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ある雨の日の情景(その1)記事を書いたのは、
もう随分前ですけどね

ちなみに↓の歌と本編はあまり関係ありません





もう、
二十年以上も前のこと
第二の故郷ともいうべき
神奈川県Y市を離れ
東京に引っ越した

ご存知の方も多いと思うが
東京の地下鉄は
地上を走っている区間や
駅がいくつかあるが

私が利用していた駅も
そのひとつで

地下鉄のくせして
改札は地上にあり
ホームにいたっては
高架の上にあった

当然のことだが
雨が降れば
ホームも電車も雨にさらされる

ある雨の日

始発電車に
乗ろうとすると
革靴の下からピリッと
刺激がカラダを走った

また
別の雨の日

電車に
乗ろうとすると
またもやピリッ

どうやら
漏電していたらしい

ドアの下に
ほんのちょっと覗いている
アルミだかジュラルミンだか
ステンレスかは知らないが
金属の車体部分に足をのっけると
ピリッとくるのだった

ホームの水溜りでも
ピリッと来たような気もするが
それはおそらく
何かの勘違いだったろう

今でも
そんな電車
走っているのかしらん

たしか
通勤に利用していた
千代田線以外でも
いくつかそんな路線があったが…






イラスト:熊本画伯


気の毒

イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4



当初
5月から6月にかけての一ヶ月だった
コミPo! 無料体験版
のお試し期間が
バージョンアップしたといっては
少しずつ延び続け


ついには
来年の1月まで延びちゃいました

一体全体どうなっているのでしょ






ベランダ

東京の足立区に
住んでいた頃だから
もう二十年以上も昔のことだ

イメージ 1

ある夜
訪問者があった

今時分誰かと
ドアスコープを覗けば
インターホンの言葉通り
制服を着た警察官が二人立っていた

幾分
緊張した面持ちで
話を聞かせて欲しいと言うから

ドアを開け
顔をのぞかせると

強張っていた警察官の表情は
みるみる穏やかになった

「なんだ、違うな」

よほど緊張が緩んだか
背後の警察官が
思わず言葉を漏らした

前の警察官は
慌ててうしろに目配せ

警戒心を解くためか
バツが悪くてかは知らぬが
二人して笑みを浮かべ
事情を話し始めるのであった

なんでも
隣りに住む独身女性から
ノゾキの被害にあったと
110番通報があったのだという

被害女性によれば
犯人はベランダに侵入して
女性の部屋を覗いていたそうだ

また、
女性は
隣りの住人の男性が
ベランダ越しに
入ってきたんじゃないか
とも訴えたようで──

なるほど
私は第一容疑者であったか

女性の部屋は角部屋だから
そのお隣りとなると私しかいない

だが、
女性が話した犯人の人相と
私の人相があまりに違うため
気が緩み失笑したようだ

「さきほどは、すいません」

警察官は
被害届けが出された以上
調べないわけにはいかないからと
事情聴取を始めた

イメージ 2

まずは
女性の供述どおり
私の部屋のベランダから
隣りのベランダに行けるかと問うから

1メートル以上離れているが
身軽な人なら出来るだろうと答えた

以下

隣りからした
物音を聞いたことがあるか──

先日一度だけ聞いた

それはベランダからか──

壁に物が当たるような音だった
部屋からではないか

隣りのベランダから
人の気配は感じたことはあるか──

ない

お宅のベランダはどうだ──

ない

ここは、
3階建てマンションの3階だが
屋上からベランダに降りられるか──

ベランダに屋根はないから
簡単ではないか

屋上への行き方を知ってるか──

西側の階段上部に
屋上に出る階段がある

誰でも行けるか──

屋上に出る
扉というか蓋に
鍵がかかっているかは分からない

というような
やり取りが行われた

「…となると
 ウチも危ないってことになりますね」

「そうなりますね」

「でも、私は男だから
 犯人も興味はないか」

「いえ、窃盗目的とも考えられますから…」

最後に
私の部屋のベランダから
隣りのベランダに行けるか
中に入って調べさせて
もらうことは可能か
と警察官は言った

なんだ

私は、
まだ容疑者か

「いいですよ
 今ご覧になりますか?」

「いえ
 あとでお願いすることになると思うんで
 その時にお願いします」

私の招きに
今は結構ですからと言って
二人の警察官は去っていった

まったく
隣りに独身女性が
住んでいることも
知らなかったというのに
なんたることだ

以前住んでいた家族連れが
引っ越して行ったのは
知っていたが

独身女性が
いつ越して来たかは知らない

引越しの挨拶もなければ
会った事もないというのに
ノゾキ魔扱いとは──

「侵入可!」

小一時間ほどたつと
大きな声が聞こえてきた

向かいのマンションから
先ほどの二人の警察官が
隣りのベランダを渡れるか
目視で検証しているようだ

容疑は深まるばかりか…

そう思う反面

本気で捜査しているようにも
思えなかった

イメージ 3

その週末──

偶然
隣りの女性と
玄関先で鉢合わせした

初めての対面である

三十前とおぼしき女性は
意外にも美人だった

女性は
駆け寄ってきて

ノゾいていたのは
あなたではないですよね

あなたとは
随分お顔が違いますものね

失礼だけど
あなたの顔はこうこうだけど
私が見たのはこうこうだった

ノゾいてた人は
髪が長かったけど
あなたは短くて
ちゃんと分けてらっしゃるし

あげく
私のスタイルが
どうしたこうしたとまでいい

やっぱり
あなたではないですよね

ごめんなさいね

わたし怖くて
たまらないもんだから…

好きなこというだけ言って
どこかへ消えた

イメージ 4

なるほど
あの警察官が
どこか本気でなかったわけである

あのねぇ
おねぇさん

あなたの言う
犯人の人相は
あなたそっくりじゃないですか──

ノゾキの犯人とやらは
夜の窓ガラスに
ボッ〜っと映しだされた
女性自身ではなかったか

さしずめ
カーテンの隙間から
ふいに見えたもんだから
驚いてノゾキ魔だと
大騒ぎしたんだろう

仕事のできそうな美人だが
表情からは
犯人に怯えているだけではない
何か別なものも伺えた

あの
二人の警察官も
同じように察し、
考えたのだろう

私の顔を確かめる迄は
違ったかもしれないが
恐らくそうだ

向かいのマンションから
大きな声で確認して見せたのも
女性へのポーズだったのかもしれない

実際──

あとで調べさせてくれと、
言っていたのに
警察が二度とくることはなかった

そして
いつの間にか女性も消え
隣りは空室になっていた

後日
不動産屋に聞いたところ
女性はノイローゼ気味であったらしい


<<おしまい>>






上の写真3点は 写真素材 足成 より 
下の現場写真(笑)のみGoogleのストリートビューより

オレンジジュース

東京の足立区に
住んでいた頃だから
二十年以上も昔のことである

イメージ 1

一人暮らしというのは
情けないものだ

たとえ
安堵したあとに
紙がないと気づいても
持って来てくれる者は誰もない

どんなに
大声で叫けぼうが
おのれの情けない声が
部屋を虚しく響くだけである

だから
いつもスペアを
トイレットペーパーフォルダーに
ぶら下げておいたものだが

その時は
どうしたことか
買い置きが見当たらなかった

神奈川から
東京に引越して
二ヶ月は経っていた

だが
箪笥やテレビなど大きなものこそ
所定の場所に鎮座しているものの
ほかは手つかずの状態

さすがに
生活に必要な最低限の物は
取り出してはいたが

おおかたのダンボールは
引越した当日のまま
名ばかりのダイニングキッチンで
山積みにされていた

買い置きの
トイレットペーパーは
引っ越す前に神奈川県は
横須賀で買いもとめたものだった

東京に越してきて
すでに何度か補充で使ったが
まだ2〜3ロールは残っていたはずだ

横須賀の空気と一緒に
ビニール袋に収まり
ダンボールの山の上にいたはずが
見当たらない

どこへ行ったか
横須賀の香りよ

床にも落ちていないし
キッチンの上にもない

だからといって
しまいなおした筈はないが…と
ダンボールを覗くが
やはりない

イメージ 2

ん?

あれ?

こちらの箱には
ファミコンと一緒に
ディスクシステムも
入れておいたはずだが──

私は慌てて
奥の部屋に向かった

一週間前のことだ

会社から帰宅した時に
玄関の鍵が
かかっていなかったことが
あったのである

朝出る時に
キッチンに置いたはずの
オレンジジュースも消えていた

それで
その夜も
通帳の確認をしたのだった

しかし
通帳が無事なだけでなく
ガランとした二つの部屋にも
変った様子はなかった

まるで
キツネにつままれたようだったが

多分
慣れない環境で
疲れているのだろうと

その夜は
すぐ近所にある
コンビニを自称する
よろず屋さんで
オレンジジュースを買いなおし
まあいいかと済ませたのだった──

イメージ 3

やはり
箪笥の引き出しには
通帳も保険証もハンコのたぐいも
ちゃんとある

ほかの引き出しも
荒らされた形跡が見当たらない

もとより
新しい環境に慣れるのは
遅いほうだが

よほど
疲れているのか

たしかに
満員の千代田線はつらい

ダイニングキッチンにもどり
ダンボールの山を見回した

さすがに
ダンボールの山は
荒らされたがどうだか分からない

と、言いたいところだが
大方はガムテープを貼ったままだ

ふと
ダンボールの山から目を離すと

玄関横にある小窓に
足跡があった

そういえば

その小窓は
空気を入れ替えようと
一度だけ開けたのだった

時期的にも
玄関の鍵が開いていた夜の
少し前のことだ

その時
施錠し忘れたか

クルリと鍵を回すと
自然と苦笑いになった

出窓ではないが
サッシの枠にくらべて
壁のほうが数センチ厚いから
好い足場になったようだ

白い窓枠に
茶色の靴あとが
片足だけくっきりと残っている

なるほど
この小窓から入って
玄関から出たから
あの日鍵が開いていたのか

スニーカーの靴底とみられる足跡は
サイズが小さいから
おそらく犯人は小学生なんだろう

だから
ファミコンの
ディスクシステムは持っていかれても
通帳は無事だったのだ

はてさて
困ったのは
通報するかどうかだ

被害にあったのは
オレンジジュースと
トイレットペーパ2〜3ロール
それにファミコンのディスクシステムと
ゲームソフトのディスク数枚のようだ

イメージ 4

正直、
惜しいのは
オレンジジュースだけである

なんせ
ファミコンは
ゲームだからとって
最近のは子供だましじゃないですよと
力説する同僚に薦められて
買ってみたは良いが
好きになれず

もっぱら
週末に遊びに来る
かつて勤めていた会社の後輩達が
楽しむだけだったのである

だが
その彼らも
一年前には転勤でいなくなり
それ以来
電源も入れていなかった

だから
ディスクシステムといわず
ファミコン本体ごと
くれてやりたい気分なのだが

犯人はすでに
ファミコンは持っていたのだろう

いや、
それより

犯人は
親に何と言い訳したのだろう

友達に借りたにしては
いつまでも返さないし
小学生が小遣いで買ったと
言いはるには高価な代物である

思案の末
通報するのをやめた

おそらく

もうこの子は
すでに何らかの制裁を
受けただろう

私は
小さな足跡を紙で覆い
戒めとして残すことした

時折
消えていないか
確認したが

小さな足跡は
ずっと残っていた

数年後に
転勤で引き払う頃には
随分と薄くなっていたが

そうなりながらも

小さな足跡は
空き巣から守ってくれていたのである

<<おしまい>>





写真と本文は関係ありません

自転車

東京の足立区に
住んでいた頃だから
もう二十年以上も昔の話である

イメージ 1

当時住んでいた
マンション近くのバス通りは
片側一車線の狭い道だった

大型車同士が
窮屈そうにすれ違うくらいだから
歩道となると申しわけ程度でしかない

それでも
近くには小学校や
中学校があるものだから

片側の歩道には
ガードレールが敷かれていた

子供達の生命を
守るためとはいえ

幅がないところを
ガードレールで囲むから
歩道は狭苦しいことこの上ない

からだの小さな
小学生ならまだしも

沿道によっては
すれ違うのが難儀なくらい狭かったり
ガードレールが邪魔をして
上手く回り込めなかったり
バランスを崩して上半身が車道に出たり
かえって身の危険すら感じたものだ

にもかかわらず
歩道を走ろうとする
自転車があったから
厄介であった

イメージ 2

ある日の夕暮れ
その歩道を歩いていると

わき道で途切れた
ガードレールの端に
止まっている自転車があった

さいぜんから
中年紳士の運転する自転車が
歩行者と接触しそうになりながら
こちらに向かって来るのが
気になってはいたが──

中年紳士は
私を見かけるや自転車をとめ
ガードレールの支柱に片足をのせた

こちらから見れば
ちょうど車が途切れたところである

ササッと走り抜けるには
絶好のタイミングだ

なのに中年紳士は
そうしようとしない

何かの勧誘なのだろうか

フラフラと
歩道を走ってたのは
歩行者に何かハナシかけていたのかもしれない

「礼ぐらい言いなさい」

すれ違いザマ

中年紳士は
学校の先生のような口調で
私を叱った

そういえば
この中年紳士
教師みたいな風体である

今度の
道徳の授業かなにかで

先日
自転車に乗っておったら
歩行者に道を譲ってやったのに
大の大人が礼も言えんのだよ
なんとも嘆かわしい
諸君はちゃんと…

とかなんとか
生徒に言って聞かせたそうな
顔つきをしているが

そもそも
自転車は歩道を走っちゃ
イカンのである

車道を見ようともせず
歩道に入ろうとするから

自転車も
歩道を走るもんだと
勘違いしているようだが

専用レーンでもない限り
自転車は歩道ではなく
車道を走るものなのだ

イメージ 3

私の想像通り
このおっさんが教師であるなら
生徒にそう指導すべきだし

そうでなくとも
車の免許を持っているなら
知らないのとおかしい

自転車は
リヤカーや人力車と同じ
軽車両扱いであるから
車道を走らなくてはならないのだ

そこまで
かたいことを言わずとも

人がすれ違うだけでも
ぶつかりそうな狭い歩道である

気の利いた者なら

小学生だって
歩道に入ったり
車道に出たりして
歩行者や車をよけて走る

それが出来ぬのなら

どうもすいません
下手なもんで車道は怖くて
と、断りを入れるならまだしも

道を譲ってやったから
礼を言えとは
何をかいわんやである

おまけにだ

さいぜんから
遠目に見ていた限りでは

すれ違うのが
おんな子供とみれば
歩行者によけさせ

相手が私のように男とみれば
自分からよけているようではないか

不愉快極まりないのは
おっさんのほうであろう

それに
自転車が下手なくせに
なぜバス通りを走ろうとするか

いい年をして
おのれのお粗末な運転のせいで
他人に迷惑をかけてるのが
分からんのか

どうしても
自転車に乗る必要があるのなら
一本入った裏通りを行けば良いのである

この辺りの裏通りは
バス通りと平行に走っているから
距離的に大きなロスはない

どうかすれば
近いくらいのはずだ

それに
住宅やマンションの開発にあわせて
新たに整備された道も少なくないから

センターラインこそないが
道幅も意外に広く
車道と歩道も
古いバス通りより
しっかり分かれている

イメージ 4

それよりなにより
車のとおりが少ないから

未就学の子供が
三輪車を乗り回していても
安心していられるくらいである

大方の小中高生は
ちゃんとそういう道を選んで
走っているというのに

なんだいおっさん
あんたは

ソコまでは
言わなかったが
中年紳士は苦虫を噛んで
去っていった

こういう
オノレの良識がすべての
道徳おじさんが

若者のピュアな心を平気で傷つけ
それに気づくどころか

近頃の若者は…

などと、
嘆いて見せるのだろう──




思ったものだが

時は流れ
いつしか私も
そんなおっさんである

<<おしまい>>







写真と本文は関係ありません
写真提供:写真素材 足成 

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