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中部電力碧南火力発電所に海部地域の有志議員と視察を行った。
碧南火力発電所は、矢作川河口付近に位置する石炭火力による発電所である。
敷地面積208ha(名古屋ドーム40個に相当)で1〜5号機まであり、石炭火力としては国内最大、世界でも最
大級の出力410万kWの発電所だ。
東日本大震災により、原子力による発電がストップとなり、発電量の65.1%がLNGで1番多い。
次に21.4%の石炭による発電である(平成24年度)。
石炭を使用する理由としては、LNGよりも安価で、輸入先が政治的に安定している国だからだそうだ。
石炭火力の場合、心配されるのが窒素酸化物や硫黄酸化物などの煤煙であるが、大気汚染防止法に定めら
れた排出濃度の約10分の1以下となっており、大気汚染の心配は皆無である。
実際に排出される煙突からは、まったく煙は上がっていない。
使われる石炭は、すべて輸入で、インドネシアが52.0%、オーストラリア45.3%、ロシアが2.8%である。
輸入される石炭は、港の水深が12mと浅いため、約9tの貨物船で運ばれる。
また、石炭は各国でタイプが違うため、混ぜて使用されるようだ。
初めて知ったのだが、石炭には炭素含有量によりいろいろな種類がある。
<石炭化度>
(低)⇔(高)
亜炭・泥炭 ⇒ 褐炭 ⇒ 亜瀝青炭(あれきせいたん) ⇒ 瀝青炭 ⇒ 無煙炭
実際に石炭を手にしてみたが、石に比べると結構軽い。ただ、手が真っ黒になる。
現在、国策により、石炭だけでなく、木質バイオマス(カナダ産の松)と下水汚泥炭化燃料で発電している。
山積みされた石炭がベルトコンベアで運ばれ、途中で木チップと混ぜられ、微粉炭機でミル状(小麦粉ぐ
らい)に細かくされ、空気と一緒にボイラで燃焼される。
その熱による蒸気の力でタービンを回し、発電される。
クリンカと呼ばれる石炭灰の約85%は、セメントや園芸用土壌、タイルなどに再利用され、残りは埋め立
てられる。
今後は、日本の間伐材などが利用できないか検討中とのこと。
世界では、多くの国が石炭で発電を行っているのを初めて知った。
ドイツは、石炭での発電が46%もある。現在、中国やタイなどの国が多く視察に来るようだ。
火力発電のメリットは、材料費が安価であり、石炭は世界中に分布している。
デメリットは、多少なりとも排出される煤煙と膨大なプラントが必要となり、人の手も多く必要とするこ
とである。
天然ガスは、施設がすっきりしてる。確かに過去に川越火力発電所を見学したときには、プラントはここ
まで多くなかった。
見学をしてみて、日本には原料となる資源がまったくないことを痛感した。
確かに少量の原料で、最大のエネルギーを取り出す技術は日本が世界一である。
しかし、原料が乏しいのは変わらない。
国による政策や電力会社も技術革新を行って、今以上に技術も向上するだろうが、消費するサイドの私た
ちも日本のエネルギー問題に真剣に考えていかなければならないと感じる。
今後も、いろいろな場所に出向き、勉強をしていきたいと思う。
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