきさんは大変だと思う。できあがってるからねえ。このレベルで100編かければ泡坂さんの後継者だ! その他、ここに入りませんでしたが、上半期豊作でした。伊坂幸太郎、東直己、堂場瞬一、ああそれから、5位に迷った「さよならドビュッシー」も。 |

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