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記憶と記録 谷川俊太郎
空襲後の北御堂
水に流してしまった過去を あっちでは ごつい石に刻んでいる 記憶は浮気者 記録は律義者
だがいずれ過去は負ける 現在に負ける 未来に負ける 忘れまいとしても 身内から遠ざかり 他人行儀に 後ろ姿しか見せてくれない 二月は寒い。一年で日照時間が一番短いのは冬至で、そのあたりが一番寒くなるはずだがそうではない。実は夏に大地や海水に、貯えられていた熱が放熱されていくには、時間がかかる。現在の日照量だけでなく、過去に蓄積されたものが現在に影響するのである。 私たちもまた、過去に囚われる。隣国から何回も恨み言を言われると、「大概にしてくれよ」と愚痴がこぼれ、「いい加減、過去は水に流せ」と文句を言いたくなる。 それでもなお、過去に重ねられた歴史(共業)からは、逃れられないと仏教は教える。むしろそれを引き受けて生きろという。南無阿弥陀仏を「利剣の名号」と仰った先師がある。忘れたり無視するのでなく、宿業を認めた上でそれを断ち切るおはたらきの如来に帰依するとき、罪業深重であるが故に、開かれていくご本願の世界、共同して作られていく平等の世界があたたかく嬉しいのである。 ○涅槃会 お釈迦様の御命日 十二日(日)午後二時〜 特別講演 楠淳證 龍谷大学教授 ○聞法の会 二十五日(土)午後二時〜 節談説教「新説親鸞聖人伝⑯・三部経読誦」 住職 〇お朝事 土曜日午前七時半〜 四日・十一日・十八日・二十五日
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