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ワテは、墓参りも先祖供養もしませんが。なにか?
お盆が過ぎてお彼岸が近い。
今日も他寺から御縁を求めてきたお家で、法事をした。若い夫婦の出産時死亡であったその満中陰。前のお寺さんが法名をつけたが、若夫婦は葬儀はしていないとのこと。お経様を聞くのも初めてという感じであった。
午後であるから礼讃をいただき、無常偈を讃題にして、法名の意義から入り、わが子が仏さまとして親に「生死無常」の目覚めをうながしてくだされたという仏願をお取次ぎをした。
まあしかし。同席していたじいさまばあさまは、今までどんな僧侶とつきあってこられたのかはしらぬけれども、全く関係のない話に終始された。
お墓詣りの話に、先祖参りの話。
家に立派な仏壇がありたとえお経だけをいただいて15分でおかえりになられる僧侶さんであったとしても、そこにはおシャカさまや親鸞さまのお言葉が語られ、そして確実に、その耳に「南無阿弥陀仏」の声は聞こえていたはずである。
けれども。そのお経に関心をもたない。僧侶の念仏に関心をもたない。なぜなら、お経やお仏壇は自分のことだと、これっぽっちも思っていないから。
死んだ人や先祖のことだと思いこんで、みおしえを聞かないし念仏もしない。
「お骨を拝む」「位牌を拝む」「先祖を供養する」「墓参りをする」など、浄土三部経のどこに書かれてあるか。親鸞さまや蓮如さま、七高僧方々の論説に、そういうことをすすめる文言があるのか???
聖教にないことを言わないということは、僧侶分の鉄則であろう。ところが、永代経やら何やらになると、肝心の僧侶があいまいあやふやなことを言う。
御承知のとおりに、平安から大正中期あたりまで、伝来されていた真宗説教を、nazunaは学び、語っている。今や、それは「節談」と命名されて流通するのであるが、真宗東西本願寺では、廃れたものであり廃れるだけの古いものであるとして、一顧もしない僧侶が多数いらっしゃる。
その理由は、その芸能性や物語性にあって、いわゆる絵空事ではない話をしなさいというのが本流だそうである。また、戦後には科学と矛盾しない近代的知性に受け入れられる話をしようという方向もあって、これらが現代真宗布教を規定していることは間違いない。
「檀家」制度は、念仏者であるかは二の次で、身分管理のための役割を寺院が果たし、そのかわりに寺請をお行うので、寺院檀家は寺院参拝し寄付し寺院を盛り立ていくという制度であると、通俗的に理解されている。
おそらく辻善之助あたりの説をそのまま受け継いでいるのだろうが、この説にたつと江戸期の寺院や門徒には、親鸞さまにつながる真宗信心ではなく、封建道徳を守り或いは発展させる枠組みの真宗教学であったとなる。
こういう批判点から、現代教学を構築し、真宗教団を親鸞さまのおっしゃる同朋教団へと発展させるというのが東西本願寺の命題であるというスタンスが、そこからは当然生まれる。
ところが、残された説教本(後述速記をふくめて)には、「先祖供養」だの「墓参り」だの話は一切ない。確かに通仏教的説話や三世因果ともとれる話は出てくるが、念仏もうすことやお寺参りすることは、全てお聴聞であり「信心決定」のためであることは貫徹している。
江戸教学には「神仏習合」的な要素やら「先祖供養」の話は管見では全くない。また、死者供養の話は出てくるがその大部分が、死者に導かれて阿弥陀さまの願、仏願の生起顛末を知らされて念仏の行者となるという展開である。
反対にあれほど近代化をいい江戸教学を批判しながら、「先祖への感謝」とか「墓供養」とか、衆生の側の愚痴無知をわざわざ口にかけても平気だし、問題にもされない。おかしくはないか。
北御堂に、お盆の一座教のために、お聴聞の御縁を断られたのは、昨年の説教大会のことであった。 真宗においても宗派を問わず「棚経」という僧侶もいる。アホか。そんなもん親鸞様の御教えにまずもってないやないか。
仏法の周辺をぐるぐるまわるだけで流転していく哀れな人々が、お墓やお骨や先祖などに拘泥されている迷いのありさまを原理主義的に切り捨てることには、反対である。しかし、要である「信をとる」ということが揺らいでどうするか!
「仏壇はお浄土をバーチャル化したもの。南無阿弥陀仏を目に見える形にしたもの。だから、死んだ人には何の関係もない。死んでから法名受けても手遅れ。迷い流転していくものが手前勝手な理屈でお仏壇を死者の入れ箱にしてはばからんとは、なんともったいないことをするか」
nazunaは、祖母と稲城和上から、「今ここ私の問題」と知らされたが、この受け継ぐべき「生死出る道」への厳しさをこそ、僧侶は口にすべし。
真宗僧侶の口から「先祖供養」だの「墓参り」だのが出ることのないようにと、どうでもええことはどうでもええと出るように。
悲嘆述懐す。
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2012年09月15日
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