ここから本文です

スウィートbonbon(壽光寺の内緒話)

書庫過去の投稿日別表示

全1ページ

[1]

イメージ 1
トマトである。もう慣れてきて、人間に興味を示し始めている。お寺の庫裏(くり…住居部分)と庭続に、もともと住宅が5棟あって、戦後の貧困な時期に、母たちの学費のためにじいさまが切り売りをしたのがうち3軒。

2軒が借家で残ってそれが、母の隠居所と姉の家になった。さらに、夫婦の隠居所として1軒を買い戻し、今、銀行勤務の二女が住んでいる。で、既存の4匹は、お寺に2匹。母のところに1匹、二女のところに1匹住んでいるが、昼間はせん栽(中庭)で、4匹+ワンちゃん1匹が交差するわけで。

トマトは、にいちゃんねえちゃんが人間について家に出たり入ったりするのを経験値として、今、母の家の扉、庫裏の扉から、中の隙間をのそきこむようになっている。もちろん、他のネコや人間が寄ると「シャアー」といって飛び去るのであるが。

さてさて、昨日は節談説教の中央練成会。都合16名が登高座しました。nazunaも上がらせていただき、経験を積ませていただいた。そのマクラのお話にトマトのことを。


ええ、お寺には昔からネコがよくおります。もちろん番犬、ワンちゃんもふえましたが、このお供え物、おもちなんぞをネズミがきてかじりますので、ネコを飼うてこれを防ぐとしたもの。我が寺にも4匹のネコがおります。ちょっと事情がちがいまして、隣に昔の村の墓地がございます。そこで、ノラネコがふえます。エサにはお供えがあってことかきません。また都会ですのでエサだけやりにきて可愛がると言う人もいらっしゃる。ところがこれが墓地に収まらずご近所に出ます。うんちやおしっこやらしますのでいろいろと迷惑になる。あげくはどつかれたり殺されたりしますので、お寺にまよいこんできたものを、ウチでは餌付けをしまして、まあ賛否両論あるでしょうが慣れたところで病医へ連れて行きましてヒニン手術をしていただき離すのです。なかには慣れてしもうてそのまま住みついてしもたというので4匹おることになりました。この夏そこに新しいネコが来まして、こんな子ネコです。三女が夏にきたのでトマトと名前をつけましてもう1月ほど餌付けをしております。これがはじめはこう人間が近寄るととんでにげる。藪の中から「こわいことするんでしょ。」という目で見よる。慣れてきまして、エサをもらうようになりましたがしかし2mまでは近づけん。私が寄りますと逃げましてやっぱり「いじめへん?難か悪いことせえへん」という顔してます。はたと気付かされますね。自分では動物好きのええ人やでーと思うてますが、トマトからみた私は、よっぽど恐ろしい存在なのだと……


私以外に15名の御取次。年齢も20代から60代まで。地域も九州から北海道まで。講師の藤野宗城先生、松島法城先生の講評にもあったが、修正なしでも半分はもう立派に通用する。説教原稿としての構成がきちんとできてある。また、それぞれの持ち前の節も豊かであり自由であって、全体の3割が節の人、地語りも節になっていて全体に昔の説教を彷彿させる人、また一人芝居風、さらには節なしの人、もうバラエティに富んでいる。

なによりも、15人のお聴聞を休憩をはさんでも6時間、させていただいたのは生涯初体験!相互に投票評価をして、私がフルマークを付けたAさん(女性)が最優秀賞を受賞され、感涙にむせばれていた。


自己を棚に上げて、気がついたことを記す。節談の未来を含めて。

①自己の体験、話を素材にすることは、聞き手の関心を喚起する。しかし「体験談」ではなく、敢えてつかうが「ネタ」となるように、筋運びや表現を吟味整理する力がいる。福本師(本願寺仏教音楽・儀礼研究所主任)は「台本をきちんと書く」「人に見て(聞いて)もらい繰り返し推敲する」ことを示されたが、そのとおりである。今回、病や事業のことなどでnazunaの提出原稿は中途のものをあわてて送ったという次第。反省する(泣)。

②伝統の継承という意味で、先輩の原稿・音源がある。その中で、「法説」の部分について二通りの評価があることを知っておきたい。一つは宗門や教学に明るい人の見方。もう1つは、私たちは日々接する現代の門徒や一般大衆。そこで、

−Ⅰ  「本願をとけ」ということ。仏願の生起本末を聞くのであるから、それは弥陀をほめるということ、ご讃嘆である。理の上で、量は少なくとも短くともきちんと提示されねばならない。私がこう思うという話ではない。仏さまがこうおっしゃってですということである。さらに、説いても往生をゴールで語られる話が多すぎる。「成仏」や「還相の回向」をとかなくてはならん。阿弥陀様が、衆生を仏に仕上げたいというのはどういうことか。仏法です。仏になることが目標です。なぜ?大乗の仏とは利他です。つまりは、人類の未来図として全ての存在が「利他」を生きるように育ててやりたいというのが「ご本願」です。そのご本願に順うのですから、「利他」を目指して生きる今、とならねばおかしいですね。菩薩は自利利他です。現世正定聚は菩薩と等しい。これで他宗と同じラインが見えます。が、違いは明白。われわれには自利はいらない。阿弥陀仏の浄土往生成仏決定だから報恩行。親の願いに報いる生き方を喜びをもってできる、それをお育てにあずかるというのです。つまりは、生き方(生かされ方)を説かねばなりません。ここで、現代社会の話題とクロスします。
※追加 そう志しても裏切ってばかり(煩悩具足ですから)なので、お説教では「あやまりあやまり」「常懺悔」というのです。

−Ⅱ しかし、相手は、パク・ヨンハの49日には身銭を切ってお参りし、「天国へいって」「安らかに眠って」という方々である。真実信心、帰命、ご開山、などという言葉ですら通じないと覚悟しなくてはならん。いや、初めてお寺のご縁、或いは法座のご縁に合われて、「難しい言葉知らない言葉の連続で」「もう二度とお寺へはいかない」と思われたら、ジ・エンドである。ライバルはテレビでありレンタルDVDやブロードバンド通信ですぞ。教学的に正確であることがマイナスにならんような展開や工夫がないと隘路におちいります。

③大衆性という意味で、節を語るならばやはり「節自体の美しさ」が要求される。語りの声と節の声、あるいは感情の乗せ方、これにも2通りあって、語り手の情動と語りの中の人物の情動である。語り手自身の情動があまりにも露わであると、毀誉褒貶が激しくなる。すなわち「迫力に圧倒されて感動」「しらけてしまう、おおげさな」と。節の部分で、唐突であったり無理にアゲサゲしたり、ということに注意したい。藤野師のおっしゃるとおりで「棒引きでえええのです」

④これは因縁譚の語りにも通じることで、落語のように上下演じ分けるのか、浪曲のように大きな感情の起伏を演じるのか、それとも講談のように語り手の位置をくずさずに語るのか。強い表現には、アレルギーが起きることを計算にいれなくてはならない。ここからは個人の好み、私見であるが、因縁譚は講談調、つまり語り手の感情は後にさげて、その上でむしろ登場人物の感情表現は抑え気味にするほうが、聞き手の注意を引く。落語でいうなら人情噺の方である。

⑤節談は…節談か…と否定される方の意見をしっかりと聞く。ネット上で見受けられるのは、中身がない(教学的にふまえていない)、因縁譚が古臭い、同じ噺の繰り返し、などである。これは合法(因縁譚の示す世界は経典におけるどの世界であるのかという照らし合わせのこと)を精密にすることで解決される。同じ噺の繰り返しが「仏徳讃嘆」であるのだから、つまらない・おもしろくないという意に解するべきで、聞き手と講師の間に共通の世界が広がっていないということである。これらは、上記の①〜④の課題のことであろう。

⑥昨日の高座では、小林顕英先生がおっしゃっていた「高座から見下ろされて圧力を感じる」ということを感じた方もあった。阿弥陀様やおシャカさまの言葉を伝えるので皆が仰ぐ位置に上げていただくのであり、また物理的に声が通りやすいように高い位置に座るのであって、威圧感は現代ではマイナスである。通の世界では重々しい雰囲気もいいのだが。高座での態度ということであろう。


以上のように、まとめてみた。研究会の正会員(演じる人と研究者)は88名である。東西本願寺諸派と高田派興正派のメンバーである。そして、一座であれば、つまりお前座であれば「節談説教」で通用するものが、10名以上となっている。もちろん布教資格のある方は何千人といらっしゃる。けれども、実際に布教の最前線にいらっしゃる方は数百人ではなかろうか。仮に200人として、そこに割って入る力のある節談説教者が、研究会ではお師匠を入れると20名になんなんとしているわけで。


いやあ、正直15人は多かったけれど、感激しました。若い人の進歩に。そしてオリジナルな話が沢山聞けたことに。


松島師によれば、お西の新門さまが、わざわざ松島師を呼ばれて、「あなたは節談説教をなさる方ですね。節談説教の研究会も熱心になさっておられるそうですが、これからの時代は情念のあるお話でないとと思います。しっかりやってください」とおっしゃられたそうである。


この状態を10年維持して続けることですね、と終了後の有志の懇親会で申し上げたことである。もう「ほそぼそと残っておる」とは言わせないように。

と記事ができても、網戸越しにまだくつろいでいるトマトが見えます。クァワイイ。

イメージ 2













開くトラックバック(1)

全1ページ

[1]

nazuna
nazuna
男性 / O型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1
2 3 4 5
6
7
8 9 10
11
12 13
14
15 16 17
18
19
20 21
22
23
24 25 26 27 28
29 30 31

最新のコメント最新のコメント

すべて表示

ブログバナー

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事