*写真はフォト満タン(デザインエクスチェンジ株式会社) |
偶然か○○か?
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ある休日の朝 目を覚ますと いつもの胃の痛みがなかった。 他のどこにも違和感がなく 珍しく爽やかな朝である。 普段人間は、 内臓や身体の存在やその位置を あまり意識しないで生きているというのは、 きっとこういうのを言うのだろう。 普通の人は いつもこんな感じなんだろうか… だとしたら、 羨ましい限りだ。 パッと 起き上がり 身支度をしたが、 馴染みの喫茶店が開くまでには まだ少し時間がある。 歩いて2分ほどの 商店街のアーケードを ブラブラすることにした。 午前八時。 商店街は 十時開店の店が殆どだから どこもシャッターが閉まっている。 半分シャッターが開いている店が一件、 開店準備が始まっているのは飲食店だ。 その店先では、 乳母車に乗った赤ん坊を あやす幼児の姿があった。 乳母車は、 折りたたみ式の ベビーカーではなく 昔ながらの 籐で編んだ箱型の 立派な乳母車である。 その乳母車を 赤ん坊をあやすために クレヨンしんちゃんみたいな子が 小さく前に後ろにと 動かしているのだ。 アーケード街の 路面は滑りが良いから 幼稚園児でも 簡単に動かせるのだろう。 乳母車に乗っている ひまわりちゃんみたいな赤ちゃんも お兄ちゃんの奮闘がわかるらしい。 お兄ちゃんが 乳母車を前に後ろにとするたびに キャッ、キャッと喜んで なんともほほえましい。 今日は体調も良いし なんと良い朝なんだろう そう感慨にふけながら 乳母車の横を通り過ぎると よせばいいのに 本当に困ったことに── 私の頭に 乳母車がひっくり返り それに下敷きなった 幼児の絵が浮かんだ。 浮かんだ絵は 見事なくらいに鮮明で どう見ても さっきの乳母車と 幼子である。 まさか まさかね 随分立派で 安定した乳母車だもの あんなちっちゃい子が 少々まえ・うしろにと 動かした位じゃ バランスを崩して 引っ繰り返るなんて そんな馬鹿なことはないだろう。 フッ ほくそ笑んで 歩き続けると ギャ〜! 子供の泣き声がした。 あわてて振り向くと ついさっき 私の脳裏に浮かんだ絵 そのままの光景が─── 乳母車がひっくり返り 子供が下敷きになって 泣いているではないか。 すわ、大丈夫か!? 急いで 駆け寄ろうとしたが、 店の中から親御さんが 血相を変えて出て来たので 私は用なしであった。 幸い大事には 至らなかったようだ。 私は踵を返して 馴染みの喫茶店に向かった。 なに、 胃の痛みもなく 体調万全だと こんなことになるの? あれは予知? それとも念動? まさかねと、 ちょっと不安になったり オカルトっぽいことを思ったら いつもの 胃の痛みが帰って来ていた。 あ、 これは コンビニが氾濫する ちょっと前の時代のお話です。 今はそんな能力はない 多分… それとも あれ以来 胃の痛みのない そんな朝がないだけか? *写真はフォト満タン(デザインエクスチェンジ株式会社)
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所要を済ませ |
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たんなるズボラだったのだが |
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それはまだ携帯電話が |



