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熊本支店に配属になったのは、 九十年代半ばのことで およそ三年半勤務した。 そこで初めて知ったのは、 リバーテープなるものである。 正しくはリバテープらしいが 地元の人は皆 "リバーテープ" と言っていた。 熊本の人が言う "リバーテープ"とは、 救急絆創膏のこと。 これも商品名だが── 私の周辺では "バンドエイド"ということが多い ガーゼがついた救急絆創膏のことである。 救急絆創膏リバテープの 製造元であるリバテープ製薬は、 熊本県内の会社で 創業も明治と歴史も古いから 熊本の人達にとっては バンドエイドより リバテープこと"リバーテープ"のほうが 通りがいいようだ。 というより、 熊本市内では バンドエイドといっても 通じないことのほうが多かった。 ありがちなことだが、 熊本支店で働いていた 地元出身のアルバイトの女性は 例え "バンドエイド"や "カットバン"であっても 救急絆創膏はみな "リバーテープ"と呼んだ。 「他所では、 リバーテープって言っても通じないよ」 出張で来ていた 福岡支社の人間にそう言われ、 アルバイトの女性は驚いた。 「ええ〜、 よそにはリバーテープはないんですか?」 「熊本以外では バンドエイドの方が一般的だね」 東京はおろか福岡でも リバーテープは見たことないと言われ 女性は改めてビックリしたようだ。 熊本の人にとって リバーテープは代名詞ではなく 一般名詞と化しているようで── 「リバテープの○○を下さい」 薬局でそう言ったら○○が出てこず、 絆創膏が出てきてビックリしたことがある。 リバテープ製薬は、 救急絆創膏以外の商品も製造しているのだが、 薬局の人も "リバテープ" と聞いただけで つい反射的に救急絆創膏を 出してしまうのだそうである。 その昔、 コンピュータのことを "IBM"と言っていた時代がある。 (相当古いが…) コピー機は、 キャノンやリコーの製品でも ゼロックスと呼んでいたこともある。 「この書類ゼロックス頼む」 XEROXに至っては、 コピーを取るという意味の動詞として 米国の辞書にまで載っているほどである。 ホッチキスも本来は会社名で 英語の一般名詞はステープラーではなかったか。 リバーテープもその類なのだろうが 熊本限定というこれだけローカルなのものは リバーテープが初めてである。 そういえば、
肩こりに使う貼り薬のことを 西ではサロンパスと言い 東ではトクホンと言うように思うが どうだろう。 |
ローカルなお話し
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コメント(6)
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私がスカイメイトを使っていた頃だから |
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ウン十年前の今日 |
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