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あまり聞かない問題が議論となった。
濃尾平野北部で、地下水位の上昇により、建物が隆起してきたという話だ。
地盤沈下は、地下水を過剰に汲み上げることにより地下水位が下がり、地下水のとおり道である帯水層の
水圧が下がる。そのため、その上にある粘土層の中に含まれていた水が水圧の低い帯水層にしぼり出さ
れ、粘土層が収縮し地面全体が下がることを言う。
私たちが小学校の頃、地下水をくみ上げ、工業用水などに使用した結果、地盤が下がることが社会問題と
なっていた。
特に私たちの住む地域は、海抜ゼロメートル地帯と言われ、地盤沈下の進んだ地域であるという認識である。
学校では、児童が定規を手に建物が下がった場所を見つけ、どこが大きく下がっているのか授業で調べた
ことがある。
従って、地盤沈下の反対で建物が隆起するという話はにわかに信じがたい問題だった。
地盤沈下の対策として、工業用水法・ビル用水法などの法規制、条例の制定、公害防止協定等による規制
、行政指導、代替水供給事業、水利用の合理化などが行われた。
これにより、地盤沈下も徐々に解消傾向になった。
海部地域でも未だ地盤沈下がひとつも問題となっているが、尾張北部の一部地域では、逆に地下水の増加
により地盤が上昇傾向になるという新たな問題も発生してきた。
代表的なものは、東京駅。対策として、地下室におもりを入れたり、地中深部へのアンカーにより地下室
を引っ張り、地下室の浮上を押さえるなどの対策を採っているとのこと。
国や県も地盤上昇の問題を把握しているが、大きな問題となっていないので、消極的な様子。
報告書を見たが、4年前と調査内容がほぼ同じ文章。
地盤上昇抑制のため、地下水をくみ上げたいとの要望が出されるが、県に条例が制定されているため、そ
れは難しそうだ。
地盤沈下に悩むところと地盤上昇に悩むところ。儲かるところと厳しいところ、世の中、どんどん極端に
なってきた。
二極化するなかでの政策は、とても難しいところである。
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